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2022年09月21日

西の首領様ww

西の首領様ww この記事は、ステレオとモノラルは違う音について書いています。

しょうがねぇなぁww(;^ω^)

ここ数日、車内でジャクリーヌ・デュ・プレというチェリストの全集を聴いています。

ご存知の方も多いと思いますが、デュプレは若くして難病の多発性硬化症を患い、16歳から26歳までの10年間しか満足な演奏活動を行うことができませんでした。
しかし、その熱情と力強さ、瞬発的な即興性に満ちた演奏は、多くの人々に愛され、残された録音は今も愛聴されています。
ジャクリーヌ・デュ・プレの半生は映画にもなっていますし、その名前を冠したバラの品種もあります。

そんな彼女の演奏の中から1曲

ベートーヴェンのチェロソナタ
1970年8月のエジンバラ音楽祭でのライヴ録音

これは伴奏者で夫のバレンボイムのインタビューとドキュメント風の動画ですが、リマスターされたCDはずっと音質が良いです。
もちろん演奏も素晴らしいんですが、50年以上前の録音にもかかわらず、ライブ録音で観客のノイズが気になる部分もあるが、EMIらしからぬ非常に生々しい良い音だと思います。
EMIの録音(特に70年代後半から80年代のアビー・ロード・第一スタジオでの録音)は、時に作為的な程に音質に手を加えられているように聴こえ、クラシックファンの間ではあまり評判がよくありません。

彼女の活動期間の初期にはモノラル録音もあり、この全集CDの中にはモノラル録音とステレオ録音が混在しています。
例えば、バッハの無伴奏チェロ組曲1962年のEMIのスタジオ録音はステレオですが、カップリングされているヘンデルはBBCの放送用モノラル録音です。
私は若い頃から、フルトヴェングラーやトスカニーニといった戦前の指揮者のSP復刻盤を聴いていましたので、モノラル録音にも慣れています。
ですから、聴いていて「あっ、これはモノラルだな」と気づきます。

モノラルとステレオの本質的な違いについて、視覚に置き換えて説明をしてみましょう。

三角測量というのをご存知でしょうか?

これを人間の目に当てはめてみると、Aが左目でBが右目、目と目の間の距離がXとなります。
それぞれの目で見た画像がこうだとして

私たちはPにある物を取ろうとする時、2つの画像の情報から、Pまでの距離を瞬時に正確に計算して、手を伸ばしてPにある物を取ります。
これはなかなか凄い能力だと思います。

聴覚でもだいたい同じことをしていて、右の耳と左の耳で聞いた音の音量差・時間差・位相差を感じて、音源の方向や距離などを感知します。
しかし、光と音の性質の違い、伝播の仕方の違いにより、視覚ほど正確な情報は感知できません。

ここで分かるのは、目も耳も左右2つの情報の違いにより、方向や距離などを感知しているということです。
片眼しか使えないと距離感が分からなくて、うまく物を捕まえられません。

片目で見ている状態がモノラル・両眼で見ているのがステレオと考えれば分かりやすいと思います。
ミキシングというのは、モノラル+モノラル+モノラル+モノラル・・・・で、ステレオ的な音を作る技術を差す場合もあるようです。

しかし、モノラル録音には左右の音量差・時間差・位相差などの情報が欠落しているので、いくつモノラルを足しても、左右に分割して配置しても、本来の音源が持っている立体的な位置情報は生成できません。

それでは、ステレオ録音はモノラル録音より、方向や距離などが良く分かるのでしょうか?
ステレオで録ったボーカルとモノラルで録ったボーカルを比べてみましょう、

ステレオ

ザビーネ・ドゥヴィエル マーラー/交響曲第4番

モノラル

カメリア・ジョルダナ バルバラ/九月(なんと美しい季節)

自分が普段聞いているような曲で、あまり良い例が無かったんですが、こんな感じでしょうか。。。。

ステレオで録ったヴォーカルは、ふわんと広がった声というか響きがあって、歌手の立ち位置がどこなのかイマイチはっきりしません。
モノラルで録ったヴォーカルは、声そのものがクリアに録れていて、定位もど真ん中で芯がある感じに聞こえます。

つまり、モノラルで録ったヴォーカルの方が、定位(すなわち音源の位置)がはっきり分かります。
先ほど視覚に例えて三角測量まで持ち出した説明とは逆の結果になってしまいました。

どういうことでしょうか?
答えは簡単です。モノラル録音で録ったヴォーカルは、ミキシングで定位を作っているからです。
ミキシング用語で定位の事をパンというそうです。ヴォーカルは真ん中に、ピアノはちょっと左奥にパンするという言い方をするようです。
モノラル録音で録った音をミキサーで配置する方が、定位を作りやすいそうです。
対して、ステレオ録音の方は定位を作るようなことはしていません。
音楽が演奏されている場、つまり音場空間をできるだけそのまま切り録ります。

クラシックの演奏者たちは「音を遠くへ飛ばす」「ホールの一番隅まで響かせる」事を目指しています。
ですから、ほぼクラシックしか聴かない私は「定位」という物を、あまり厳密に考えていません。
演奏者一人一人の立ち位置が正確に分かり、一つ一つの楽器がクリアに聞こえ、情報量の豊富な録音が良い録音とは言えない場合もあるのです。

モノラル録音は、空気の振動である音そのものを録っている。
ステレオ録音は、音楽が演奏されている空間を録っている。

そんな風に私は考えています。
ブログ一覧 | オーディオ | 日記
Posted at 2022/09/21 13:06:54

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この記事へのコメント

2022年9月21日 13:31
生音のコンサートとか聴かないとおっしゃってること分からないでしょうね、、

はいこれこら生コンサート聴きます
コメントへの返答
2022年9月21日 17:37
えーっ!?
分からないですか?
誰にでもわかりやすいようにと思って頑張って長文書いたのに( ;∀;)
2022年9月21日 13:44
毎度です(^^)
さすがです、宣教師様・・・。
コメントへの返答
2022年9月21日 17:40
___φ(。_。*)メモメモ
takoちゃん入信間近と
 ̄ー ̄)ニヤリ
2022年9月21日 17:50
DTMの世界ではパンポットという機能で定位を決めているようです。

音の定位(ステレオなら左右のどこから聞こえるか)を決めるツマミの事。 また、音の定位自体(パン)を指してパンポットと呼ぶ場合もある。 MIDI規格内で「パンポット」と言う言葉が使われている事もあり、日本語では「パンポット」とひとつの言葉のように使われるが大元の意味は「Panoramic Potentiometer (パノラミック・ポテンショメーター)」を縮めた言い方である。ポテンショメーターは可変抵抗器の事なのでパンポットと言う言葉は物理的なツマミ自体を指すが、それほど厳密に使い分けられているわけではない。

要するに可変抵抗(ボリューム)で、左右のバランスを変えて、定位させているみたいですね。
コメントへの返答
2022年9月21日 19:28
今日はちゃんと仕事してたみたいですねww

DTMでも録音エンジニアでも、ミキシングの作業自体は同じことをやっているわけですね。
仮想空間の中に音を配置するために、左右に音量差をつけて音を入れて、ステレオプレゼンスを作っているという理解です。
2022年9月21日 19:29
https://youtu.be/3J5G6xeMFms
ジャクリーヌデュプレのCDまた聞こ〜と。🎉
コメントへの返答
2022年9月21日 23:13
古い録音には古い録音なりの音の良さがあることに、今さら気づきました♪

プロフィール

「@グランツ@兵庫 さん、そのまんまのyoutubeあります。https://youtu.be/-fFOWwWTkDA
何シテル?   06/01 14:32
2代のプリウスを13年間約40万km乗り継いで、このたびアテンザ乗りになりました。 今度の車も大事にしてなが~く乗り続けたいなぁ
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