4月になりましたね。
今日は雨が降ってましたが気温が暖かく過ごしやすくて快適でした。
桜もチラホラ開花してきてます。
前回、吸気の話をしたので次は排気もしておかないと中途半端ですもんね。
よくある事例で社外マフラーに交換したら「トルクがなくなりパワーダウンした」って話は耳にしますよね、この場合大抵は低回転域のトルク感がなくなったというのが殆んどだと思います。
もし高回転域のトルク感が悪くなったらマフラーが性能的に良くないか他の部分との兼ね合いに問題があると考えられます。
ではまずマフラーって何故付いているのでしょうか?
だいたいの自動車工学の書物には日本語で消音器と書かれています。
まぁ古くからの流れでマフラーは排気音を消音する物としか考えていなかった時代の名残でしょうね。
今は消音だけでなく良い排気の為の重要なパーツである事は誰もが知っています、最近はドレスアップも兼ね備えた車好きには欠かせない重要パーツですね。
話がそれそうなので戻します
吸気の話しでも同じですが排気ガスも気体です、気体がパイプ状の中を流れる時に物理的に起こっている事を理解すれば見えない物が見えてきます。(頭の中の目でですよ
)
ではまずマフラーを交換したらトルク感が悪くなるのは何故かを考えてみると一番よくあるパターンは交換前のマフラーと比べて太いマフラーに換えた場合が殆んどです、原因は排気流速が落ちる為で慣性効果が低回転で得られなくなったと考えられます。
これだけ話すと細い方が良いと思ってしまいますが、細さにも限度があります、細くして排気速度を上げる限界点は・・・詳しく書くとめちゃめちゃ長くなるので簡単に言うと音速以上にはならない為です、詳しく勉強してみようと思う私と似たマニアックな方はあまり居ないと思いますが・・・
で、解りやすく簡単に言うとメーカーはこの辺りを理解していてそのエンジンの最適なマフラー径を市販車では決定しているのでしょうね。
(低回転域のトルクと高回転域のトルクのバランスを通常使用にて)
ですが私のような車好きはメーカーが想定したその車の範囲外での使用をしたいため(ちょっとでも速くしたいのが本音)純正マフラーには物足りず交換となるわけです。
しかし流速を速くしたい為に細めにすると流量が制限される為(速くさせての排気させられる量の限界がきて)高回転域の排気が追い付かなくなってきます。
その為スポーツマフラー等はパイプの径を太くしています。
ですが高回転だけ回れば良いからとマフラーを全て外すと排気ガスをパイプ内の圧力差と排気慣性効果を使って引っ張り出す事が出来なくなり排気速度を上げれなくなり良い排気が出来なくなるのです。
20000rpm付近迄回しているF-1でもマフラーがあるのはその為でしょうね、全く消音サイレンサーは無いパイプだけのマフラーですね。
普通に私達の見る限りタコ足だけ?程度の長さですけど(笑)
しかもボディーを流れる空気の圧力差を利用して排気を引っ張り出してたりします。
スゴ
何故排気ガスを積極的に速く排出したいかは、排気しないと吸気出来ない為です。
やっと話が繋がりました
排気効率が良くならないと吸気効率だけ上げようと色々と変えてもバランスが狂うのです、まずマフラーを交換したり製作するときは(エンジンが出来上がってから)これらを理解していれば大きく外す事はなくなりますね。
そして使用回転域を自分で設定して吸気側とバランスを合わせる為インテークパイプ径を太くしたり短くしたりの作業が必要になってきます。
話の流でお解りと思いますが、吸気の方はあくまで自然吸気での話しでラム圧を利用していない事が前提です。
少し前に私はノーマルマフラーがなかなか具合良いとブログで書きましたが、私のエンジンはノーマルでやっと7000rpm程度しか回らないトゥデイっていう軽自動車のエンジンですが、それを9500rpmは回る様にしています、そのような使用条件でノーマルマフラーがそれほど外れず範囲内であると感じた為トゥデイのような車でもホンダが真面目に製作しているのではないかと想像したのです。
ただ偶然の産物って可能性もありますが
当然ワンオフで作ったマフラーの方が高回転域の吹け上がりは勝りますが、低回転走行からのパンチはノーマルが上です。
自然吸気のNAエンジンでパワーを上げようとするには物理的に回転数を上げてやるしか無いためハイカムやビックスロットルや太いマフラーになってきます。
とことん高回転型にしてピークパワーを優先してクロスミッションを組んで高回転維持で走らせる事が出来るサーキット走行が目的だったり、狭いパワーバンドをキープさせたまま走らせるテクニックの持ち主なら積極的に高回転型にしても良いと思いますが(※当然、耐久性は下がります)一般的な使用でも車を使うのであれば、今回の話を記憶して貰えると今後のカーライフに少しはに役立つのではないかと。
物凄く長くなりましたが、この手の職種で開発を経験していた私の知識と考えを書いてみました。
最後まで見ていただきありがとうございました。
m(__)m
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Posted at
2010/04/02 02:30:20