
昨日の予選の後、レース前まで考えていたのは2004年のことです。その年は佐藤琢磨がスペインGPでフロントロー、アメリカGPで表彰台を獲得し、鈴鹿でも表彰台の期待はあったのですが、バトンとの力の差を見せつけられ4位に終わり、その後はチャンスが訪れませんでした。なので今日可夢偉が表彰台を取れるかは今後の分岐点と考えてましたが、今回はそのバトンを抑えきって見事やってくれました。
やっぱりスタートでウエバーを出し抜いてアクシデントを免れたのは大きかった。その後のラップタイムも第1スティントの第1セクターはほとんどの周回で可夢偉が最速で、バトンを十分引き離していました。最初のピットストップ後に遅い車に引っ掛かりマッサにやられましたが、今日のマッサは予想外に速かったのでしょうがないでしょう。しかしハードタイヤのタレが早く、第2、第3セクターのタイムが落ちてきました。どうもトラクションのかかるところでのタイヤの持たせ方がまだペレスのほうが長けている部分かもしれません。しかし最終スティントでは追い詰められながらも最後までミスをせず自己ベストを更新していったのは素晴らしいと思います。
レース中はずっと可夢偉ばかり追っていて、バトンとのギャップが縮まっていくにつれ胃が痛くなるような感じだったので、終わった時は感動というより安堵の気分でした。自分の席はレース展開を楽しむには全く不向きな席なのはチケット購入時にわかってましたが、起こるかもしれない歴史的瞬間の空気を味わうには場所はどこでもよかったのです。
でも本当に見たいのは日本人ウィナーです。過去のドライバーにもその能力はあったと思いますが、チャンスをつかみ切れなかった。今日のようにそれが活かしきれるのが可夢偉だと思うので、今後に期待します。
Posted at 2012/10/08 00:20:28 | |
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