【デルタのクーリングシステム】
先日のチャオイタリアのレースで、水温がMAXになってしまいました。 5周しか走ってないのに、、、 パワーアップすると、熱が出る、、、 まあ、そうなんだろうけど、まさかこんなにキツくなるとは思ってませんでした。 いつも厳しい油温対策で、ツインオイルクーラーは効果絶大だったのですが、今度は水温が、、、 油温が引っ張って水温上がると思ってたのですが、違うんですね、、
上の画像は先日のレースでのピーク値。 怖いわぁ、、、 水温120度弱まで上がってる、、、 油温は110度、排気温は800度ちょいでどちらもサーキットでは想定内。 ブーストはちょっと踏み直したりした時に瞬間的に上がってますが、1.3barくらいで安定しています。 水温の120度弱ってエンジン壊す寸前だよね、、 ただ、全開時に燃ポンストップでコース脇に止めたから、そこで上がったのかも知れないけど、走行中から110度は越えてたんですよね、、 それは確認してたから、このまま10周走り切る性能は今の韋駄天号には無かったってことですよ。 悔しいけど、赤旗出てなくても、燃ポン止まってなくても、スローダウンせざるを得なかったってことです。
改めてデルタの熱交換システムについて検証してみましょう。
ターボハイパワーマシンのデルタの弱点はやはりラジエターファンの冷却面積の小ささなのかなと思います。 トップ画像はデルタのラジエターに付いた電動ファンですが、加給機付きのマシンにしてはファンもそれほど大きくなくシングルで、ファンシュラウドが小さすぎる感じがします。 ラジエター面積の70%以下じゃないかな? シュラウド無い方が抜けるとか言いますが、デルタは抜ける場所も無い上に、韋駄天号は大型のインタークーラーがラジエター前に鎮座しています。 ノーマルのクーリングシステムでは無理ですよね、、、
前置きやめたら?ってのは禁句です。 韋駄天のアイデンティティなんですよ、前置きは。 男は黙って前置きインタークーラー!! 韋駄天の夢だったんですよ、デルタに前置きって。 パワー落としたら?ってのも禁句です。 パワーアップは男のロマンですから(笑)
さて、デルタの電動ファンをよく見ると、羽断面は旧式で、現在の設計(ブーメラン型が主流)の羽形状よりも風量が劣るだけでなく、風速も低く、せっかく高効率のアルミラジエーターに変更しても、本来ラジエター能力を引き出せてないような気がします。
上の画像は韋駄天号の熱交換システムですが、青枠の部分がラジエターで、赤枠部分がインタークーラーです。 インタークーラーがラジエターの半分以上を覆っています。 これでも風が当たったら冷えると思ってたのですが、ファンが無かったら走っててもサーキットでは一瞬でオーバーヒートします。。
韋駄天号は強制ファンスイッチで回しっぱなしですが、ダメでした、、、
で、韋駄天の結論として、基本的にデルタの熱量って普通のクルマよりも多く、ラジエターファンシュラウド面積の範囲が狭いのが問題かと。 街乗りでは十分でも、サーキットマシンでパワーアップしたマシンではまったく追いついてない冷却システムなんですよね、、、
で、解決法をちょっと考えてみました!
ラジエターを80%以上覆う電動ファンが必要で、ラジエターを限りなく100%覆うファンシュラウドが必要かと。 基本的にレース中はファンは回しっぱなしなので、可能な限りシュラウドはラジエター全体を覆いたい。
それと、デルタはシングルファンだけど、世の中のハイパワースポーツカーってほとんどがツインファンなんだよね、、、
さて、サードパーティーのファンを物色してみましょう。
チューニングの世界では有名な和歌山のキノクニのカタログから見てみましょう。 韋駄天もこの店はめっちゃ活用させてもらってます。
いくつか種類がある中で、風量(CFMというエアフロー値)で行くと、TCIという電動ファンが一番良さそうです。 フィンの形状も、今風のブーメラン型だしね。
デルタのラジエターコアのサイズは360mm X 480mmなので、TCIだと2番目に大きいやつと言う事になりますが、韋駄天は風量に注目して、ちょっとはみ出るけど、一番大きいやつを付けたい感じですね! これだと1800CFM、2番目のファンが1350CFMだから450CFMも差があるんですよね。 これにラジエターコアを完全に覆うシュラウドを自作したら結構冷えそう!
などなど、妄想しつつ、他のファンを物色してたら、気になるファンを発見!!
風量2500CFM!! 最強ですね!! でも、横幅が広く、かなりはみ出る、、、 でも、上手く左右のシュラウドを作れば、縦は完全に覆ってくれそうだ!
でも、結構高いね、、(^^;; 試しに買って、アカンかった時のダメージは大きいので、もうちょっと考えます。
ネット上にはいろいろとDIYの記事が乗ってます。 ただ、ほとんどがエアコンを効かせる為のファン強化なので、参考になるのか?って感じですが、冷却能力を上げるという点では同じと信じて参考にしまくってます。 結構ツインファンにしてる人は多く、それなりの結果が出てますね。 ただ、小さなファンの2機掛けはかえって冷却性能を低下させることもあるようですね。 シュラウドの有無は賛否両論ですが、やっぱり韋駄天号は前置きインタークーラーなので、シュラウドは必要と信じましょう!
エンジン回るようになったので、6500RPMまできっちり回したってのも水温上げた要因だよね。 装備しながら今回はウォーターインジェクションも使わなかった、、 なんか今年は準備不足だったね。 燃調のことばっかり考えて、パワー追求に走った結果、大切なエンジンを壊すとこだった、、 本末転倒だね、、 ちょっと反省しています。
本来こういうのをチューニングって言うんだよね。 韋駄天のいつも書いてるチューニングログは改造であって、チューニングってのとは違うのかな?と、最近なんとなく思っています。 まあでも、改良と改造ってことで、どちらもチューニングであることには違いないかなってことで、これからもチューニングログ、やって行きますよ。
来シーズンはこの辺をしっかり作って、ちゃんとテストもして、またレースに挑みたいと思います。
Posted at 2016/11/03 22:49:32 | |
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