
昨年末から「スピーカー遊び」と称して、ホーム用のフルレンジスピーカーを試しています。
■おさらい
1.Dayton Audio RS150 + 同RS75
RS150(13cmウーファー)はアウターバッフルで取り付け、RS75(5cmフルレンジ)はAピラーに固定。
2本を並列に繋いでPhass RE50Hiでフルレンジ駆動していました。
高域の歪、左右のバランス(定位のふらつき)、低音不足(500hz付近の凹みによる中低域の不足)、インピーダンス不安(4Ωスピーカー並列接続のため計算上2Ω)という、不満があってスピーカー入替の検討を始めました。
2.TangBandW3-935SD
現行のアウターバッフルを活用して8cmの小口径フルレンジを取付。背圧の影響を回避して低音を出す狙いだったが、背圧が無さ過ぎてボイスコイルが底着きして実用にならなかった。
3.Bewith A130 + Dayton Audio RS75
アンプPhassRE50Hiを導入する以前に付けていた、BewithのウーファーA130を復活させた。フルレンジで鳴らしても高音は全然出ない。歪んだ高音が出るよりは、全然出ない方がマシだがツィーターを追加する必要があるので、これは後日検討する。
■フルレンジャーゴールド(笑)
今回、試してみるスピーカーはMarkAudioのCHR-70v3。ホームオーディオのスピーカーを自作する人にはおなじみのフルレンジユニットです。
再生周波数帯域65hz~25,000hzのワイドレンジにも関わらず、2個セット実売8,000~9,000円というコストパフォーマンスが魅力です。私自身もホームで使用して、大変気に入っているユニットです。

■MarkAudio Chr-70v3の仕様
形式 10cmフルレンジ
振動板材質 アルミ・マグネシウム合金
エッジ材質 ゴム製
マグネット フェライト(非防磁型)
インピーダンス 8Ω
出力音圧レベル 85.1dB
再生周波数帯域 64Hz~25,000Hz
定格入力 20W
最低共振周波数Fo 64.7Hz
Vas 5.244Ltr
Qms 2.359
Qes 0.675
Qts 0.525
Mms 4.14g
振動板有効面積 50cm2
Xmax 4.5mm
取付穴径 102mm
外径寸法 124mm
重量 500g
コーンに少々凹みがありますが、スピーカー遊びにはもってこいの個体を、ヤフオクで3101円で落札しました。このユニットを前々回のTangbandと同様に合板製のリングを利用して取り付けてみました。

注目すべきスペックは
・極限まで軽くした駆動系(Mms 4.14g)
ボイスコイルのボビンを700ミクロンの薄さにするなどで実現
・超ロングストローク(Xmax 4.5mm)
非常に柔らかいダンパーによりコーンが4.5mmも前後運動する
・10cmフルレンジで64Hz~25,000Hzという驚異的な再生周波数帯域
弱点は能率が85.1dbとやや低いこと、定格入力20wとパワーがあまり入らない事。
クルマで言えばロードスターみたいなライトウェイトスポーツのようなスピーカーです。
こういう軽く・クイックに動くタイプの現代的なスピーカーユニットは、初めに付けていたDaytonやTangBandもそうでしたが、ノイズや歪にも敏感です。
その上、どちらかというとハイ上がりな特性のユニットなので、Myアテンザの車内音響特性的には向いていないかと思いましたが、とにかく取り付けて試してみました。

中古ユニットでコーンも凹んでるので、相当使い込んだブツだろうと思っていましたが、鳴らしてみたらほとんどエージングされていない若い個体でした。
1月7日に取り付けて、1週間毎日数時間鳴らし続けて、ようやく歪っぽさが取れて低音も少し出てきました。もう少し鳴らすと、まだ変わるような気がします。

ちょっと音を聴いただけでは10cmフルレンジ1発とは分からないと思います。高音が非常に気持ちよく伸びます。ややハイ上がり傾向なのでサブウーファーのローパスを100hzぐらいまで上げて、スロープも-6dbにゆるめるとちょうどいい感じになります。もう少し鳴らしたら低音が出てくる(高音が引っ込む)かもしれません。
気になっていた高音の歪は、ピアノ・ヴォーカルなどいろいろ聴いてみましたが98%ぐらい解消されました。一部のソースで歪を感じますが、もう少しエージングが進めば変化するかもしれません。
欠点はやはり最大入力の低さでしょう。ボリューム25以上(フルボリューム40)では、フルオーケストラのフォルテでバスドラムがドーンと鳴ると、コーンの最大振幅4.5mmを超えて全域が歪んでしまいます。ソースを選んでボリュームを控えめにすれば実用上はなんとかクリアできます。フルレンジではなく100Hzぐらいでハイパスを入れて、サブウーファーとクロスさせる手もあります。
合わないかもしれないと思っていたMarkAudio CHR-70v3でしたが、意外に気に入りました。
何しろ高音がきれいです。もうちょっと鳴らしていろいろな曲を聴いてみたいと思いますが、実はすでに次のスピーカーも用意してあります。

フルレンジャーブラック(笑)こと、Altec 405-8Hです。
いろんな意味で今回のMarkAudio CHR-70v3とは対照的なユニットです。
もうちょっといまのスピーカーを聴き込んで、2月に入ったら試してみようと思います。
Posted at 2018/01/15 16:35:10 | |
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