2009年08月10日
セッティング考察7。バネレート
いつもの定型文。
大して実力もなければ、ちゃんとした自動車工学を学んだわけでもない、ただの凡人が書いております。
よって、間違っている可能性大。
ジムカーナでFFでラジアルタイヤメインの話。
さて、今回はバネレートといきます。
現地でも一応交換可能、部品もさほど高くなく、仲間内から貸し借りで種類を揃えやすい、ということでバネレート。スプリングレートでも可。
さて、バネの基本について
減衰力の時にフライングでちょっと書いた気もしつつ。
バネの硬さはkg/mmです。
これは1mmを縮めるのに何kgの力が必要かを表しています。
つまり10kg/mmであれば1mm縮めるのに10kgの力がいるってわけです。
ところサスペンション形式です。
現代だと主にダブルウィッシュボーン(もしくはマルチリンク)、ストラット、トーションビーム、トレーリングアームあたりでしょう。
とりあえずダブルウィッシュボーンとストラットに限定して考えます。
ダブルウィッシュボーンとその他ではショックの取り付け位置が違うため、動作が異なります。
ストラットの場合、ショックはナックルのところに付いており、当然タイヤのストロークに対してショックがほぼ同じ量がストロークします。
つまり、タイヤが10mm動けばショックも10mm動くってわけです。
当然タイヤの位置でのバネレートはバネ単体のバネレートと同一です。
ところがダブルウィッシュボーンでは事情が異なります。
ダブルウィッシュボーンではショックの取り付け位置がアームの真ん中程度のところにあります。
よって、テコの原理のようにアーム付け根を支点として、タイヤのところを力点又は作用点、ショックの付け根も作用点又は力点として作用します。
よってタイヤのストロークに対して、ショックのストロークが同じ量にはなりません。
つまり、タイヤが10mm動いてもショックは10mmストロークせず、仮に簡単にするためアームの真ん中に取り付けられているとすれば、ショックは5mmしかストロークしないことになります。
更にタイヤの地点でのレートは、テコの原理によりバネレートと同一ではなくなります。
ここではバネレートが10kg/mmだとすれば、タイヤの地点では5kg/mmとなります。
こういう理由によりダブルウィッシュボーンの車のバネレートはストラット車と比べて高い物になります。
ものすごく簡単に計算して、ストラットに対して2倍程度のレートが必要になるということです。
例えばDC2が24kg/mmだとかのレートのバネを入れるわけですが、ストラット換算でかなり大ざっぱに言って12kg/mm程度だということです。
なんか書いてて途中で自信がなくなりましたが、まぁそういうことです。
やっとセッティングの話。
フロントの場合。
基本は最初の回に書いた通り、車高に合わせてバネレート決定します。
バネレートを硬くして行けばストロークは減少し、荷重移動量が減ります。
荷重移動量が減れば、内側のタイヤのグリップが失われにくくなるため、全体としてグリップが増す方向です。
よってレートを上げていけば曲がる事になります。
しかし、路面が荒れている場合、路面追従性が悪化します。簡単に言えば駐車場コースとかでグレーチングなんかを乗り越える時に跳ねて不安定になったりします。
他に前後荷重移動量も減少します。
つまり低速ターンなどでリアの荷重を積極的に抜きたい場合などで不利になります。
また、あまりにも硬いと結果的に操作性が悪化します。つまりストロークが短いので結果的に荷重移動が早く完了し、更に荷重移動量自体も少ないので、コントロールの範囲が狭くなります。
よって、車両や状況により、フロント車高を上げてでもレートを下げる必要が生じる事もあります。
とりあえずは基本のレートを決め、そこから硬くしてみるか、柔らかくして車高etcをリセッティングした方が良いかを探っていく必要があるでしょう。
また、当然コンディション(ドライ、ウェット、気温)によってグリップが変わるわけですから、高温ドライのハイグリップ路面に合わせた仕様でウェットなどの低グリップ路面を走ると、サスストロークが少なく難しい車になります。
逆にウェットなどでセッティングしたバネレートでは、高温ドライのハイグリップ路面だとフルストロークしてしまうでしょう。
普通の人はそうそうバネ交換をしたり、現地で交換出来る人も少ないでしょうから、結局のところ基本セットか柔らかめで車高で調整せざる得ないかもしれません。
リアの場合。
リアはリアの動きとフロントトラクションの様子を見ながら決定します。
リアのバネレートを上げれば、リアのが安定する方向になります。
そして、前後の荷重移動量が減少するため、フロントトラクションは上がる方向です。
通常、FFのリアは軽いのでバネレートもそれほど無茶な数値にはならないため、跳ねたりなどはあまり考えなくても大丈夫かと思います。
つまりリアのレートはある程度高い方が速く走れます。
しかし、ジムカーナの場合、リアが安定しすぎて向きが変わらない事の方が結果的に遅くなるため、それほどレートは上げられないでしょう。
レートを下げた場合、逆の現象が起きます。
リアが安定しすぎている場合はリアのレートを下げてみるといいでしょう。
その代わり、高速コーナーなどでリアの反応が悪くなるため難しくなります。
結局のところ、減衰の関係も当然あるため、自分が操作出来る範囲でリアバネは固めていくのが良いということです。
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頭でっかちが考えるセッティング | 日記
Posted at
2009/08/10 15:05:40
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