
書きたくないけど、気持ちが抑えられなかったので書きました。
人それぞれ考えがあると思いますので、気分のすぐれない方は読み飛ばしてくださいm(_ _)m
コメントも不要です。
<12/9産経新聞ネットニュースより>
東京電力福島第1原発で事故収束の陣頭指揮にあたり、12月1日付で退任した吉田昌郎前所長(56)が9日午前、同原発を訪れ、所員向けのあいさつで、自らの病名が食道がんであることを公表した。東電によると、3月11日以来の被曝(ひばく)線量は70ミリシーベルトだが、専門医からは「被曝が発症につながった可能性は低い」との評価を受けているという。
福島原発の事故発生時に政府・東電を含めた中で、ただ一人「真」を貫いた人物と思っています。
もし、この方が福島原発の所長でなかったら、関東には住めなかったかも知れないと正直思っています。
自分だったら現場を知らない国、政治家、本社役員等を相手に自分の信念を信じ、国民の為に命がけで職務を全うできるだろうかっと震災以降、現実が徐々に露になる中ずっと考えていました。
事故以降ずっと働きづめだった為に体調を崩して入院し、12月1日付で所長職を退任するギリギリまで日本中に放射能汚染が広がるのを防ぎ、現場を守り、時に本店とも闘ってきた吉田前所長。
今も事故現場で危険な任務に当たる約3000人の作業員の方、自衛隊の方、消防士の方、ボランティアの方に「断腸の思い」とのメッセージを残したのも印象深かったのを覚えています。
<吉田前所長のメッセージ>
「医師の判断で急遽(きゅうきょ)入院治療を余儀なくされました。このような状況で発電所長を続けることはできず、残念ながら重要な時期に免震棟を去らざるを得ません」と説明。「震災以来一緒に仕事をしてきた皆さんとこのような形で別れることは断腸の思いですし、ご迷惑をお掛けすることになり心よりおわびします」
今日、そんな吉田前所長が自らの意思で症状の公表を願い出たそうです。
病名は「食道がん」です。
被曝との因果関係は無いと報道されていますが、確定した診断ではないでしょうし、たとえ被曝との直接の因果関係はないとしても、一個人が背負うにはあまりに重すぎる責任であり、ありえないほどの緊張の中での激務が健康を蝕んだことは間違いないと思います。
そんな彼に対し、東電は原発事故影響との因果関係を認めず労災認定は行わないとの発表をしました。
この東電の決断が承認され、前例となれば今後発生するであろう被曝での因果関係を認めないという事になってしまいます。
これは福島原発が仮に国有化されたとしても前例として残り、この先、東電も政府も原発事故ではいかなる被曝による癌の賠償にも応じないと思います。
今、どのようにすれば安全に生活できるのか? 子供達が以前のように暮らせるのか?
私にもわかりませんが、真実が判れば人は各々の立場や生活環境を考え、対応する知恵・行動力を持っていると信じています。
この国の将来の礎である子供達を守ることも出来ると思います。
東電の方、関係者、政府の人へ
私達に「福島原発の真実」を教えてください。
あなた方と一緒に死線を戦った人物の行動を無駄にしないでください。
お願いしますm(_ _)m
<当時のニュース>
「実際は海水注入停止せず 「注入継続が何より重要」 第1原発所長が独自判断」
東京電力福島第1原発1号機への海水注入が一時中断したとされた問題で、東京電力は26日、実際には海水注入の停止は行われていなかったと発表した。同原発の吉田昌郎所長が「事故の進展を防止するためには、原子炉への注水の継続が何よりも重要」と判断し、実際に停止は行わなかったという。本店の指示に反し、現場が独自の判断をしていた。指示系統のあり方が問題となるとともに、事故対応をめぐる連携の悪さが改めて浮き彫りとなった。
会見した東電の武藤栄副社長は「これまで、説明してきた中身が、現場が錯(さく)綜(そう)する中で事実と違い、申し訳ない。コミュニケーションの行き違いがあった」と謝罪した。
吉田所長の判断については「技術的には妥当だった」(武藤副社長)とした。吉田所長の処分については今後検討するという。
東電によると、海水注入は3月12日午後7時4分に開始。21分後の午後7時25分に、首相官邸に派遣した東電社員から「首相の了解が得られていない」との連絡が東電本店にあったため、本店と原発でテレビ会議を行い、注入の停止を決定した。しかし、吉田所長はその決定に従わず、独自の判断で注入を続けたという。
東電本店の社員が24日から25日にかけて、状況を再確認するため同原発で吉田所長から事情を聴取し、事実が判明した。吉田所長は「新聞や国会で話題になっており、IAEA(国際原子力機関)の調査団も来ていることから、事故の評価解析は正しい事実に基づいて行われるべきだと考えた」と説明し、事実を明らかにしたという。
Posted at 2011/12/09 13:51:24 | |
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