
先日、430セドリック・グロリアの前期から後期へのモデルチェンジの概要(エクステリア)についてUPしたのですが、その時にY30系のカタログを久しぶりに読み見返したらトップグレードの追加変更が430からフルモデルチェンジした昭和58年からマイナーチェンジをする昭和60年までの間に2回も変わっていたので、自分なりにまとめてみました。
ここでは、便宜上グロリアをメインに紹介していきたいと思います。

画像はモデルチェンジ直後、昭和58年7月のカタログです。
新モデルのY30の特徴は何と言っても国産OHC・V6エンジンを搭載した事です。カタログも新エンジンについて鼻息荒く解説しています。
当然、トップグレードはVG30E(180PS)搭載のブロアム(画像上)です。不思議に思えるかもしれませんがこの時点では、3リッターターボのVG30ETはデビューしていませんしVIPも登場していません。
2リッターでのトップグレードはVG20ET(170PS)のターボブロアムになりますが、価格的にジャック・ニクラス バージョン(JNV)(画像中)・セドリックはターボFが上になります。
これは、
ブロンズガラス・TVチューナー・録音機能付きカセットデッキ・マイコン式パワーシート(メモリー機能付き)・専用チェック柄シート・アルミロードホィール・雨滴感知式ワイパー・マッドガード等・V30Eブロアムにさえ標準装着されていない装備が満載されていた為です。
ちなみに5ナンバー車は全車黒バンパーでカラードではありません。
ボディーカラーで設定されていたグレー系とブラウン系の2トーンカラーはJNVとターボS(画像下)の専用カラーでした。

フルモデルチェンジから半年後の昭和58年12月、いよいよY30の代表グレードV30EブロアムVIP(画像上)が登場します。これはV30Eブロアムに
ブロンズガラス・TVチューナー・録音機能マイク付きカセットデッキ・マイコン式パワーシート(メモリー機能付き){セダン除く}・本革シート・アルミロードホィール・雨滴感知式ワイパー・マッドガード・ピンストライプなどが装着された超豪華仕様で、セドリックのカタログには
「VIPとしかネーミングするほかなかった」とまで書いてあります。ちなみにV30EブロアムVIP・セダンにはアンチロックブレーキ装着車が設定されました。
これと同時に5ナンバー車(HT全車とセダンGL以上)のバンパーが形状はそのままでカラード化され、ブロアム系にリアパワーシートが標準装着されました。(画像下はV20ターボブロアム)
焦らして大変申し訳ないですが、VG30ET 3リッターターボの登場までは、もう少しお待ちください。。。(笑

皆さんお待たせしました。フルモデルチェンジから1年後の昭和59年6月、ついに最強モデルVG30ET 3リッターターボ車が登場しました。ライバルのクラウンを圧倒する怒涛の230PS!これでVGエンジンのラインナップが完成し、トップグレードはV30ターボ・ブロアムVIPとなりました。装備は
車高を一定に保つオートレべライザーとアンチロックブレーキが標準になり、本革シートがセットOPに変更になった以外は従来のV30EブロアムVIPに準じます。
また、以外にも思えますがようやくこの時点で、
センターパッド非回転式の光通信ステアリング・暗証番号入力式のキーレスエントリー・JBLスピーカーが登場しました。
これらの装備は、V30ターボ・ブロアムVIPにスーパーセレクションⅠとして、そこに本革シートをプラスしたスーパーセレクションⅡとし、パッケージOPに設定されていました。
ちなみに、スーパーセレクションⅠと同内容の装備をJNVとセドリックはターボFにセットOPになっています。JNVに
バックスキャナーが標準装備(ターボFにはOP)されました。
ここで、3リッター車のグレード展開を整理すると、V30ターボ・ブロアムVIP・V30ターボ・ブロアムとなりセダンにのみV30Eブロアムが設定されていました。
が、しかし
隠れグレードとしてV30EブロアムVIPとHTのV30Eブロアムが受注生産扱いで残りました。
翌年の昭和60年夏にマイナーチェンジするのですが、目まぐるしくグレード展開などが変わるのは当時のR30スカイラインのRSシリーズのようです。
購入時に「最高グレードを持ってこい!」と言っていた、お金持ちのダンナさんもガッカリだったでしょうね。。。(笑

これまではHTの画像だけだったのでセダンを紹介します。
画像上がV30Eブロアムで下がV20ターボブロアムになります。
白いボディーカラーのセダンがカタログのメインに登場するのは、白いハソカーブームだった当時を表していますね。
ヘッドライトはHT・セダンともに共通ですが、セドリックとは別デザインとなっています。

最後は、内装です。
画像上がHTのV30ターボ・ブロアムVIP、画像中がセダンV30Eブロアムになります。
HT全車に4本スポークステアリングが、セダン・ワゴンには2本スポークステアリングとなりセダンのメーターはターボ車でもタコメーターがありません。
画像下の内装は、HTのV30ターボ・ブロアムVIPです。
自分が乗っていたのは後期のV20ターボブロアムでしたが、ホントにY30は広かったですよ。
と、いうか当時の日産車は角ばったデザインのクルマが多かったのでC32ローレルやR31スカイラインも広かったですね。
実は、セドリックHT後期のV20ターボブロアムを購入する前に、黒塗りのセドリックHT前期V30EブロアムVIP購入の話があり試乗した事があったのですが、低速でもトルクが十分にあるおかげでとても乗りやすかったのを覚えています。当時はまだ自動車税もべらぼうに高く、後期の派手なフロントマスクに魅かれてVIPを購入する事になりませんでしたが、ここ最近グロリアHT前期のV30EブロアムVIPのシンプルなカッコ良さに魅力を感じています。
余談ですが、静岡県内の某旧車専門店にV30EブロアムのVIP仕様として売り出されているグロリアがありますがこれは画像を見る限りV30EブロアムVIPに間違いないと思います。
VIP=VG30ET 3リッターターボ車というイメージがあるのかもしれませんね。
今回は前期グロリアをメインにトップグレードの移り変わりについてまとめましたが、発売時期や装備等誤りがあった場合は御免なさい。またエンジン出力はグロス表記です。
機会がありましたら、Y30のセドリック・グロリア、前期と後期のエクステリアの変貌をUPしたいと思いますので、気長にお待ちください。
最後にみんカラブログに複数の画像がUP出来る様になったのは良いですね。。。