核分裂

原子力の発電方法はもうご存知だと思いますが
核分裂についてのお話です。

原料となる放射性物質、ウランはプルトニウムに比較して
安価で量があるため広く使われています。

このウラン235に中性子を１つ加えてやると
安定していたウランは不安定なウラン236になります。
数式にすると

U235+n=U236=Kr92+Ba141+3n

となります（一例）。
数字の和が＝となっています。
このUがKrとBaになる際にエネルギー（熱）が生まれる
分裂するから核分裂、なのです。
nは中性子をあらわしていて、飛び出た後他のウランを
連鎖的に分裂させていきます。

制御できなくなるとこの連鎖反応が次々に進み
コントロールできないエネルギーが生まれて暴走してしまいます。
これをとめるのが制御棒、炭素で出来ていますがこれを反応炉に
入れることで「中性子を吸収して」分裂をとめるわけです。

とめる事には成功した東電ですが、冷却がうまくいかないので
いま大問題になっています。
冷却系の設備が津波で流されてしまったのですから、廃炉をためらわず
アメリカの冷却案を承諾していれば放射能がここまで漏れることは無かったと思います。
高放射線の中、懸命な作業をしている現場の皆さんのリスクは
回避可能であったことを広く知らなければなりません。