
今日で真珠湾攻撃から70年ということが新聞にも載っていたのでたまにはこういう話題についても書いてみようと思います。
自分が生まれて初めて見た映画は4才の時に父親に連れられて行った「トラ、トラ、トラ」でした。もちろん内容は覚えてませんが、数か月前にテレビで放映があり、実に40年近くぶりに見ました。あらためて見ると・・こんな微妙な時代背景を子供がわかるわけない(笑)
映画は日米の合作のため、両側の立場で描かれているのでほぼ史実に近いのではないかと思われます。それによるとアメリカ側は情報があったにもかかわらず本気にせず、日本側も宣戦布告が不手際で間に合わず、攻撃中止の指令も届かなかったので奇襲に至り、それが余計にアメリカを本気にさせたというところで映画は終わっています。
ブログには書いていませんが、実は今年真珠湾に行ってきました。戦艦ミズーリにも行きましたが、日本人は自分たちだけで、最初は少し緊張していたのが正直なところです。幸い日本語を話せるガイドさんがいて、奥さんも呉出身とのことで親しみやすく、いろいろ説明を聞かせてもらいました。最も印象に残ったのがこれです。日本の戦闘機がミズーリに体当たりしたものの不発で、乗員の胴体の半分が甲板に転がった。調べてみると19歳の若者で、船の乗員はそれを海に捨てようとしたが、船長がそれを止め、自国のために身をもって役割を果たそうとしたのは立派であるということで彼のためにアメリカ人と同様の葬儀をしたという話です。
もう一つ気になったのがこれもミズーリの中にあったスターリンの言葉で、「一人の死は悲劇だが百万の死は統計である」というものです。これは身につまされるものがありました。日本だと数十人の死者が出るような事態で大惨事とされますが、それが震災のように数千、数万となると数字ばかりが先走りして感覚がマヒしてきます。でも新聞を隅々まで読むと実際にはその一人ひとりに、悲劇のストーリーがあるのです。
思うのは、情報やコミュニケーションが間違った形で伝わるのは非常に怖いということ。震災後の情報の錯綜もそうですね。他にもよく○○人は×××だというようなことが固定観念的に語られますが、経験では人種や国籍よりパーソナリティの違いの方が大きいです。あふれる情報の中で何が事実かしっかり判断することが大切だと思います。
ちなみに真珠湾で自分用に買ったのは開戦時の新聞でした。

Posted at 2011/12/08 23:33:50 | |
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