
フルレンジ1発ですらまともに鳴らせなくて、あーでもないこーでもないと悪戦苦闘しているのに、ハイエンドの世界は4ウェイ(;^ω^)
こういうことを書くと人がやっていることを批判しているように思われるので、書こうかどうしようか迷いましたが、、、
けっして3ウェイや4ウェイを否定しているわけではありません。楽しみ方は人それぞれですし、音楽を良い音で聴くための方法は一通りだけではないはずですから。
元ネタはこちら
M&Mブランドでおなじみのガレージショウエイ吉岡さんと青森県のショップ・イングラフの木村さんの対談です。
長くカーオーディオにかかわってきた方たちの対談なので興味深い指摘が多々あります。
ざっと私が視聴して
01:00 スピーカーのレイアウトについて
30年前ナカミチがフロント定位を提案、ドア13㎝+ツィーターの2ウェイが始まる。
2007年カロッツェリアから77mmスコーカーTS-SR1Sが出て3ウェイが始まった。
03:50 DSPの登場
パッシブネットワークやアナログチャンデバでは音質劣化や詳細な調整の困難さの問題が大きかった。
デジタルDSPが出現したことで3ウェイマルチチャンネルが可能になった。
06:00 クロスオーバーは何Hz?
3ウェイにおいてスコーカーの下のクロスオーバーは何Hzにするのか?通常1KHz、理想は600Hz。
07:45 新時代4ウェイのスピーカー構成は?
17cmミッドバス+13cmミッド+8㎝スコーカー+ツィーター
11:00 現状ではユニットの選択肢が少ない
11:45 4ウェイのメリットは?
低域のコントロール。17㎝のミッドバスに対して50~1kHzは広すぎる。
17㎝ミッドバスは50~200Hz、13㎝ミッドに200Hz~1kHzを持たせる。
13:50 DSPの進化
初期のカロッツェリアXではチャンネル数が4ch。現在のHelix DSP Ultraは12chに増加。
全チャンネル全帯域に対して制限なくハイパスローパスフィルタ・タイムアライメント・イコライジングが行える性能。
15:00 調整について
当然ながら3ウェイより4ウェイの方がコントロールが難しくなる。
2ウェイがコントロールできないと3ウェイはできない。ましてや4ウェイは…
インストーラーにとって4ウェイは自分の技術が試される挑戦である。
一般のお客さんはまず2ウェイを頑張ってほしい。
18:00 4ウェイの難しさ
ユニットが増えるとアンプも増えます。ケーブルも大事になります。
19:30 測定はどうしている?
スピーカーのインピーダンスやQTSなど、あらかじめ測定してからインストール。
測定器を過信はしないがデータは大事。
タイムアライメント調整、距離実測と音響測定のズレはそこまで大きくない。
RTAなどスペクトラムアナライザーは使うが、スペアナのフラットを過信しない。
25:00 良い音のイメージ
4ウェイの良さ、フルレンジ・2ウェイの良さ、それぞれある。
車というデメリットの多い環境をコントロールする手段の一つとして4ウェイ。
定位・立体感・リアリティーを求める
29:00 エンディング
カーオーディオは楽しい!
ちょっと長め(約30分)の対談ですが、総じて参考になる話が多く良い対談だったと思います。
気になった部分というか、私の感想としては
①スコーカーの下のクロスオーバーを何Hzにするのかの考え方
600Hzから1kHzにクロスを設定すると言っていたが、音楽の一番大事な音域にクロスを設定するのはどうなのか?
②4ウェイで13㎝ミッドに200~1KHzという分割の仕方は意外だった。
17㎝の下の部分100Hz以下からサブウーファーまでの領域を補強するのかと思っていた。
③DSP(とその調整)について多く語られていたが、アンプやスピーカーも大事なのではないか?
アンプの進化もDSPと同等に見逃せない。4ウェイなら8チャンネルのマルチアンプが必要になる。
デジタルアンプの登場により、小型で省電力・低価格のマルチチャンネルアンプが作れるようになった。
スピーカーの進歩はデジタル再生機器やアンプやDSPに比べてはるかに遅れている。
本当は20Hzから50kHzまで歪みなくフラットに再生できるスピーカーがあれば解決する話。
④4ウェイのデメリットについて
4ウェイはプロの領域であると少し触れていたが、機器が増えればそれに付随して電源も必要になり、ケーブルを引き回す距離も長くなり、故障する箇所も増えるし、最終的にはお金もたくさん必要になる。
つまりショップの儲けも2ウェイの2倍になる…うがった見方をすればそういう結論にもなります。
最後にちょっと毒を吐きましたが(笑)
私はショップやメーカーが儲かることは良いことだと思っています。
対談の中でも「カーオーディオは高いよ。高いけどプライスレスだからね」というお客さんの言葉が紹介されていました。
私は人は喜びの対価としてお金を払うものだと考えています。
4ウェイカーオーディオが私に与えてくれる感動(喜び)がそれに見合うものであれば、喜んでお金を払います。