AE111 SSサス車用 キャリパーオーバーホール 【記録用】
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
12時間以内 |
1
今回流用を目論みましたが、結局装着する事が出来なかった、AE111(101)スーパーストラットサスペンション仕様車用のキャリパーオーバーホール(O/H)の模様を記録として残しておきます。
画像はいきなりキャリパーを分解したものとなっていますが、O/Hするにはとにもかくにもキャリパーからピストンを抜く必要があります。
このキャリパーを入手した際、ブレーキホースが切断されていた状態だったので、そこの部分からエアを吹き込みました。
AE111キャリパーは2ポッドなので、2個のピストンがギリギリ外れない位置に当て板をセッティングして、ピストンをエアで押し出します。
そうしないと、片方のピストンだけが先にすっぽ抜けてしまい、残ったピストンの方はエア圧が抜けてしまうため、いつまでたっても取れなくなってしまう可能性があります。
私は当て板として外したブレーキパッドを使用しました。
ピストンがある程度の位置まで押し出せれば、あとは手で引き抜く事が出来ます。
そして、残ったダストブーツとダストブーツをキャリパーに固定するリングピンを抜きます。
そうしましたら、キャリパーシリンダー内にあるゴムのシールリングを、シリンダー内にキズを入れないよう慎重に先の細いピックツールを使って取り去ります。
2
キャリパーを車両に試着してみると、キャリパーマウントの中央底部分がハブナックルと干渉するので、その部分を切削加工しました。
しかしグラインダーは持っていないので、棒ヤスリでひたすら手磨きです(苦笑)。
手磨き⇒仮合わせを繰り返し、ブラケット底部がハブナックルと完全に接触しなくなるまで削り込みます。
切削したのは、画像の地金が出ている(シルバーに色が変わっている)部分です。
ただキャリパー試着の際、取り付けようとするZZE123ローターと一緒に合わせなかったことが後の悲劇を生むことに・・・
3
今回のキャリパーO/Hで大半の時間を費やし、慣れていないせいもあってとにかく苦労したのがパーツの洗浄です。
入手したキャリパーは走行距離が14万キロオーバーの物だけあって、とにかくココアパウダーが全体に降りかかっているかのごとく、ブレーキダストの固着がものすごかったです。
はじめは家庭用中性洗剤とブラシを使って洗浄していました。
実はトップ(1)画像右上のキャリパー本体は中性洗剤でかなりの時間をかけて洗っているのですが、正直洗浄能力の点で全然間に合っていません。
そこで、業務用マルチパーパスクリーナー(アルカリ性洗剤)をバケツの中に入れて水で薄め、そこに2時間以上浸け置きしました。
そうしたら、中のキャリパーが全然見えなくなるほど洗浄液は真っ黒に。
あとはマルチパーパスクリーナーの成分を残さないように、また中性洗剤+ブラシで洗浄します。
そうするとここまで汚れが落ちました。
ただ、浸け置きをしたことでピストンシリンダー部分に薄くサビが出てきたので、クレのラストリムーバー(サビ取り剤)とコンパウンドを使って除去しました。
ピストンは汚れを落とすと、サビやカジリもなく状態は良さそうですね。
4
しかし、洗剤と(ナイロン)ブラシでは汚れ落としに限界があるので、残りはワイヤーブラシを使ってガシガシやってみました。
最終的には画像のようにまでなりました。
キャリパーマウントは2の画像と比べていただければ、色の違いがお分かりになられるかと。
あとはキャリパーに削り粉が残らないよう、パーツクリーナーをたっぷり吹き付けてからエアブローします。
キャリパー洗浄が終わると、ようやくシールキットを使って分解したパーツを組み込んでいきます。
まずはキャリパーマウントにあるスライドピンのブーツを交換し、スライドピンにはグリスアップしてからブーツに嵌め込みます。
5
いよいよピストンに手を入れていきます。
シールリングにラバーグリスを薄く塗ってから、シリンダー内の溝にネジレが出ないように嵌め込みます。
シリンダー部分にもスムーズにピストンが入りやすいように、薄くラバーグリスを塗ります。
6
次にあらかじめピストンの溝にダストブーツを嵌め込んでおきます。
ダストブーツとピストンの側壁部分にも薄くラバーグリスを塗っておきます。
7
そしてキャリパーにピストンを組み込んでいきます。
ピストンはシリンダーに対して、手でまっすぐ入れるように心がけます。
うまくいけば、はじめは少し抵抗感がありますが、ピストンがシールリングより奥に行くとスーッとスムーズに入っていきます。
8
ピストンを奥までしっかり押し込んだら、ダストブーツをキャリパーの溝にネジレがないように嵌め込み、そのキャリパーの溝部分にリングピンを装着してキャリパーオーバーホールは完成です。
がしかし、ZZE123ローター(ローター径:275mm)とキャリパーマウントが干渉してしまい、このクルマには使えないことが判明・・・orz
結局このAE111キャリパーはお蔵入りになる運命となりました(苦笑)。
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