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kiku106のブログ一覧

2012年08月27日 イイね!

2012 エビス スーパー耐久 夏の12時間 その4(最終回)

前回までのあらすじ・・・



なんやかんやで参戦決定。


結構本気で準備。


レースは順調、一時は表彰台と思われたが。


あと2時間のところで異変が・・・。




「エンジンかからなくなりました~っ」


という悲痛な叫びが無線を通じて聞こえてきます。
時刻は午後7時過ぎ・・・


「セルは回るんですけど、燃料来てません。」


とりあえず、チームに車が停まったことを伝えます。

ピット内も騒然。


AHA松さんが、電圧の確認を要請。


「電気は・・・、12Vあります・・・」


いくつかやりとりしますが、原因がわかりません・・・。

更なる問題は、車がサーキットの中に停まっていること。

車のリアが少しコース上に残った状態です。

このままドライバーを乗せっぱなしにしておくのは危険です・・・。

t_murさんから、外に退避していいか、との要請が入ります。



作業すればなんとかなるかもしれません、今なら3位のままです。

でも、当然皆が怪我無く帰ることの方がもっと大事です。

即座に車を離れるよう、指示を出します。

ここでドライバーは車を離れ、無線も通じなくなりました。


場内で車を探していたチームメンバーから、1個目ノヘアピンで止まっている、との連絡。


ちょうど矢印の辺り。小山の影の向こう側です。
別の角度から見ると、停まったまま、フラッシングIDを点滅させる106が確認できました。

あまりにも突然の事態。

まったく予兆もありませんでした。

皆、呆然とした表情、このままSCが出て、車両が戻ってくるまで、なすすべがありません。

ラップモニター上では、後ろの車が徐々に周回数の差を詰めてきます。



AHA松さんと専務さんが、主催者にSCを出すように要請しに行きます。

一度は断られますが、諦めません、もう一度話しに行きます。

SCは基本2時間に1度しか入りません。1時間以上待つことになります。


その間にも、今度はやけに早いペースで時間だけが過ぎていきます・・・。

「あっ・・・。」

と誰かがつぶやきます。

オートプロプジョー106が、N Class 4位に転落したのです。

しかしまだSCは出ません。

トラブル発生から、15分がたち、20分になろうかとしています。


順位は下がっていきます。

ついに、N Class 5位へと下がりました。


最悪の状況に備え、予備の車の準備が始まります・・・。





何人かは食い入るように、ラップモニターを、
そして他の何人かは、祈るようにコントロールタワーを見つめます。




しかし、その時。


コントロールタワーで人の動きが激しくなります。

・・・、

黄旗です!

SCのプラカードも出ます。

我々のために車両回収車が、出動します。




しばらくして


無線にノイズが入ります。

続いて、t_murさんから、

「これからピットに戻ります。」

との連絡が!




トラブルから30分後車はピットに戻って来ました。

皆が駆け寄り車をピット前に誘導。

メカが車をチェックして、エンジンをかけてみると、


短いクラインキングとともに、エンジンがかかりました!!

歓声!

どうやら緊急用のフューエルカットスィッチの誤作動が原因のようです。


まだ、諦めるわけには行きません!
大急ぎで給油します。

ドライバーはさといもさん。

もはや燃費は関係ありません!
ガンガン追い上げの指示を出し、午後7時51分コースへと復帰します!

順位はN Class 5位。
総合では20位辺りまで落ちました。


N Class 4位との差は10周程度。


皆の声援を受けて、さといもさんは快調なペースで飛ばします。

この時間帯になると、各チームエース級のドライバーを投入し、ペースも上がっています。誰もが1台でも上を目指し、限られた夜間視界をものともせずに、ハイペースを維持します。

ペースを上げるあまり、さすがにクラッシュや完全なコースアウトは無いものの、
あちらこちらで軽くコースオフする車が続出、土煙が上がります。

目の前で土煙上げられると、ライトが反射して何も見えなくなります。

かなり危険な状況ですが、さといもさんのペースは落ちません。

しかし上位チームもさるもの。中々周回差は詰まりません。



そして、1時間が立とうとする頃でした。


突然の無線連絡。


「もう燃料ありません~、警告点いてます!」


これはおかしい。車両救出の後燃料は満タンにしたはずです。
むしろ、メーター側の問題かもしれません。


いずれにしても交代時間も近かったので、ピットインの指示を出します。


いよいよ最後のドライバー交代です。

最終ドライバーはOさん。このコースをもっとも知りつくした男です。

しかし、

確認してみると、やっぱりガスがありません。
残り時間を考えると、念のため給油するしかないようです。


虎の子の2分間を費やして、最後の給油です。
・・・意外に量が入ります。どうやら、その前の給油で急ぎすぎたようです。

いまだ順位は N Class 5位。

午後8時45分、最後の追い上に出発です。残り50分。


N 4位の車ももう一度ピット/給油があるようです。


指示は「全開」です。

ペースの上がった車両、時折あがる土ぼこりの中、

Oさんは16秒台のペースで走り続けます。

一周、また一周、ラップタイムを読み上げながら、
祈るようにラップモニターを見つめ続けます。


周回差は詰まってきています。

しかしまだ6周差。

そして残り時間は後20分。



残念ながら、順位を上げるのは難しいようです。

しかし誰もペースを落とそうとはしません。

もちろん他の車に最後の最後でトラブルが出る可能性もあります。

でも、そのためじゃ無いんです。

耐久レースで、たとえ順位が見えていても、最後までできる限りの力を見せる。

自然にそんな空気が流れているんです。



後数分で午後9時35分。


サインエリアは人であふれています。
皆ゴールの瞬間、そして全てのレース車両への祝福を待ちかねています。


ピットからは、残り時間を伝え、後数周だと話します。



そして



ついにそのときはやってきました。

午後9時36分。

先頭を走るMR-Sに、チェッカーフラッグが振られます。

次々にレース車両がチェッカーを受けます。

無線が入ります。

「今、最終立ち上がった~!」

皆が見守る中、我々のオートプロプジョー106が、チェッカーを受けます。



エビスの夏の12時間は、チェッカーと同時に花火を打ち上げてくれます。
レースカーの中からも花火が見えるようで、チェッカーが出たことが分かるそうです。



12時間の、そして数ヶ月前の準備からの、さらに昨年のレース終了からの、
暑くて、熱くて、長い時間の終了です。



最終結果は

Lap数 444周
総合 17位
N Class 5位



昨年よりは良かったけれど、目標には届きませんでした。

上位を目指すには、やはりトラブルフリーでなくてはなりません。

悔しい結果ですが、学んだことも多かった2012年でした。

そしてその夜の宿では、既に来年の話が出ているのも例年通り。


来年、また全然ドラマティックではない、
完全勝利の日記が書けることを願って(笑)。


おしまい。

Posted at 2012/08/27 22:24:30 | コメント(5) | トラックバック(0) | 耐久レース | クルマ

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