
浜田省吾さんライブツアーON THE ROAD 2023
9月16日(土)からスタートしましたね‼
アリーナツアーは2016年以来、実に7年ぶり。
そして今回、私はツアースタート開催地である長野ビッグハット二日目に参加する事が出来た。
遠征という意味では、前回アリーナツアー
前回の遠征と違うのは、今回はツアースタート開催地である事。
ライブ情報はないに等しく、予習派の私にとっては歯がゆいが、違った意味で驚きと感動を味わう事が出来た。
これまでもライブレポは書いていたが、既に参加された方の情報を入手して、記憶を頼りにそれに肉付けする他力本願的なものだった。
今回はツアースタート開催地の参加者としての役目を果たすため、しっかりと目に焼き付け、出来る限り記憶を残そうとメモ帳と筆記用具を持参。
日替わりのナンバーもあると思うが...前日のセットリスト情報も持参した。
どこまで記憶に留めることができたかわからないが、今回もここに記録する。
※ここからネタバレ閲覧注意です。
ご覧になりたくない方は退出ください。
さて、いよいよ開演30分前‼
入場時に渡された席番チケットを確認しながら会場に入り席に着く。
ステージサイド3階席、天井から垂れ下がる照明機材で位置的にスクリーン映像は見にくいが、ステージは近く省吾さんとの距離も比較的近いはずだ。
そしてなんと‼
ON THE ROAD 2016 アリーナツアーでは無かったセンターステージが復活‼
メインステージから遠いA席の息子からも比較的近い。
センターステージはちょうど私と息子の位置のほぼ対角線上。
場内はオーディエンスでほぼ埋め尽くされ、省吾さんの話題が賑やかに飛び交う中『The Moonlight Cats Radio Show Vol.1 Vol.2』がBGMとして流れている。
スクリーンには、大きなジュークボックスが中央に映し出され、その横にはネオン管の様に時折チカチカしながらカラフルに色変化するツアータイトルのロゴが輝く。
やがて賑やかな会話は拍手と手拍子に変わり「A PLACE IN THE SUN」が流れる。
続けて「初恋」が流れ始めるとスクリーンに映った大きなジュークボックスはレトロな木造の喫茶店に置かれたものだった事に気付く。
ジュークボックスのゆっくりとした引き映像。
誰もいない喫茶店に、赤いキャップを被りリュックを背負った少年が、ワクワクした様子でジュークボックスに駆け寄るとお気に入りのナンバーをセットし、その曲を聴きながら頷いている。
そう...そのナンバーこそ、今流れている「初恋」なのである。
そこにラフな服装でギターケースを背負った若い女性が現れ、少年にそっと寄り添うように近付き話しかける。
やがてふたりはジュークボックスの前に座り込み、女性はLP版の「初恋」ジャケットをバッグから取り出し少年にプレゼントする。
笑顔で話すふたりの姿は、浜田省吾の話で盛り上がり意気投合しているようだ。
ここでオープニング映像は終わる。
この映像を見終えてすぐさま思った事...
ジュークボックスに駆け寄り、お気に入りの曲をセットして頷きながら聴く少年の姿は「ON THE ROAD 2005-2007 "My First Love"」映像作品で、少年が学校から帰るや否やレコード盤をセットして「A PLACE IN THE SUN」を聴きながら″フッフフゥ~ン、フ~ン、フ~ン、フ~ン”と鼻歌を歌うシーンによく似ている。
そう考えるとオープニングで「A PLACE IN THE SUN」「初恋」が続けて流れたのもしっくりくる。このオープニング演出は鳥肌ものだった。
映像が消えステージが薄暗くなるとバックバンドメンバーと省吾さんが登場し、大きな声援が場内に響く。省吾さんの「Are you ready ?」の掛け声に「Yeah~!」と応えると1曲目が始まった。
1曲目 愛の世代の前に
いつもと変わらぬキレのある町史寛二さんのエレキギター。
省吾さんの″Wow! oh! oh! oh~‼”の叫びと同時にバンドメンバーの後ろで爆破音が鳴り響き、煙が立ち上がる。
この曲がオープニングに選ばれたのは、やはり今も続いているロシアのウクライナ侵攻による戦争の早い収束を願ってのことであろう。
2曲目 壁にむかって
初のアリーナコンサート武道館から40周年を記念して一昨年の秋にリメイクされた。
ON THE ROAD 2022 ″LIVE at 武道館”に落選した私は今回初めて生で聴く。
オフィシャルYouTubeで公開されたMVと変わらぬセクシーな歌声だ。
3曲目 HELLO ROCK & ROLL CITY
″HELLO~ NAGANO CITY!"と恒例の開催地名で歌う替え歌は、オーディエンスを一層盛り上げてくれる。
4曲目 BIG BOY BLUES
中二の時にリリースされたアルバム『J.BOY』に収録されているが、おそらく参加したライブでは初めて聴くナンバー。(...たぶん)
当時と変わらぬ爽快感が漂う。
歳を重ね太くなった艶のある低音域の歌声と少しかすれたセクシーな高音域の歌声に引き込まれる。
MC(※記憶を頼りに勝手な言い回しで書いてるのでご容赦ください。)
省吾さん(以下SH)
「前回のアリーナツアーは2016なので、実に7年ぶりになります。そしてツアーがスタートしたのもここ長野でした。」 オーディエンス(以下AUD) 歓声
SH「今日はツアーが始まって まだ二日目なので、いろいろあるかもしれません...例えば歌詞間違えちゃうとか...」 AUD 爆笑
SH「でもロックンローラーなのでそんな事は気にしません‼」 AUD 笑いと歓声
SH「この7年の間に何度かアリーナツアーを計画したんですが、あの状況だったのでやむを得ず断念しました。でもそんなブランクがあったにも拘わらず、今夜こうやってたくさんの人に集まってもらえてとても嬉しいです。どうもありがとう‼ 楽しいコンサートに、楽しい夜にしたいので最後までどうかよろしく‼」AUD 歓声
5曲目 愛のかけひき
このナンバーの前奏を聴いただけで全身に鳥肌が立つ。
省吾さんの失恋バラードはたまらなく切ない。
高校時代の大失恋をきっかけに、″恋愛”はゲーム、ギャンブル、かけひき なのどのフレーズに共感。″本気で惚れたら負け”という寂しい心を持つようになり、恋愛に消極的になった時期もあった。それも今となっては良い思い出だ。
MC(※記憶を頼りに勝手な言い回しで書いてるのでご容赦ください。)
SH 「どうぞ座ってください...」
「今日は間に休憩を入れた2部構成で少し長めのコンサートになります。皆さん自分の体力体調に合わせて、歌ったり踊ったり楽しんで頂けたら嬉しいです。」AUD 拍手
SH「子供の頃...まだ詩を書いていなかった頃なんだけど... ″あぁ言えば良かったなぁ”とか、″こう言うべきだったなぁ”とか思う事があって、それを手紙みたいに書いていたような気がします。やがて大人になって詩を書くようになって...ソングライターになったんだけど...ある時 "あぁ、もしかして俺は誰かの手紙を代筆しているのかなぁ”なんて思うようになりました。」
SH「例えば...報われない恋をする女性がいて...そのそばには真剣に彼女を想う男性がいて...でも自分の想いを伝えられずにいるんだけど、砕け散る覚悟で勇気を振り絞って彼女にプロポーズをして...やがてその想いが伝わって...ふたりが結ばれてくれたらいいなぁなんて...そんな思い込めてこの詩を書きました。」AUD 拍手
6曲目 もうひとつの土曜日
福田裕彦さんが弾くシンセサイザーの切ないメロディーと同時にエメラルドグリーンの水玉の照明が観客席にゆっくりと浮かび上がる。
やがてその水玉はゆらゆらと水面の様に揺れ始めた。
照明の演出も鳥肌ものだ。これも場内全体を見渡せる3階席(最上階)の特権である。
7曲目 丘の上の愛
このナンバーも切ない男女の物語が繰り広げられる。
ステージと観客席前方がエメラルドグリーンの照明で水面の様に揺れている。
河内肇さんのソロピアノ前奏から町史寛二さんのアコースティックギターへ...
スクリーンには、グリフィス・パーク天文台から眺めた夜景が広がっている。
この曲は、アルバム『Home Bound』のレコーディングでここを訪れ詩を書いたナンバーだ。省吾さん曰く、ここに来なければこの詩は書けなかったと仰っている。
その夜景の映像の中にシリアスに歌う省吾さんと遠目でアコースティックギターを弾く町史さんの姿が浮かび上がる...
デビュー前からふたり寄り添ってここまで旅してきた姿を観ていると涙が溢れ、マフラータオルで顔を隠すほど泣いた。
8曲目 DANCE
雰囲気は一変する。このナンバーも比較的最近リメイクされたばかりだ。
エコーのきいたシンセとピアノのミステリアスな前奏と共に、ステージに散りばめられたネオン管照明はカラフルに変化し、サーチライト照明が点滅を繰り返す。
そこに省吾さんの″Dance Keep on dansing..." の歌声が会場に響き渡る。そしてドラム、ベース、ギター、サックスフォンの力強い音色が鳴り響き歌へ突入する。
初めて聴くリメイク版DANCEは最高だ。
9曲目 東京
闇に包まれた夜の東京。交差点で多くの人々がせわしく行き交い、路地裏ではパトカーのランプが点滅している。そんな映像がスクリーン映し出される。雑踏の中、せわしく歩く足音、鳴り響くサイレン、威圧的な車のクラクションの音が聞こえてきそうだ。
″ディスコで恋して” が、″クラブで恋して”に現代風にアレンジされた替え歌はお馴染みとなった。″ドライブ・イン”も死語ではあるが... 息子曰く今は ″道の駅”だと...(笑
確かに78歳のうちの親父は近所の″道の駅”を今でも″ドライブ・イン”と言っている。
でも、このナンバーで″道の駅”の詩はあり得ない‼ カッコ悪すぎる...(笑
10曲目 MONEY
スクリーンには燃え上がる炎、力強く鳴り響くエレキギター。
リズムに合わせて ″ブォッ、ブォッ”と音を立てて燃え上がる炎...その熱線を受けて顔が一瞬熱くなる。サビでは、燃え上がる炎で熱せられた巨大な太い鎖が砕け散るアニメーション。″金に溺れた者はすべてを狂わし、すべてを失う″という警告ともとれる抽象的な映像だ。
″愛してる愛してる... もっともっと...”のフレーズは女性が歌うパートとして定番となった。
ここで第一部が終了し休憩時間
スクリーンには今年9月6日にリリースされた『The Moonlight Cats Radio Show Vol.3』が流れ、スクリーンには楽しそうに演奏して歌う省吾さん達の姿が映る。
この映像作品が最高に良かったと思うのは私だけだろうか...
トイレに行くのが勿体ない。必ず開演前にトイレに行く事をお勧めしたい。
映像は何処かのレトロな木造建ての小さなレコーディングスタジオか...
省吾さんとバンドメンバーを囲むように撮影用の円形レールが敷かれ、その中で楽しそうに演奏して歌っている。それを撮影するカメラワークがもの凄く良い。
そして何より、省吾さんとバンドメンバーがカッコ良すぎる...泣
平均年齢は疾うに60歳を超えているはずだが、みんな間違いなく″イケオジ”だ。
そして場所は変わり、真っ白な洋風の広い部屋の中央で演奏するシーンもあった。
次回の映像作品がリリースされる際には、特典映像として収録して欲しい。
第二部
ビートルズのカバー曲「In My Life」が流れるとバンドメンバーが登場し、歓声を受けながらセンターステージに向かうと少し遅れて省吾さんが登場。
SH「戻ってきたぜ!! ウォーイエィ‼ ウォーイエィ‼」とAUDを鼓舞する。
「ワン! トゥ! 、ワン! トゥ! スリー!フォー‼」
11曲目 MAINSTREET
古村俊彦さんのサックスフォンが鳴り響く。
ここから省吾さん、バンドメンバー、AUDが一体となって合唱だ。
12曲目 さよならスウィート・ホーム
リズミカルな小田原豊さんのドラムとフォーンセクションに合わせてAUDが手拍子。
最後の″Good bye sweet home”の繰り返しは合唱となった。
13曲目 終わりなき疾走
センターステージからブルー色のサーチライト照明が縦横無尽に場内を照らす。
センターステージで間違いなく盛り上がるナンバーだ。
終盤の間奏 ″Wow oh oh oh~″ からの ″Hey! hey!、hey! hey! hey! hey!″の掛け合いは一体感を感じる瞬間でもある。
MC(※記憶を頼りに勝手な言い回しで書いてるのでご容赦ください。)
河内肇さんの弾くピアノの音色が優しく流れる。
SH「子供の頃...ジュークボックスが欲しくてたまらなかった。でも買えるわけもなくて...やがて80年代になってカセットウォークマンが登場して、カセットに好きな曲をたくさん入れて聴いていた...そしてそのカセットを好きな人にプレゼントして″俺ってこういう曲が好きなんだ”とか ″だから俺ってこういう奴なんだ”って...なんか伝えたくて...それってプレイリストなんだよね。」
SH「だから今日のコンサートのセットリストも君たちの青春のプレイリストになってくれたらいいなぁと思ってます。」AUD 拍手
SH「そしてもし...どこかでジュークボックスを見かけたなら...俺の曲をセットしてくれたら嬉しいなぁと思ってます。」
考えてみれば、この「るーぱん」も昭和のレトロな木造の作りで、店内にはジュークボックスが置かれていた。当時は良く、省吾さんの曲を掛けていたものだ。
自分がセットした省吾さんの曲が店内に流れるとなんとも言えない優越感...笑
俺ってイケてるだろ?...なんて他のお客に言いたくなったりして...汗
そういう意味では、「るーぱん」に置かれていたジュークボックスは、私にとって青春のプレイリストだ。
SH「次は1976年ソロデビューした時のアルバム『生まれたところを遠く離れて』の中からこの曲を歌います。」
14曲目 青春の絆
お金がなく貧しい男女の青春失恋バラード。
当時こんなつらい恋愛した方も、今は ほろ苦い青春の1ページとなって幸せに暮らしていると願いたい。
MC(※記憶を頼りに勝手な言い回しで書いてるのでご容赦ください。)
SH「センターステージは2011ツアー以来だから12年ぶりなんだよね。」AUD 歓声
SH「...という事は町史君...前回のセンターステージ君は50代だよ。俺もだけど。」
ADU 大歓声
SH「...という事は、客席はどうなってんだろ?...アレ...やる?」ADU 大歓声
この時、オーディエンスは何をやるか既に解っている...笑
SH「これをやるのは2001年のツアーからなんだけど...その時に″これからアリーナツアーやる時は必ずやるからね‼”って言っちゃったんだよね...」ADU 大歓声
SH「決して君たちの年齢を聞きたい訳じゃないんだよ。この会場にいる君たち全員が、俺はここに居る、私はここに居るって...今もここに元気にしてるってアピールしてい欲しいんだよ。」
「だから年齢は適当でいいです...自分の好きな年齢で叫んでもらって...まぁ、正直に言って欲しいけど」
SH「それではいくよ...10歳未満?」
少ないものの会場から叫び声が聞こえ、AUDから拍手が沸き起こる。
SH「それじゃ10代?...20代?」 思った以上に歓声が聞こえる。
22歳になった息子は叫んでくれただろうか...
10歳未満で2011アリーナツアーに初めて参加した息子は、ライブの雰囲気に圧倒されて手を上げることも、叫ぶこともできなかったが...
もう、ひとりで参加するくらいだ...叫ばないはずがない...笑
SH「それじゃ、30代?...」 さっきよりも少し増えた歓声。
SH「前回は30代多かったのに、すっかり少数派になっちゃったね(笑」ADU 爆笑
SH「じゃぁ、この辺りからか...」 ADU 笑
SH「...40代?」 30代と変わらぬ声援
SH「...って事は次か(笑...」 ADU 爆笑
SH「50代?」 圧倒的に大きな声援と拍手が沸き起る。
60代も50代と変わらぬ大きな声援と拍手だ。
SH「じゃ、70代?」 観客からは何故か笑いが沸き起こる。
今回は、80代まで年代別チェックが行われた。
SH「今回もやったよ!...これでいいね?」
「それではみんなで、この後も何曲かやるけど歌ってくれる?」 ADU 大歓声
15曲目 19のままさ
まだ小さかった子供達が、良く口ずさんでいた事を思い出す。
そんな娘も来年19歳になる。楽しいキャンパスライフを送っている様で何よりだ。
センターステージもいよいよ佳境に入った。
16曲目 ラストショー
サビから始まるこのナンバー。
省吾さんとバンドメンバーを囲み、AUDが両腕を上げて左右に振る一体感。
これを最上階から眺める光景も圧巻だ。
ここでバンドメンバーを紹介しながらメインステージに移る。
今回、ホーンセクションに新たなメンバーが加わった。
トランペットの五反田靖さん。そして若手のトロンボーン半田信英さん。
省吾さんからの依頼を受けたトランぺッター佐々木史郎さんが紹介したらしい。
2011ツアーのSaxy Ukoさん、2015-2016から加わった河内宏美さん、中嶋ユキノさんもそうだが、バンドメンバーに若手の息吹を吹き込む試みは、同世代にとらわれず、若手ミュージシャンにも活躍して欲しいという省吾さんの願いもあるのだろう。
気になるのは、トロンボーンの清岡太郎さんがいなかった事。
スケジュールの都合がつかなかったのか...
17曲目 ON THE ROAD
ピアノのメロディに合わせて静かに歌い始める省吾さん。
そして ″もう~ 一度~”とAUDが人差し指を突き上げる。
スクリーンには疾走するトレーラー(牽引車)の大きなタイヤが映る。
18曲目 J.BOY
今回大きな進化を遂げた「J.BOY」
″ドゥスッ、ドゥスッ”という重低音と″ピッポポ、ピッポポ”という高い電子音のリズムが重なり、メインステージから発せられたサーチライト照明は点灯しながら場内を赤く染める。
スクリーンには、夜空に煌めく星の様な無数の光が流れるように登っていく。
2016アリーナツアーは、太陽に照らされた地球を俯瞰する衛星写真の様な映像。
夜明けを迎えようとする何処かの国の街灯りが暗闇で宝石の様に輝く地球の映像は印象的だった。
そして今回は、惑星がぐるぐると回る太陽系のアニメーションに変わった。
また一回りスケールが大きくなった俯瞰映像だ。
「J.BOY」は世界から、地球、そして宇宙へ飛び出した。
ラフに描かれた地球らしき円形の中を、列を成して人々が歩くアニメーションも意味深い。その映像はどこかビートルズを思わせる。
日本に留まらず世界に発信しているかのようだ。
曲にも厚みが増した。
メンバーが増えた事もあってか、ホーンセクションの存在感が大きい。
サビの突入する直前鳴り響くトランペットは圧巻だ。
そして、前回ツアーからアレンジされた終盤の間奏では、美玖月千晴さんのベースから佐々木史郎さんのトランペットに引き継がれるシーンがある。
ロックナンバーは続く
19曲目 明日なき世代
高速ドラム音からのギター、サックスフォンと続く前奏。
そして省吾さんが ″Yeah~”と叫ぶと、それに歓声で応えるAUD。
ラストの ″Wow oh~ oh~, Wow Wow Wow oh~”の繰り返しは、省吾さんとAUDの合唱となった。
MC(※記憶を頼りに勝手な言い回しで書いてるのでご容赦ください。)
SH「俺が最近掲げているテーマは、自分が書いた詩と共に旅をするという事なんだけど...まぁ、辿り着くべき場所は漠然としていて...そんな中で一度ゼロに戻って...リセットしてスタート地点に戻る事なのかなぁなんて思ってます。」
SH「まぁ、そういう訳でまだこの旅を続けるつもりですが、みんなもその旅に付き合ってくれたら嬉しいなぁと思っています。」 ADU 大歓声
20曲目 家路
河内肇さんのピアノソロ。スクリーンには満天の星空に三日月が浮かんでいる。
いつしか星空と三日月は、東京タワーがそびえる夜景の空撮映像へと変わる。
遠ざかる東京タワー、眼下に近づく高層ビルの屋上に目をやると、遠くを眺め佇む省吾さんの後ろ姿に気付く。
やがて都会の夜が明けると、場所はフランス ノルマンディ地方の断崖へと変わる。
海に沈みゆく太陽を眺める省吾さんの後ろ姿は、ここまで来たか...とソングライターの長い旅路を振り返っているかのようだ。
″どんなに遠くても たどり着いてみせる” は、AUDを励ましてくれるフレーズ。
日常や仕事の中で、苦しくて、辛くて立ち止まってしまいそうな時、背中を押してくれるナンバーだ。
この曲のクライマックスである最後のサビに突入する直前。
これまでパンデミックで送れなかった″ショーゴー"の声援は、私が参加したライブの中で間違いなく過去イチだった。
″ありがとうー″と腕を振りながら、省吾さんとバンドのメンバーがステージ下手へと去ってゆく。(第二部終了)
″省吾‼省吾‼”の声援と拍手が暫く続くとバンドメンバーと省吾さんが再び現れた。
MC(※記憶を頼りに勝手な言い回しで書いてるのでご容赦ください。)
SH「もう、みんな気付いてると思うけど、今回のセットリストは俺が23歳から33歳までの10年の間に書いた曲なんだよね ...という事は、君たちが10代、20代の頃に聴いていた事になります。」 ADU 歓声
SH「次は1986年のアルバム『J.BOY』の中からこの曲を歌います。」
アンコール1
21曲名 SWEET LITTLE DARLIN'
この曲で新たな替え歌があった。
″俺のテレフォン・ナンバー″ が ″俺のロックンロール・ナンバー″に替わった。
今回のツアータイトル -youth in the “JUKEBOX”-にふさわしい替え歌。
スクリーンにはパラパラ漫画の様なアニメーション。
優しい風がカーテンを揺らす窓際。そこに置かれた一輪挿しの花が揺れている。
やがてひとひらの花びらが落ちると、その花びらは掌に包まれ、最後はロケットペンダントにおさまる。謎が残ったアニメーションだ。
″花びら″ は、彼女が″大切にしてきた幻想(ゆめ)"を象徴しているのだろうか...
22曲目 今夜はごきげん
「SWEET LITTLE DARLIN'」に続いて、このナンバーも替え歌された。
″あの頃のリズム&ブルース″ が "あの頃のロックンロール″ に。
最後の繰り返し″Wo~w Wo~″ は省吾さんとの掛け合い合唱となった。
23曲目 HIGH SCHOOL ROCK & ROOL
「今夜はごきげん」から間を置かず流れるように曲が変わる。
これも生で聴くのは初めてだ。デビュー当時は高音で歌っていたが、歳を重ね今のベストなキーに替えて歌う曲は別ものに聞こえてくる。
MC(※記憶を頼りに勝手な言い回しで書いてるのでご容赦ください。)
SH「俺が10代の頃、こんな言葉が流行っていた...″Don’t trust over thirty"..."30以上の奴を信用するな”...ってう言う意味なんだけど、30歳を過ぎた頃 ″俺もとうとう30になってしまった...でもステージに上がってロックンロールをやっている時は、今もティーンエイジャーのままだぜ‼″ なんてMCをやっていたんだけど、あれから40年も経ってしまった」ADU 笑いと大歓声
SH「そして町史君と互いに問いかけるわけ...今もこうしてロックンロールやっているけど今もティーンエイジャーのまま...どうなんだ町史?どうなんだ浜田?どうなんだ町史?どうなんだ浜田?...その答えは...Oh!Yeah!!」
24曲目 あばずれセブンティーン
アルバム『Home bound』収録されているものと曲調は異なる。
映像作品『ON THE ROAD "FILMS"』に収録されるフィルムカメラ映像、1984年の「A PLACE IN THE SUN at YOKOHAMA STADIUM」と同じである。
この曲調は『ON THE ROAD "FILMS"』でしか聞いた事がないがすぐに解った。
今回違ったのは ″ROCK & ROOL″ が "Oh!Yeah!!" の掛け合いになった事。
アンコール1が終了
省吾さん、他メンバーが下手に姿を消した後も声援と拍手は続く。
やがて再び下手から省吾さん、バックバンドメンバーが現れ、メインステージに全員が整列すると深々お辞儀をする。...そしてそれぞれの位置に着く。
アンコール2
25曲目 君が人生の時...
優しいピアノの音色と同時に「A PLACE IN THE SUN at 渚園 Summer of 1988 」のエンディング映像がスクリーンに映し出されると大きな拍手が沸き起こった。
省吾さんのファンなら一度は観に行った映画だろう。
二次元映像と3D生音源の融合。映画館とスケール感が全く違うアリーナ会場で観るエンディングは感動でしかない。
間違いなく今回のライブのラストにふさわしいナンバーだ。
そして人気アーティストに登り詰めた省吾さんにとっても感慨深いナンバーだろう。
以上、ライプレポート
ON THE ROAD 2023
Welcome back to The Rock Show youth in the “JUKEBOX”
ツアースタート開催地 長野二日目。最高の夜を過ごすことが出来ました。
省吾さん、本当にありがとうございました。
ツアーが始まってまだ二日。 来年のさいたまスーパーアリーナまで続きますが、どうかお身体に気を付けてください。そして...このツアーが終わっても、まだ続くであろう省吾さんの旅に付き合わせてください。再会の時を楽しみにしています。
そして、最後まで読んで下さった読者の皆様、ありがとうございました。
既に参加された方、これから参加される方、また参加される方、参加できそうにない方にどれだけの事が伝えられたかわかりませんが、少しでもライブの雰囲気を味わって頂けたら幸いです。
以下、セットリスト
第一部
1. 愛の世代の前に
2. 壁にむかって
3. HELLO ROCK & ROLL CITY
4. BIG BOY BLUES
5. 愛のかけひき
6. もうひとつの土曜日
7. 丘の上の愛
8. DANCE
9. 東京
10. MONEY
第二部
センターステージ
11. MAINSTREET
12. さよならスウィート・ホーム
13. 終わりなき疾走
14. 青春の絆
15. 19のままさ
16. ラストショー
メインステージ
17. ON THE ROAD
18. J.BOY
19. 明日なき世代
20. 家路
アンコール1
21. SWEET LITTLE DARLIN'
22. 今夜はごきげん
23. HIGH SCHOOL ROCK & ROOL
24. あばずれセブンティーン
アンコール2
25. 君が人生の時...