山爺＠Around60のブログ一覧

男は白い車を、それはそれは大事にしていた。
家族にすら手を触れさせず、誰も助手席に座らせたことなど無かった。



男は白い車に乗って走っていれば、毎日が幸せだった。



それほど大切にしていたにもかかわらず、男がドライブから帰ってくると、いつも潰れた虫がベッタリと一面に、白い車のフロントバンパーを覆っていた・・・






「どうして俺の車ばかり、こんなに虫が・・・・」
そう言いながら、男は来る日も来る日も、バンパーを覆った虫の屍骸を洗い続けた。




男は何万・何十万・何百万の虫を潰し続けたのだろう・・・




そんなある日、男は車の中で虫を見つけた。
｢蟻か・・・」
男は車を汚さないように、ティッシュでそっと蟻を潰した。





｢ん？ここにも・・・｣
また、男は蟻を潰した。







｢え！また？・・・｣
不審に思った男は、蟻の行方を目で追ってみた。
蟻は誰も乗せた事のない助手席を通って、左ドアの下に入っていった。







男が恐る恐る左ドアを開けてみると・・・





















きゃぁーーーーーー(;O;)
蟻の巣がーーーーー