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TVﾄﾞﾗﾏ『ｶﾞﾘﾚｵ』で知った小説家東野圭吾の『どちらかが彼女を殺した』を嫁に勧められ読みました。

最後、話の中で犯人が特定された所から、二人の容疑者の名前が【犯人】と【犯人でない方】に変わって描写されている為、細かいところを気を付けて読まないとどちらが犯人か判りません。

前半から、やたら手の描写が詳細に書かれている印象を受け、利き手が犯人の決め手となると予想し気を付けて読んではいましたが、決定的証拠が判らず最後の袋とじ(推理の手引き)を読んでしまいました。

犯人を特定するには、二人の容疑者の利き手が違わないと成立しないのですが、容疑者二人ともはじめから最後まで【右手】の描写しか出てこない。
この事で私は、二人とも【右利き】という思い込みが働き悩んでしまいました。
実はここに描写ﾄﾘｯｸがあり、【右手】の動きが描写されている時、左手はどうなっているかも前後の文章で読み取れば、どちらかの容疑者が左利きである事が判る様になっている。
また、後半では一方の容疑者がある物を破る行動で犯人が特定される。この行動について利き手がわかる描写はないが、この時点でもう一方の容疑者の利き手が判明している為、その逆が利き手である事が判るようになっている。

う～ん、実に巧みな描写ﾄﾘｯｸだ!!!