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山爺@Around60のブログ一覧

2017年06月27日 イイね!

第3楽章の悲劇

第3楽章の悲劇昨日のブログに引き続き、また幻想交響曲にまつわる昔話です。

私はこの幻想交響曲を聴いていて、ある箇所に差しかかると、どうしても立ち上がりたくなってしまいます。
ベートーヴェンの第9交響曲「合唱付き」を聴いていても、やはりある箇所で同じ現象が起きます。
ここまで読んで、何の事だかお分かりになる方は、50歳以上のクラシックファンですね。

LPレコードは片面に約20~30分の記録ができます。レコードにはA面とB面があって合計で45分から60分ぐらいの音楽が記録できます。
長い曲が多いと思われているクラシックでも、多くの曲は上手くLP1枚に収まりますが、マーラーなど長大な曲は2枚組になります。

上手くできたもので、交響曲なら4楽章のうち1~2楽章がA面に、3~4楽章がB面に収まる曲がほとんどです。
ところが稀に1曲60分以内なのに、片面30分に収まらない曲があります。
それが、幻想交響曲と第9交響曲合唱付きで、どちらの曲も第3楽章の途中でA面が終わってしまうので、レコードをひっくり返すために、よっこらしょと立ち上がってプレーヤーのところまで行かなくてはならないのです。
しかも、両曲とも第3楽章はちょっと地味です。幻想交響曲の第4楽章は「断頭台への行進」。ティンパニで始まるちょっと不気味ですがカッコイイ曲です。ベートーベンの第9交響曲の第4楽章は、あの有名な「はーれーたーるあーおーぞーら」です。

さて、私たちの大学オケが「幻想交響曲」を演奏した時の話です。
オーボエ奏者のH君という人がいました。全く個人的な偏見ですが、オーボエ奏者というのは暗い人というか、ちょっとオタなマニアックな人が多いと思っています。(オーボエ奏者の皆さんゴメンナサイ)

H君もそういう男で、いつも皆の輪から離れて練習場の隅で背中を丸めてリードを削ってたり、出来上がったリードを見てひとりニヤニヤしていたり、舐めたり吹いてプイプイ鳴らしたりしていました。
ルックスが良ければ、かまってくれる女子もいたかもしれませんが、小太りで目が細い彼を、口さがない私たち悪童はゲゲゲの鬼太郎のキャラ「子泣きジジイ」に似ていると言って「こなき」というあだ名で呼んでいました。

そんなH君にも、あこがれの女の子がいました。1学年上のちょっとクールなS先輩です。

ある日、部室でH君と幻想交響曲の第3楽章を聴きながらダベッていました。第3楽章には牧童の笛を模したコーラングレ(イングリッシュホルンともいうオーボエの仲間の楽器)とオーボエの掛け合いがあります。
このオーボエの方は舞台に乗らず、バンダといって場外で演奏します。場外で演奏することで距離感・広がりを感じさせる演出です。
一度、この部分のCDを聴いてみてください。近くの牧童のコーラングレ、遠くの牧童の場外オーボエ、遠くとどろく遠雷のティンパニ、実に絵画的な音楽になっています。
H君は場外オーボエの担当でした。舞台に乗れない損な役回りですが、この曲には無くてはならない重要なパートです。
H君は「俺はこのパートに命を懸ける」と言い、私もノリで「おう、お前の出来にこの演奏会の全てがかかっている」などと盛り上がっていました。

そこへS先輩がやってきて一言「あー、3楽章。眠いよねココ。私いっつも2楽章終わったら4楽章に飛ばしちゃう。楽章の途中でレコードひっくり返すなんてめんどくさくてやってられない。」
H君が恋に敗れた瞬間でした。女って残酷な生き物です。

私が学生時代、30年以上も前の大昔のお話です。私の記憶違いもあるかもしれませんし、話を盛っている部分もありますし、何人かの人物の特徴を混ぜて個人を特定しにくいように脚色している部分もあります。
万が一、私の学生時代のリアルな友人がこれを読んでいたとしたら、大変申し訳ありません。事実と違うからといって怒らずに、「あいつこんなこと書きやがって」とニヤニヤしながら読んでください。
Posted at 2017/06/27 19:09:15 | コメント(3) | トラックバック(0) | クラシック音楽 | 日記
2017年06月26日 イイね!

幻想の鐘

幻想の鐘先日のブログ「「ここ勉強不足です」「ブラームスなめてんじゃないですよ」 」のコメントに返信を書いていて、思い出したことが2つほどあったので、書いてみようと思います。今日のブログはそのうちのひとつです。


タイトル画像はこの「幻想交響曲」のCDで気になるジャケットナンバーワン。ジョス・ファン・インマゼールが指揮したCDです。なお、私はこのCD未聴です。




コメント返信に「炎のコバケン」こと小林研一郎先生の指揮で、ベルリオーズの幻想交響曲を演奏したことを書きました。小林先生、今もお元気で、昔と変わらぬ熱い演奏を聞かせてくれます。


クラシック音楽にも流行り廃りがあって、当時(約30年前)このベルリオーズの幻想交響曲はプロの演奏会やレコード録音で多く取り上げられていました。
この曲は、ある芸術家(作曲者ベルリオーズ自身がモデル)が恋に絶望して阿片自殺を計ったが死にきれず、一連の“悪夢”を見る、その各場面を描いています。
絵画的・映像的な音楽で、音楽的にもオーディオ的にも聴きどころが多く、演奏者として弾いても楽しい曲です。

当然、私たちアマチュアオーケストラにも人気で、なんとか演奏してみたいと願っていました。
しかし、この曲を演奏するためには1つ問題がありました。

この曲の第5楽章「ワルプルギスの夜の宴」では、主人公の弔鐘を表す重要な楽器として、鐘が「そーそーどー」の音程で何度も打ち鳴らされます。


音程の合った本物の鐘を探して演奏会場に持ち込むのは難しいので、一般的にはチューブラーベルという楽器で代用されます。チューブラーベルというのは、NHKのど自慢でおなじみのキンコンカンコンの鐘です。


CD録音でもチューブラーベルで代用することが多いのですが、録音技術が進歩してからは本物の鐘を録音して編集した音を使っているものも増えました。
有名なのはイタリアの指揮者クラウディオ・アバドがシカゴ交響楽団を指揮したCDで、広島の平和の鐘が使われています。


こちらの方のホームページで、「幻想の鐘」についていろいろなCDが紹介されていて、大変参考になります。
You Tubeで聴ける演奏もあるので、聴き比べていただいても面白いと思います。

余談ですが、作曲者ベルリオーズはスコアに「もしも、十分に低い音の2つの鐘を見つけることが出来なければ、舞台前面に置かれた複数のピアノを用いる方が良い。その場合は、鐘のパートを記譜のまま、1オクターブ下と2オクターブ下で演奏せよ」と脚注に書いていて、ピアノで代用することも可能ですが、どうせやるならピアノよりも鐘の方がカッコイイです。

さて、アマチュアオケ・大学オケには、本物の鐘はもちろん、チューブラーベルなんて高価な特殊楽器はありません。
当時は楽器のレンタルも今のように盛んではなく、こんな特殊楽器をレンタルしているところはありませんでした。

でも、幻想交響曲はカッコイイ。どうしてもやりたい!

「鐘が無けりゃ作っちまえばいいんじゃないか。」と名古屋工業大学のオーケストラの団員さんは考えました。
さすが、工業大学の学生さんです。工業用のガスボンベを切って良い具合の鐘を作ってしまいました。


当時の写真も録音も無く、お見せ(お聞かせ)できないのが残念です。見た目は無骨ですが、チューブラーベルよりずっと低く響く良い音です。
まさに作曲者ベルリオーズの指示通り「十分に低い音の2つの鐘」の威力もあって、演奏会は大成功でした。

この演奏をプロオーケストラの名古屋フィルハーモニーの方が聴いていて、手作りの鐘の音が大変気に入り、名古屋フィルハーモニーが幻想交響曲を演奏する際、ぜひ貸してほしいという事になり、その後もこの鐘は、中部地方で幻想交響曲が演奏されるたびに様々なオーケストラに貸し出されて活躍しました。

もちろん私が、自分の大学のオケで「炎のコバケン」さんの指揮で幻想を演った時も、この鐘のお世話になりました。
もう35年以上前のことですから、あの鐘はきっと錆びて朽ち果ててしまったことでしょう。

今でも、幻想交響曲を聞くと、第5楽章で打ち鳴らされる鐘の音に耳をそばだててしまいます。
そして「あの鐘の方が良い音だったな」と当時の様々なことと一緒に思い出すのです。
Posted at 2017/06/26 20:08:59 | コメント(3) | トラックバック(0) | クラシック音楽 | 日記
2017年06月25日 イイね!

定電流駆動アンプなめてんじゃないですよ!

定電流駆動アンプなめてんじゃないですよ!タイトルは前々回のブログで紹介した漫画「のだめカンタービレ」の、シュトレーゼマンのセリフをパクリました。

前回のブログで3wayパッシブネットワークが惨憺たる結果だった理由。


アンプのせいでした。
いや別にアンプが悪いわけじゃない。そういうアンプなのです。
一応、知識として知ってはいたんだけど、実際にやってみたら本当だったという話。

Phass RE50Hi
スピーカー出力の入力専用アンプ。オリジナルヘッドユニットや既存のSEPPアンプからのスピーカー出力を音楽信号として入力、スピーカーを定電流駆動することができる革命的アンプです。自然で、高密度なサウンドを有機的に、軽々とパフォームします。
REアンプ (RE 50 ~ RE 2) はスピーカーを固定抵抗ではなく、変化するインピーダンスと捉えて駆動する本質のアンプです。REだけが音楽情報を完全忠実に再現することができるアンプです。
(以上、メーカーホームページから引用)

スピーカーのインピーダンスは4Ωとか8Ωとかありますが、実際のインピーダンスは一定ではなく⼊⼒される周波数 によって大きく変化します。

大ざっぱに言うと、スピーカーの再生できる音域の最低と最高の両端でインピーダンスが上がります。普通のアンプは定電圧駆動なので、スピーカーのインピーダンスの変化によって音量が変わり、最低音・最高音に影響します。私が使用しているスピーカーも含めて、世の中で売られているスピーカーは、ほぼすべて定電圧駆動アンプで駆動するように設計されています。
オームの法則で、定電圧アンプと定電流アンプを比較すると下記のようになります。
定電流アンプ → 電力(P)=電圧(V)×電流(I)=抵抗(R)×電流(I)×電流(I)=I2×R
定電圧アンプ → 電力(P)=電圧(V)×電流(I)=電圧(V)×電圧(V)÷抵抗(R)=V2÷R
抵抗(R)すなわちインピーダンスの振る舞いによって、電力が変わります。
したがって、定電圧アンプ用に設計されたスピーカーを定電流アンプで駆動すれば、全然違う音になるはずです。(それが、必ずしも悪い音になるとは限りませんが。)

そしてさらに厄介なことに、パッシブネットワークです。
ツイーターには通常ユニットに直列にコンデンサーを入れて、コンデンサーの低域インピーダンス上昇によってユニットに掛かる低域の電圧を下げ電流を減らす訳ですが、定電流駆動型アンプではどんなインピーダンスであろうと同じだけの電流を流そうとしますので、素子を直列に入れてもツイーターにかかる電流に変化は起きず、フィルターとして機能しません。ウーファーに直列にコイルを入れた場合も同様です。
また、ウーファーとツイーターの回路は通常並列に接続されます。定電圧駆動型のアンプなら並列に繋いで合成インピーダンスが変動してもそれぞれの回路に掛かる電圧は変動せず、その後それぞれフィルターを掛ける事で所定の帯域をユニットに供給させられるのですが、定電流駆動型アンプ場合、並列に接続された回路により合成インピーダンスが変動してしまうと合成インピーダンスに従った電圧しか回路に掛からなくなります。
定電流駆動型アンプを使って定電圧駆動型アンプと同様な周波数分割効果とアンプへの負荷を実現しようとしたら、ディバイディングネットワークは直列と並列、コンデンサーとコイルを入れ替えて組む必要があります。

そうです。この3wayパッシブネットワークは何ら機能していなかったのです!


Phassをなめてましたねぇ(^_^;)
定電流駆動アンプと謳っていても、市場に流通させるんだから、他社の普通のスピーカーやネットワークで利用するユーザーの事を考慮して、何かごまかしをしているかと思ったら、唯我独尊、わが道を行く、剛速球の定電流駆動アンプでした。

もちろん購入前に試聴していました。それも自分の車にセットして。でも、その時のネットワークはこちら。

しかも、スーパーツィーターがうるさいからといって、ケーブル外して試聴していました。要は、ウーハーとツィーターのつもりで、2本のフルレンジの合成音を試聴していたって事です。

で、結局どうしたかというと、せっかく作った3wayネットワークですが、潔くとっぱらいました。

直列2気筒エンジン

じゃなくて、直列2スピーカー。フルレンジ駆動です。

並列ではなく直列にしたのは4Ω+4Ωで、並列だと2Ωになってしまうので、直列にして8Ωにしただけ。定電流アンプにインピーダンスがどれほどの意味があるかアレですが、定格に「Load impedance : 4-16 ohm」と書いてあるから。

ちゃんと鳴ってます。
でもなぁ、もうちょっと最高域が伸びてほしいし、ダブルになってる中音域がダブつき気味。ユニット変更するか、マルチアンプにするか、定電流アンプ用のネットワークを作るには素子の値の計算が・・・・・
どうしよっかなぁ~

Posted at 2017/06/25 12:26:03 | コメント(4) | トラックバック(0) | オーディオ | 日記
2017年06月24日 イイね!

Not a Passenger, Be a Driver. ~そして誰も乗れなくなった~

Not a Passenger, Be a Driver. ~そして誰も乗れなくなった~









アンプRE50hiを導入し、スピーカーが良く鳴るようになりました。


しかし、(スーパー)ツィーター(Dayton AMT mini-8)が鳴りすぎて、ちょっと歪んだ音もします。

適当に作った「なんちゃって3wayネットワーク」(実は2way+スーパーツィーター)

グローブボックスに無理やり押し込んだのが良くなかったのか、雑な作りだったせいなのか、右チャンネルのツィーター(Dayton RS75-4)の音が途切れます。


作り直して、ちゃんとした3wayネットワークにしてみました。
ツィーター(Dayton AMT mini-8)を-12db/oct、6khzぐらいのクロスでカットしたら歪まなくなるんじゃないかと。


コイルもコンデンサーも数が増えれば、ネットワークは大きくなります。
もうグローブボックスにも入りません。
助手席の足もとに直置き。


ずり落ちないように、書類鞄とスポンジで支えます。


もう助手席には誰も乗れません。
ディーラーでもらったトートバッグを提げて、乗車拒否の意思表示(笑)


でかいワゴンなのに、ますます不便な車になってしまいました(^_^;)

で、肝心のオーディオの音はどうなのかというと、、、、、、


過去最低のひどい音!


スカスカの中低音に、キンキンの高音。SPレコードに汚い高音をプラスしたような音です。

なんでこんなことになる?

Phass RE シリーズのアンプ、なめてましたねぇ(+_+)

解決篇は次のブログで。
Posted at 2017/06/25 12:25:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | オーディオ | 日記
2017年06月23日 イイね!

「ここ勉強不足です」「ブラームスなめてんじゃないですよ」

「ここ勉強不足です」「ブラームスなめてんじゃないですよ」
ヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms、1833年5月7日 - 1897年4月3日)は、19世紀ドイツの作曲家、ピアニスト、指揮者である。J.S.バッハ(Bach)、ベートーヴェン(Beethoven)と共に、ドイツ音楽における「三大B」とも称される。ハンブルクに生まれ、ウィーンに没する。作風はおおむねロマン派音楽の範疇に属するが、古典主義的な形式美を尊重する傾向も強い。
※以上、Wikipediaから引用





タイトルは漫画「のだめカンタービレ」コミックス4巻から、ミルヒーことフランツ・フォン・シュトレーゼマンのセリフです。

「のだめ」たいへんよくできた作品です。
このシーンもちゃんとブラームス交響曲第1番のどの部分で、どう難しいのか説明してくれている人がいます。

「ブラームスなめてんじゃないですよ」
大指揮者シュトレーゼマンが言うこのセリフ、なかなか含蓄があります。

ブラームスはアマチュアオーケストラでも良く取り上げられる作曲家です。
比較的演奏が難しくない上に、演奏効果が高く、特殊楽器が少なくて費用が掛からない(アマチュアにとってココ重要)からです。
私も大学オケにいたころ交響曲第1番をやりました。指揮はなんと山本直純さん。「オーケストラがやってきた」のヒゲのおじさんです。お忙しかった直純さんの代わりに練習に来てくれたのが、当時お弟子さんだった大野和士さん(だったはずです)。大野さんもまだ大学生だったので、友達のような感じで楽しい練習だった記憶があります。

話が逸れました。
ブラームスはアマチュアにも良く取り上げられ、日本ではとても人気のある作曲家です。
プロの演奏家ならば、それこそ何十回も飽きるほど演奏したことがあるでしょう。
であればこそのセリフ「ブラームスなめてんじゃないですよ」なのです。

カーオーディオでもブラームスは、なめちゃいけない存在です。

私がBEWITHのスピーカーを降ろすきっかけになったのもブラームスでした。
ドイツレクイエム(マリス・ヤンソンス指揮/ロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団他)

このCDは優秀な録音で、分厚い合唱やパイプオルガンの超低音など、オーディオ的には聞きどころがありますが、ヤンソンスの音楽作りも録音も少々癖があります。ヤンソンスという指揮者は、どうも派手な演出が好きなようで、特にこの「ドイツレクイエム」という曲のイメージである、キリスト教ルター派的なストイックな精神性とは、ちょっと相性が悪かったようで、なんとなく居心地の悪いCDです。

ドイツレクイエム(ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団他)

ヤンソンスが気に入らなかったので、世評の高いアーノンクール/ウィーンフィルのCDを買いました。
ジャケット写真が良いです。
「かーめーはーめーはー」(笑)
演奏者では「他」で済ましちゃいましたが、アルノルト・シェーンベルク合唱団が素晴らしいです。
冒頭の「Selig sind, die da Leid tragen,」(幸いなるかな、悲しみを抱くものは、)からやられます。
恩人シューマンと実母を失った作曲者の悲しみ云々・・・とクラシックの批評欄には良く書かれてますが、そんな具体的な小さくまとまった悲しみじゃなく、もっと純粋な普遍的な「何か」を感じさせてくれる曲であり演奏でありコーラスです。
ヤンソンス盤の録音も優秀でしたが、アーノンクール盤も優秀録音です。ヤンソンス盤はFレンジDレンジとも広くいかにもハイファイ・派手な録音です。アーノンクール盤は合唱を中心に、人の声の美しい響きを大事にした録音です。いい装置で繰り返し聴いていると、じわじわと良さが分かると思います。

ちょっと古い録音ですが、ロリン・マゼール/クリーブランド管弦楽団の交響曲。

1970年代アナログ録音です。あまり評価されていない演奏ですが、私は意外に良い演奏だと思います。クリーブランド管弦楽団のアンサンブルが見事です。オケでは短い音をピシッと合わせるのはとても難しいんですが、この演奏では気持ち悪いぐらいピシッとスタッカートが揃っています。マゼールの指揮もそのあたりを強調して、短く歯切れの良い音を多用しています。
古い録音ですが、アナログオーディオの最盛期、英デッカらしい鮮明な録音です。古い録音だと思ってなめてると強烈なバスドラムの低音が響いたり、鮮やかな高音でトライアングルが鳴ったりします。高低に強調感があり、悪く言えば高級ドンシャリなんですが、上手に処理されていて不自然さは感じません。古き良き時代の好録音です。

室内楽では最近入手した、カプソン兄弟他の弦楽六重奏曲第1番&第2番。

2016年3月のライブ録音です。演奏者は常設のユニットではなく、音楽祭のライブのために集まったソロ奏者達のセッションのようなもので、一期一会の緊張感や即興性がこの演奏の美点です。
録音はライブ感のある生々しい録音です。冒頭、「コーッ」という空手の息吹のような深いブレスでびっくりします。マイクが近いようで、ブレスや左手のタッチの音などの演奏雑音がかなり入ってます。まるで自分が奏者として参加しているように聞こえる録音です。

オーディオチェックに私がよく利用するのがピアノ協奏曲です。
冒頭が第一関門。ティンパニのフォルティッシモのロールからオーケストラが入ってくる部分。ティンパニの一打一打がちゃんと粒立っていて、オーケストラが歪んで団子にならず、クリアに聞こえるかどうか、聞いてすぐ分かりやすいので再生装置のチェックに適しています。
3種類のCDを持っているので、それぞれの演奏と録音の特徴をどう再生するかもチェックできます。

エマニュエル・アックス(ピアノ)/ベルナルド・ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

2010年のライブ録音。2017年発売。期待して聴いたが、録音もオーケストラの演奏もちょっと荒っぽい感じがする。ただしその分、オーディオチェックポイントの冒頭は派手で分かりやすい。SACDのハイレゾ盤。

ゲルハルト・オピッツ(ピアノ)/ミハエル・ギーレン指揮バーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団

交響曲4曲と協奏曲3曲、その他ブラームスの主要な管弦楽作品のセット。1991年のライブ録音。低音がしっかり分厚く、重心の低い録音。演奏も重厚感があり渋い。冒頭のオーディオチェックポイントのティンパニは、バカバカバカーと派手に鳴らず、ドロドロドロドロと重く響く。

クラシックでオーディオというと、R.シュトラウス「ツァラトストラは~」とかマーラーとか、いかにも派手な曲が好まれますが、ブラームスでオーディオチェックするのも渋くていいんじゃないかと思います。
Posted at 2017/06/24 17:55:11 | コメント(2) | トラックバック(0) | クラシック音楽 | 日記

プロフィール

「@グランツ@兵庫 さん、そのまんまのyoutubeあります。https://youtu.be/-fFOWwWTkDA
何シテル?   06/01 14:32
2代のプリウスを13年間約40万km乗り継いで、このたびアテンザ乗りになりました。 今度の車も大事にしてなが~く乗り続けたいなぁ
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