
職場の車です。出張先で撮影です。携帯での撮影なので写真がやや不鮮明です。
この車を運転するのは今日が初めてです。80キロくらいの距離を市街地から高速まで一通り運転してみての印象です。全開加速や限界走行などは一切せず、ごく普通の走り方での”きわめて個人的な”感想です。
着座位置は乗用車よりやや高めで乗り降りしやすい。視点もやや高め。乗用車以上ミニバン未満。
乗り心地は硬め。しっかりしているというよりただ硬いだけという印象が強い。
出足は丁寧なアクセル操作をしないとピョコッと飛び出る。個人的にはちょっと不快。
停止状態からアクセル開度を小さめに一定にして走り出すと、エンジン回転は2千回転を超えるくらいまでビュンと上がってピョコッと飛び出す。ほどなくして千回転くらいに下がって電車のように緩慢に加速していく。ピョコッと飛び出した後の緩慢な加速はかったるい。
アクセル開度を大きめにして一定にした場合は、エンジン回転は3千回転を超えるくらいで変わらずに速度だけが上昇していく。飛行機の離陸みたいなイメージ。MTに慣れ親しんだものには少々理解に苦しむのだが私が時代遅れなだけだろうか。
巡航中はエンジン音はとても静か。街中や郊外では千回転とちょっとくらい。静かなおかげで荒れた路面を通過するときにフロント足回りから金属部品が共鳴する音が聞こえてくる。ただしラジオをオフにしてようやく気づくレベルの小さい音。CVTの変速比が変わらないようにわずかに踏み込むとCVTからヒーンという金属音が聞こえる。これもわずかな音。
減速後の再加速は、じわっ~と丁寧に踏めばそれほどエンジン回転は上がらないが、うっかり踏み込めばすぐにビーンとエンジン回転が跳ね上がる。高速で追い越し車線に出ようと踏み込んだらエンジン回転だけが上がって車速が付いてこない印象。
加速の力強さは薄いのだが気付いたら速度はそれなりに出ている。なぜか目や耳から入ってくる情報から推測される速度と実際の速度とのギャップが大きい。
速度計は見やすいものの読みやすくない。メーターそのものの視認性はよいのだが目盛りが20キロ刻み(善意に解釈すれば10キロ刻み)でアバウト。20キロの間に細かい模様が入っているが目盛りの体をなしていない。
ハンドリングはあまり楽でない。俗に言うインフォメーションが足りないが軽くもない。おそらく電動パワステだと思われるが切りはじめが渋い。曲率の大きいカーブがちょっと難しい。そのせいかわからないがフロントが重たい印象を受ける。
ブレーキは制動の立ち上がりがわかりにくく甘い印象を受けるが踏めばきちんと止まる。ストロークで効かすタイプか。停止間際の抜きはやりやすく0G停止はわりと容易。速度がだいぶ落ちてからエンジンブレーキがカットされるようだが、それが唐突で前に突き出されるような挙動を示す。エアコン使用時に限った現象かどうかは不明。
エアコンはよく効く。
荷室は平らで使いやすい。それなりに広い。ハッチを閉める際の取っ手も左右両方にある。こういうところはトヨタはよく考えていると思う。
Aピラーは大きな死角。ピラーの幅が広い上に前方まで長く伸びているのでかなり邪魔。Aピラーの根元に小窓があるが背もたれを寝かしてストレートアームで運転する人には隠れてしまって無意味な存在だろう。また大きな雨よけも邪魔。座席を前寄りにして背もたれを立てると前方に向かって下がってくるところが顔のすぐ近くに来るので交差点付近での右側確認の際に視界の妨げになる。透明であっても煩わしい。
【まとめっぽいもの】
オーナー様には申し訳ないが私はこの車を好きになれる気がしない。
デジタルにビンビン走りたい若い人にはいいのかもしれないが丁寧におとなしくゆったりと走らせようとするとかなり神経を使う。運転が下手になった気分。たまに年配の方が乗っているのを見かけるが向いているとは思えない。
【おまけ】
Aピラーの根元を前に出せば出すほどそれが視界に入っている度合いが大きくなってくる。このような車が増えてくれば、視界確保の要件として運転席から前方の左右何度以内の視界に占めるピラー面積の割合なんてものがそのうち設定されるのではなかろうか。
ラクティスの計器盤
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しろうと試乗記 | クルマ
Posted at
2010/07/09 23:58:01