
「ホームオーディオ?この近くなら福山の駅前にあるよ。○○無線、ていう店なんだけど。」
うろ覚えに聞いた話の「ナントカ無線」という名称と、駅前にある天満屋(デパート)の向かい、という大まかな話だけを頼りに、先日このお店に行ってきました。
店は予想に反して(爆)再開発されたビルの1階のテナントで、白い壁にガラス張りのオシャレな外観・・・・なのに、「ここの店、やってんの?」的オーラが(焦
とりあえず店内に入り、唯一ディスプレイらしい置き方のしてある真空管アンプ(がメチャ良いので別に続編で上げます)なぞ見ていると70代ぐらいの御主人が奥から出てこられました。
ちょっと見てみたいんですが、と言うと奥に案内されました。そこは壁に雛壇組んでずらりとスピーカーが並べてありました。が、これもディスプレイされていると言うより「置いてある」
試聴用の真空管アンプなどのユニットの前に、分解されて基板むき出しの・・・ナンだこの機材は??
訊ねたらアンプだとのことでした。最近は修理を請け負う店も無く、これは静岡から送られてきたものだと。「電源を強化する改造を頼まれたんだよ。今、流行りだからね。やってみたら上手い具合に仕上がったよ♪」
ユニットの真正面にあるイスに座るよう言われると、聴き比べの実験を。
まず、電源ケーブル。付属品のケーブルとメーター2万円のもの。
当然、ハッキリ違います、音の奥行きや厚み。クルマより解り易いです。
次に、CDのディスク面の磁気を整える???フタのないコンパクトCDプレーヤーみたいな機械と、光線の反射が云々???(だったっけ?)なスプレー(「冴」と書いてあるヤツ)をダブルでCDに施す実験。
これも、んんんん~・・・良くなった!ような、気が、する、かも?
でも「あなたのCDでお試し体験」で実際、この機械は今までにここで4OO台以上売れたそうです。
元はケンウッドに勤務、その後、店を始めてもう40年になるという御主人にいろいろお話を聞かせていただきました。
テーブルの上に転がっている真空管。
「裸で転がしてるのは中国製。あと、ロシア製。今はこっちが主流だね。値段は安いし。
でも音がいいのはやっぱり日本やヨーロッパ製。作られてないからほとんど手に入らないけど。」
「ちゃんと箱に入ってるのは日本製。昔作られたモノ。裸のやつは千円ぐらいだけど、こっちは一万円以上する。」
「うちは40年やってるからね。こういう昔の、ナショナルとかが作った真空管の在庫が、ダンボール箱2つ分あるんだよね♪」(爆爆爆
他にも、「このコイル、このメーカーは40年ぐらいずっと同じものを作り続けてる。超ロングセラーよ。」
そしてさらに。
「これ。ヘッドフォンの耳当てのスポンジのスペア。ドイツのメーカーでね。もうヘッドフォンは10年以上も前に製造中止になった。でも、こういうパーツはずっと作り続けている。さすがドイツだね。」
てか、そのアフターパーツをまだ買い求める人がいる、使い続けている人がいる、のが一番すごい!です。
長く使う、というと
「今どきの若い人が家で使うオーディオっていうと、CDもアンプも一体型になっちゃって。CDプレーヤーが壊れたらスピーカーまでまるごとゴミにしちゃう。その点、こういうアンプやスピーカーって、ずっと使えるものだからね。壊れたらCDプレーヤーだけ買い換えればいい。」
「ホーム始めたい、どれを買えばいいですか?という人が来たら、アンプ・スピーカーはその人の好みで決めてもらうけど、CDプレーヤーは・・。この人がこの先、アンプやスピーカーのグレードアップをするかどうか?によって選ぶものが違ってくるね。」
この辺はカーオーディオでも聞く話ですね。「このヒトは必ず逝くから最初からエンクロ組むよう勧めよう♪(ビス穴8つで)」
「こんな店、趣味でやってる。電気代なんかの経費さえ出ればいい。実際、ヒマだしね。だから実験ばかりやってるよ。それでいい結果出たものはお客さんに勧める。安くてもいいものなら勧める。高くても中身がイマイチなら売らない。」
「自分はコーディネーターだと思ってます。選び方、組み合わせ方のアドバイスは自信あります。実験もいっぱいしてるし。中には、オーディオ雑誌を見て一番高いプレーヤー・一番高いアンプ・一番高いスピーカー!という選び方をして結局、組み合わせがバラバラで聴けたもんじゃなかった!、なんてケースもあったりするんですよ。」
「でも、良い音・悪い音というのはないです。それはお客さんの好みだから。それが全て。」
「たまに、『あの時、御主人が勧めてくれた方を選んでほんとに良かったと、後々になって思います。』なんてお客さんに言われて。そういうのが一番嬉しいです。・・・たまに、だけどね(笑」
これだけ!話した内容を覚えてるのは、やはりここの御主人に強烈な印象があったということでしょう。
先日上げた「dooto」といい、懐の深い街です、福山。
ちなみにこの「ミノルムセン」さんの、駅前大通りをはさんだ向かい側には「日本最大級の床面積のセレクトショップ」パリゴ、があります。
ヨメ・彼女はそちらに放流しといて、ミノルムセンで濃い~時間を・・・なんてどうでしょう?
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Posted at
2011/05/07 00:35:48