三菱ふそう大型トラックＦシリーズ　「ハイ-ロング」。

一見したところ、ミツワ製の重トラクタプラモデルで有名なハイキャブＶ10エンジン搭載車ＦＶ214のようですが・・・。

横から見ると何とべッドレスのショートキャブ仕様なのです。

ネーミングのハイ-ロングはべッドレスのハイキャブで、荷台がロングになった事が由縁です。

では何故ハイキャブなのかというと、エンジンの搭載位置を変更することが出来ないのでキャビン高を14ｃｍ上げてエンジン＆補機類をクリアさせながら後方へずらしフロントのオーバーハングを削って荷台長を後方（リアオーバーハング）に延長させる為なのです。

それじゃ、どうしてべッドレスのショートキャブなのか？それは法律で決められている車両全長（約12ｍ）を越える事無く荷台長を伸ばす為に、キャビンのベッド部分を削ってその長さ分を荷台延長に向けたいからなのです。

余談ですが、大手運送会社で労組の影響力が強いところは運転手の安全性を考慮してショートキャブ仕様は導入されていないそうです。

ハイ-ロングには前2軸車のＦＶと後2軸車（6Ｘ2）ＦＵの2つのシャーシが用意されていました。

ハイキャブ化による振動や殆どリクライニングしないシートでの仮眠は、ドライバーには厳しい環境ですね。

エンジンはＶ8・265ｐｓ仕様で残念ながらＶ10エンジンではありません。









カタログは昭和49年12月発行。