
取得時講習2日目
2月2日に行ってきました(1週間も前の話ですみません)。プログラムは写真のとおりです。
相変わらず今回もかなり長文です。
「悪条件下での運転」は、例によってとても意地悪なシミュレーションによる危険予測です。
1日目の時と同様に、タクシーの運転手になったつもりで、女性客の指示に従って交差点を右に曲がったり左に曲がったりしながら目的地に到着するまでに様々なアンビリーバブルな困難が待ち構えているというものです。2日目の講師の先生も大変気さくな方で、一種のゲームみたいな感覚でリラックスして望むことが出来ました。
ここからしばらくはシミュレーションの内容です。ちなみにプログラム番号21です。
シミュレーション開始後しばらくすると道端に女性客が手を上げてタクシーを止めようとするわけですが、シミュレーションは前後左右のGがかからないのでのブレーキの感覚がわかりにくく、お客さんの前を行き過ぎてしまうし。
客を乗せて発車。路駐があるので片側二車線の内側を走行していたら、その路駐していた車が発車し、ダイレクトに内側車線に来て右折のために停車。ふざけるな~!と思うが良くありそうな出来事。
程なくして雨が降ってくる。雨が車体に当たる音やワイパーの作動音、すれ違う車の水しぶきの音などがかなりリアル。
交差点の少し手前で、すれ違うトラックが水溜りを通過して盛大に水しぶきを飛ばしてフロントガラスが真っ白に。で、良く見えないなあと思っていると交差点の信号が赤に変わっている。通過してしまいました・・・。
次の交差点の手前付近で、どこからかかすかに救急車のサイレンが聞こえてくる。信号は青、通過しようとしたら横から救急車が!急ブレーキで衝突回避、危なすぎる。
そのうち霧が出てくる。ライトを点けてみるが非常に見にくい。カーブで対向車がはみ出してきたりしないか注意しながら走っていると、とある建物の横で乗客が「ここで降ろしてください」というので左に寄って停車。その後はシミュレーターの指示で走行。
強風で道端の旗がバタバタ揺れているところに差し掛かるとハンドルを持っていかれたり、雪道に差し掛かってチェーンを装着したことになったり(椅子がガタガタ揺れます)しながらしばらく走行。
雪道をしばらく行くと相手側が一時停止の小さな交差点が見えてくる。で、お約束どおり止まれない車がドーンと出てくる。一応予測していたのでここはセーフ。
次は上り坂の頂点で赤信号の交差点。勝手にスピードが落ちちゃって前車とかなり間隔があいてしまっての停車。で、信号が青に変わったら前車が後ろにずり下がってくる。車間を開けて待っていて正解だったらしい。
その後、雪深いエリアに差し掛かる。歩道が無く道幅も狭い山道。雪の壁でカーブの先は見えない。しばらく進むと右側の雪の壁が途切れたところで女性が道路のほうを見ながら立っている。う~ん、怪しい雰囲気。
警戒しながら左カーブを進んでいくと左側の雪の壁の陰から女の子がジャストミートで飛び込んでくる。間に合いませんでした・・・。
ここでシミュレーション終了。
という感じで、悪条件の運転は気をつけましょうということでした。
次の時間は「交通弱者への対応」。視覚障害者や車いすの人がタクシーやバスを利用する時にどのように手を貸してあげたらいいかという話。
ビデオを見たあとに実際に車椅子に乗ったり目隠しをして二人一組で交互に利用者と補助者の役をやる。やってみるとけっこう難しい。
見えないということがいかに不安なことかということが身にしみる。目隠した状態で講師の先生に手をグイグイ引っ張られたときには腰が引けました。
いきなり手をつかまれたりするとびっくりするので、まずは声をかけて、何をしてもらいたいか相手の意思を確認するのだそうです。
バスのステップが何段あるなんてことも見えなければ知りえないので、言葉で伝える必要があるとのこと。また、手すりやひじ掛け、シートなどには手で触って向きや形などを確かめると安心できるので実際に触ってもらうといいのだとか。うーん、たしかに。
大変なのは車椅子の利用者をタクシーに乗せ降ろしすること。屋根に頭をぶつけたりしないように、またリヤシートの上でひっくり返さないように介助するのはなかなか大変。乗せ降ろしのために体の向きを変えようとリヤシートで足だけを持って動かすと利用者はひっくり返ります。そうならないように、体の向きを変えるときは男性が相手でもお姫様抱っこです。
午後は実際にバスを運転して路上を走行し、”敏感な”乗客の立場から見てお互いの運転の気になったところをチェックするというもの。
1時間のうち20分ずつくらいを交代で運転。午後の1コマ目は私が先、2コマ目は私が後。コースは2コマとも同じコースで前半と後半をそれぞれ担当する感じ。
わりと近所の教習所なのでコースは自家用車でも走ったことがあるところがほとんど。普段乗用車で走るところをバスで走るというのはけっこう爽快。
講師の先生はカーブや減速時に大げさに体を揺らし「オオーーッッ」などと楽しそうに言っているのがややプレッシャー。
住宅地の中の40キロ規制を守っていたら軽自動車に抜かれたり、街路樹の枝がぎりぎりのところや車線幅がいっぱいいっぱいで緊張する場面もあったりしたが、概ね楽しい時間を過ごすことが出来た。
ちなみに、「観察学習」はただ黙ってチェックのみ。「コメンタリードライビング」は電車の運転士みたいに「信号よし」とか、「横断歩道、歩行者なし」とか、注意すべき箇所でその内容を声に出しながら運転するというもの。
しゃべりっぱなしだと忙しいし疲れるので、重要なところだけでいいと、帰ってきてから言われました。実際、忙しかったです。
しかし、この”声に出すと”いうのが重要だそうで、声を出すことで意識が高まり、ミスを犯すことを防ぐというものだそうです。
最後の「危険予測ディスカッション」は、お互いの運転で気が付いた事や疑問点などを報告し合い、今後の運転に役立てるという時間。
私が指摘されたのは、左折時にクラッチを切りっぱなし、すなわち惰力走行の時間が長いということ。
たしかに、ギヤは3速にしてクラッチ踏みっぱなしで回っていき、加速体制になったらクラッチを繋いで加速している気がする。
たとえば左折する交差点を先頭で信号待ちしていた場合、発進ギヤの2速のまま回るのがいいのか、3速に繋いで回るのがいいのか・・・。3速で繋いだとすると踏まなければガクガクいうだろうし、でも踏めば速度が出すぎる気がするし。どうしたらいいのだろう。
一緒に受講した人は2速のまま回っていたかなあ。でもそれは私の趣味じゃないし。(趣味の問題じゃないか)
ん、今これを書いていて最後の最後で疑問点が生じたことに気が付いた。で、正解は何なんだろう。講師の先生の好きな「場面場面で」、「状況次第で」かなあ。
何はともあれ、2日間にわたる取得時講習は終了。事故も起こさず、また講師の先生に恵まれて楽しい雰囲気で受講できてよかった。あとは免許センターへ行って申請するのみなのだが、何故か時間が指定されていて、午前は8時半から9時まで、午後は13時から13時半まで。いつ行こう・・・。
最後の写真は、取得時講習でお世話になった千葉県自動車練習所のバスです。幕張の試験車両と全く一緒(いすゞエルガ、直6ターボ、フィンガーコントロールシフト)です。(前日に降った雪が若干残っていますが、千葉では年に数日しか無い光景です)