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soundproの愛車 [マツダ CX-30]

整備手帳

作業日:2022年8月13日

CX-30をBLUE MOON AUDIOスピーカー交換でサウンドアップ♪

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目的 チューニング・カスタム
作業 ショップ作業
難易度

中級

作業時間 6時間以内
1
マツダ・CX-30の事例紹介です。

CX-30は、マツダのクロスオーバーSUV系ラインアップの中のほぼ新型モデルにあたります。
現行のクロスオーバー系モデルの全容を見てみますと・・・
※カッコ内(全長・全幅・全高)(発売年)並びは小さい順
CX-3(4275・1765・1550)(2015年〜)
CX-30(4395・1795・1540)(2019年〜)
MX-30(4395・1795・1550)(ハイブリッド/EV車・2020年〜)
CX-5(4545・1840・1690)(2012年〜)
CX-60(4740・1890・1685)(2022絶賛予約受付中!)
CX-8(4900・1840・1730)(2017年〜)

大型SUV(2012年発売当時)としてCX-5がデビューしたのが歴史の始まりで、2015年に最もコンパクトなCX-3が出ました。ミニバンと市場を取り合うように大型化するトレンドに乗って、2017年に最大モデルのCX-8が出て、CX-3を少し広くして、使い勝手を向上させたCX-30が2019年に出ています。
この後としては、2020年になって、CX-30のハイブリッド版/EV版であるMX-30が出て、PHEVも取り揃えるCX-60が現在予約受付中!と、もともと燃費優等生のマツダ車の、更にエココンシャスモデルが後に続く格好になっています。

マツダといえば、執念でロータリーエンジンの量産化を成功させたり、各社がハイブリッド化に舵を切ったあとになって、内燃エンジンの最高燃費を叩き出したりと、空気に流されない、どこの誰にも似ていない、ユニークな自動車メーカーとして知られています。

最近では、質感の向上のために塗装技術「匠塗 TAKUMINURI」を編み出したりと、、生活に寄り添うハードウェアとしての自動車のバリューの作り込みに余念がありませんが、その一環として、純正オーディオシステム開発の分野においても、専業メーカーの領域に踏み込む気合を見せています。

2019年発売のMAZDA3から搭載を開始している「マツダ・ハーモニック・アコースティックス」がそれで、今回登場のCX-30にも搭載されています。
開発の課題は「1. 音源に入っている情報を正しく伝える 」「2. ダイナミックレンジの拡大」の2点らしいですが、最終的な成果としては、マルチチャンネルの別体式アンプによる駆動で、フロントが3way+リヤの8スピーカーが基本となり、車種に応じて、センタースピーカー、リヤサテライトスピーカー、サブウーファーが加わる構成になっています。

最小構成でも8chというのは、かつて無いことで驚きでしたが、特に目を引いたのはウーファーの取り付け位置です。
車のスピーカー(セパレートの場合はウーファー)といえば、ドアの前方下についているのが常識でしたが、これをカウルサイド(キックパネルの脇、ドアヒンジの前方)に持ってきてあるのです。

それも、狙った周波数帯域(60-200Hz)が出せるように、容量3リットルのエンクロージャーをもつスピーカーユニットを格納できるよう、周囲の部品の配置調整を行って場所をつくっており、外野のオーディオメーカーだけではなし得ない、実に革新的な仕事だと思いました。
こういう凹みの奥に音源を持ってくると、ホーン効果による放出が発揮されるはずです。13センチウーファーにしては、量感の豊かな低域が感じられますので、このお陰なんですね。
(マツダ技報No.36新型MAZDA3サウンドシステムの開発)

おそらく、昔ながらのウーファー位置のままでも買う人は買ってくれたんでしょうけども、ここまで徹底するところがマツダ魂なんでしょう。
文明が成熟し、自動車という工業製品が単純な生活財、耐久消費財のカテゴリから離れて、日々の暮らしの機微に寄り添い、精神的な喜びを満たすカタルシス的存在に昇華するフェーズに移行するとなれば、より趣味性、嗜好性に訴えかけるの作り込みが必要になるわけで、この分野ではマツダは世界のトップ企業であることは間違いないと思いました。


前置きが大変長くなりましたが、今回のお車はCX-30です。
ガンガンにリスペクトした直後でナンですが、上述の「マツダ・ハーモニック・アコースティックス」をもうちょっとブラッシュアップしたいということでご相談いただいたのがキッカケでした。

端的にいうと、もう少し音の解像度を上げたい。シャッキリさせたいというニュアンスでした。
上述のとおり、システムのコンセプトは素晴らしくて、市井のオーディオショップが意見しようなんてのは愚かですし、、特にウーファー部の音の膨らみ具合なんかは、よほどのことがない限り手を付けなくて良いと思えるほどですが、ディテールの細かさ(≒情報量の多さ)を左右し、音像の輪郭形成への寄与度の高い中高域ユニットについては、ちょっと性能を上げてやると、よりハッキリするだろうなぁという直感はありました。

とは言え、物事の完成度を決めるのは一にも二にも構成要素のバランスですから、一部を尖らせることによって、他が相対的に劣後させてしまい、かえって歪(いびつ)にしてしまうことはあり得るので、やってみないとわからないところはありますが、予算との兼ね合いも考慮した上で、高域担当のツイーターと、中域担当のスコーカーを社外品に入れ替えて様子を見る方向でご提案し、ご決定いただきました。

それでは工程の様子を御覧ください♪
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接続概要図です。

◯スピーカー選択
いずれもBLUE MOON AUDIOで、ツイーターにSX25T(税込22,000円)、スコーカーにMX080(税込36,300円)をお選びいただきました。

SX25Tは、ブルームーンオーディオの2wayスピーカー群のベースグレードに位置し、コスパの高さで高評価のSX165(税込46,400円)のツイーターユニットと、ハイパスフィルタをセットにした商品です。
MX080はスコーカーやセンタースピーカーとして使える、8センチ口径のフルレンジスピーカーです。
これら両ユニットを純正の位置で入れ替え、ドア防振で条件を整えました。


以上を持って、「マツダ・ハーモニック・アコースティックス」のリファインを終えました。
これによって、想像通り、情報量の増加と、音の輪郭の先鋭化が実現し、オーナー様にも大変お喜びいただくことができました。
ウーファーボックスのコンセプトは素晴らしいので、13センチスピーカーユニットの入れ替えも行えば、相応の改善効果が期待できそうですが、これは先のお楽しみですね。
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それではフロントドアから始めます。
といっても、今回の交換対象となるスコーカーとツイーターは、どちらもドアについていますので、改修場所はこのドアが全てということになりますね。

各ユニットのレイアウトについては、スコーカーがドアハンドル前方のグリルのところで、ツイーターはミラー裏のツイーターグリルのところです。
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ツイーターグリル部のアップです。

車によっては、ドアミラーの真裏に位置する場合もありますが、このクルマのミラーはドアのアウターパネルについているので、外側はセイルガーニッシュと呼ばれる三角の樹脂でフタされています。
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ドアトリムを外したところです。

サービスホールは樹脂パネルで覆われていますね。現行のマツダ車はすべてこの方式を採用しています。
右上に見えるスコーカーは約8センチ口径で、交換予定のMX080と同寸法です。
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純正スコーカーのアップです。

スピーカーユニットは、3本足の樹脂フレームに取り付けられ、インナーパネルにネジ止めされています。
スピーカーの正面は、ドアトリムの裏側に密着するよう構造になっています。

写真からわかるように、ユニットの背面はインナーパネルの中に入り込んでおらず、中に浮かせた格好になっています。BMW、メルセデス、ポルシェのスコーカーにも見られる取付方法です。

おなじに見える構造について、各社各様の背景があるものと思いますが、マツダとしての解釈については、上出のマツダ技報No.36 124ページにおいて、ドアの遮音能力を高めるために、インナーパネルに穴を開けずに済ませる構造を採用したと説明されています。
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スコーカー入れ替え後の様子です。

純正の樹脂フレームに、MX080を取り付けました。
MX080には、ネジ止め用の3センチ弱のフランジが二本生えているのですが、今回の例のように、フランジより小さいバッフル面に収めなきゃいけないケースは少なくありません。

こういった場合は、フランジ部分を切り落として、強い接着剤を使って固定する方法を取ります。
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インナーパネル側の防振が終わったところです。

前述の通り、スコーカーのエンクロージャーはインナーパネルとドアトリムに囲まれた空間なので、アウターパネル(外の鉄板)にはなにもせず、この両者に対して防振を行います。

しかしながら、より静寂性を求めたい場合はアウターパネルにも手を付けることはあります。
9
今回はCX-30のスピーカー交換の前編をご覧いただきました。

このCX-30には、8スピーカーで構成される「マツダ・ハーモニック・アコースティックス」が標準搭載されています。
フロント3wayのうち、ユニット交換に相応の手がかかるウーファー部については純正のままとしましたが、音の輪郭への寄与度の高いツイーターとスコーカーをスペックの高いものへ交換することで、より情報量が多く、ディテールが感じられる音を得ることが出来ました。

冒頭でも触れましたように、このオーディオシステムは、マツダの技術者の方々が、従来のスピーカーのレイアウトを見直すほどの情熱を持って創造なさった成果であるため、手を加えて全体のバランスを崩すことは恐れていたのですが、低音域の存在感が十分に感じられる範囲内で、中高域の彩りを強める程度で着地できたようなので、ほっと一安心です。

もともと素性の良いオーディオシステムですので、現状でご満足いただいている方が大半だと思いますが、もう少しはっきりさせたいとか、少し変化が欲しいといったニーズがあれば、できるだけ対応させていただきますので、お気軽にお声掛けください。
メールフォームはこちらです♪♪
https://www.soundpro.jp/contact/index.php
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