分割可倒リヤシートへの換装

画像はリヤシートの背面を取り外した図。先人のお陰でHE33Sのリヤシート背面がHA36Sに使用できることは分かったので、あとは左右の背面連結部にある金具をどのように車体へと固定するかを考えるだけである。
因みに、これを固定しないとシート背面が簡単に連結部から分解してしまうため、作業を省くことはできない。後部座席搭乗者が背をシートにもたれた瞬間、シートが分解しトランクルームへとぶっ倒れてゆくのをミラー越しに眺めるのも面白そうではあるが。

敵を知り己を知れば百戦殆うからず。事前にHE33Sの試乗車があるスズキ販売店へ調査に赴き、写真を撮らせてもらった。背面連結部にある留め金具は、HE33Sでは画像のように固定されている。我が愛車と違って鋼板の床（というかドーム）の中にシートベルトキャッチがある二階建構造になっているが、HA36Sの床面はそのようになっていない。当然、留め金具を固定するにはそれ自体の長さが足りないし、仮に延長できてもシートベルトキャッチのある場所と干渉することが避けられない。

HA36Sのシートベルトキャッチ両脇には謎の穴が存在する。邪推するにここへ専用のステーを設置し、オプションとして分割式リヤシートを設定するつもりがあったのかもしれない。それはまぁ置いておいて、まずこの穴を使いキャッチ上空を渡る橋のようなステーを架け、HE33Sの如く二階建構造にしてこの金具を固定することを考えた。しかし、ホームセンター等で手に入る汎用のステーがそうも簡単にピッタリ使えるとは思えなかったのと、独自調査によりこの部分の床下には配線の類は無さそうだったので、ブチ抜いてしまいM8のボルトを通して金具を留めることにした。
シートベルトキャッチ、室内底床板、室外底面の３枚を貫通する必要があるが、最初をクリアすればあとは簡単。4mm→6mm→8mmの順にドリルで穴を拡張。

室外底面。タッチアップしてある穴が今回開けたやつ。下のバーコードがある物体はガソリンのタンク。

この金具は多少なら左右に動かすことができるので、ある程度ズレていても固定すること自体には何ら問題がない。

留め金具の長さが足りない件は、間にM10のナットを３個嚙ませて調節した。ナット３重の塔左側、シートベルトキャッチの左端を削ってあるのは色々と試行錯誤した結果である。

※後日、強度不安解消のためナット３重の塔は高ナットへ変更した（整備手帳の追加作業参照）

室外へと出るものは全部ステンレス製にしたが、今後なんらかの防水処理は必要だろう。

完成図。
使用した部材一覧
M8のステンレス製ボルト75mm長ｘ1
M8のステンレス製ナットｘ1
M8の四角いステンワッシャｘ1
M8のステンスプリングワッシャｘ1
M8の丸型ワッシャｘ1
M10のナットｘ3