
先日のオフ会で「ツィーターがあるともっと良くなるよ」とアドバイスをいただいたので試してみました。
PHASSのアルニコ高級ツィーターと行きたいところですが、慎ましい年金生活者なので中古の安物です( ´艸`)
今回の試聴はツィーターの傾向を知るためという事で、取り付けはしないでツィーターを転がして音を出してみました。
1つ目はCORAL H-40

コーラル音響株式会社は1992年に解散した日本のメーカー。
1946年コーン紙製造専門メーカー「福洋コーン紙株式会社」として発足。
福洋コーンの「福」の文字は「福音電気株式会社(のちのパイオニア)」からきている。
パイオニアを中心としたメーカーへのコーン紙の供給からはじまり、自社スピーカーユニットの製造、家電メーカーへのOEM供給と続き、1948年に自社ブランドとして「コーラル」が誕生した。
高品質かつリーズナブルなスピーカーユニットを多数発売し、70年代の自作マニアにはFOSTEXと並んで欠かすことのできないブランドでした。
H-40はコーラルのホーンツィーターの中では一番小さい機種。1980年発売当時1台4,000円。ヤフオクで未使用品を落札。落札価格8,000円。
2つ目はDIATONE TW-2052CM

ダイヤトーンはカーオーディオのスピーカーも作っていますが、こちらのツィーターはDS-24B(1972年15,000円/1台)という2WAYブックシェルフスピーカーに搭載されていたツィーター。同じくヤフオクにて2個3,000円で購入。

アルニコマグネットの5㎝コーン型ツィーター。ホーンやドームに比べてコーン型のツィーターはあまり多くありません。
ウーファーと同じコーン型であるため音色の違いが少なくつながりが良いが、高音域の伸びはホーンやドームには劣ると言われています。
いずれもインピーダンス8Ωのツィーターなので、2μFのコンデンサ1発で-6db/10kHzで試してみます。
コンデンサ1発でアッテネーター無しなので、設置場所はダッシュボードだと耳に近すぎてうるさいため、キックパネル付近で試しました。
CORAL H-40

ホーン型としては素直な音色という事だが、やはりホーンらしい鳴りっぷりの良さはある。
トライアングルやシンバルの高音域の伸びは気持ち良い。
能率が100dbを超えるため、フロアに置いて耳から離してもまだうるさく感じる。
ドアのフルレンジFD0590も87dbと能率は高い方だが、やはりこのままではバランスが良くない。
アッテネーターは必要。クロスももっと上げた方が良いかもしれない。
指向性が狭いため、左チャンネルは良く聴こえるが、運転席に向いていない右チャンネルの音が聴こえにくく、左右のバランスが良くない。
奥行きも7㎝ほどあるので、キックパネルにつけるには、取り付け方法や向きを工夫する必要がある。
DIATONE TW-2052CM

アルニコマグネットのコーン型同士でドアのフルレンジFD0590との相性は良いようで、違和感を全く感じない。
良く言えば違和感を感じないのだが、悪く言えば有っても無くてもあまり変わらない。
弦楽器の音色に雑味があり、固い音色になってしまった。鳴らし込めば改善するかもしれない。
改善しない場合は、コンデンサーをもう1μF小さくしてクロスを上げるか、アッテネーターで音量を少し絞った方が良さそう。
しかし、そうするとさらに存在感が無くなってしまいそうではある。
ということで、どちらも一長一短。どうもコンデンサー1発だけのパッシブネットワークで使うのは難しそうな結果でした。
かといって、DSPやマルチアンプにすると機材も増えて調整がさらに面倒になるので、やっぱり当面はフルレンジで行こうかな…
実はツィーターは以前にも試したことがあって、つけた当初は「おお!これは良い!」とか思うんですが、聴き込んで行くとアラが見えてきて外してしまうの繰り返し。
これはツィーターをつけることの良し悪しではなくて、調整する私の腕が悪いというだけですね(;^ω^)
番外編

ホームで愛用している2つのツィーター
どちらも大きすぎて車載は無理があるが、一度やってみたかったのでこの機会に試聴してみました。
JBL 2405

誰かさんの真似ww (;^ω^)
コンデンサは0.47μFでクロスを極限まで上げても強烈な支配力を発揮する。
極端に言えば、これを鳴らしたら全てがJBLの音色になってしまうぐらいの強力スーパーツィーター。
非常に個性的だがそれが弱点でもある。

能率105dbもあるので車載ではやはりうるさい。ダッシュボード上でなく床に転がしてもほとんど差が無い(;^ω^)
Vifa XT25

デンマークだかオランダだかのメーカー。バイファだったりピアレスだったり企業買収されてメーカー名が複数ある。
ヨーロッパ製の高級スピーカーシステムに採用されたこともあるらしい、非常に優秀なツィーター。
ソフトドーム型の一種でリングドームという方式。
再生周波数帯域が450Hzから40kHzと非常に広く、どんなスピーカーとも合う。
同じXT25でも車載できるような小型版もあるのだが、直径約10㎝もある大きなフランジが付いたこのタイプの方がなぜか音が良い。
今回の試聴ではこれが一番良かった。

足元に置いてもダッシュボードに乗せても、どちらでもそれぞれに良かった。
高音域が伸びるというよりも、音の輪郭がはっきりするように感じた。
今回試聴に使ったのはシベリウス作曲のフィンランディア(ネーメ・ヤルヴィ指揮エーテボリ管弦楽団)
6分40秒過ぎぐらいからのグランカッサ(大太鼓)のロール(連打)が、ツィーターとは関係なさそうな非常に低く小さい音なのに、XT25ツィーターがあった方がはっきり聞こえたのは面白かった。
最後に今回試聴したツィーターの主なスペックを一覧表で掲載します。