
世の多くの年寄りに標準装備で備わっている機能のひとつに
「昔話」というのがあると聞くが、
まぁここでいう「昔話」は民話とか説話の類いではなく、
「昔は良かった」
という枕詞からはじまるアレのこと。
若造のつもりでいたのですが、
半年ほど前からドタドタと仕事に追われていたうちに、
年齢の下一桁が”0”に戻っていたことにさっき気づきました。
(誕生日はたしか3ヶ月くらい前ですが…)
それでも中学生の頃から見た目はジジイでしたから、
久しく会う人に「老けたね」と言われたことはないんですが、
気づくと昔はね的な話をしていることが多い事に気づかされます。
とはいえ、若い頃の思い出なんて大抵ろくな事が無いんですけれどね。
そーいえば、もう桜が咲いて散っていたそうで、
今年は見事に見逃しました。
変わりに来週にでもチューリップでも観に行くかな…。
さて、話を戻しまして。
ここで某かの昔話をしても仕方が無いのでしませんが、
昨日久々に洗車に行きましてね。
ここのブログのネタが洗車行きましたばっかりなので、
四六時中洗車をしているようですが、
なんと今回は半年ぶりです。
(半年中5ヶ月は修理に出していたからなんですけれど…)
先月戻ってきてからあんまり乗っていないので、
正直全然汚れてはいないんですけどね。
なんとなくやっとかないと落ち着かないというか、
あれだけぎゅうぎゅうだった仕事が急に立て続けに一段落してしまったら、
する事が無くって…。
天気もよかったし。
平日の真っ昼間なので、
普段はそんなに混んでいないんでけれど、
その日は割と人がいた感じ、
とはいえ洗浄機を待つ人はいませんくらい。
そんな中少しにぎやかな笑い声が響いてきまして、
洗車場の端に目をやると、
学生かなと思うくらいの若い男の子たちが、
1台のコンパクトカー(パッソかな?)を囲んで談笑していました。
よくみると、バンパーやヘッドライトを外してなにやら作業中と言ったご様子。
一応、その洗車場では分解等は禁止事項だそうですが、
まぁ天気も良くって、特に混んでいないのだからいいんじゃないかと思いました。
そして、なによりも仲の良い友達とみんなで、天気の良い春の日に洗車なんて、
楽しそうで、友達の少ないワタクシには少しうらやましく感じるくらいです。
そこへ更に彼らの友人とおぼしき車(ワゴンRかな?)が入場してきて合流。
2台並んだ車の周りで6、7人の若い男子が談笑しながら愛車の手入れ。
いい風景じゃないですか。
周りは黙々と自分の車を吹き上げる人たちばかりで、
周囲は畑だから、彼らの大きな話し声は、聞くともなしに耳に入ってきます。
いかにも
童貞の若い男子らしいお下品な会話なども、いろいろ知っちゃったおじさんからしてみれば、
かわらしいものです。
聞いて行くうちにどうも全員が同年代ではなく、
何かの先輩後輩という関係らしく、おそらくは先輩の車を洗うので呼び出された後輩たちと
自分の車を持っている後輩1人の集まりのご様子。
あったね。
こういうの。
学生時代とか自分の車(または親の車借りてくる)持っているやつはちょっとしたセレブだもんね。
大抵は親父のお古とかで、年齢に似合わない渋〜いセダンだったけど。
ローバー800とか乗ってるのいたなぁ。
他にもバイトしまくって手に入れた、
ボロボロの180をニコニコしながら飛ばしてるのとかもいたっけ。
うーん…。
……、パッソ?
いやいや、趣味は人それぞれだし、
良い車だよね。燃費とかいいんでしょたしか?
今はやっぱゆるくカワイイのが流行なんだよね??
かくいう私も最初は軽だから。
軽はいいよね、お財布に優しいし。
(燃費は145とさして変わらなかったけど…)
でも、バラしているところを見ると、バリバリにチューンしてブーンX4みたいにしてんだよね?
車高はノーマルみたいだけど。
どうやら、聞こえてくる会話から、
バラして細かいところまで拭いているだけらしい…。
ま、ま、今の時代男子も清潔でないと!
で、その中の1人があまりの周囲の静けさに飽きたのか、
ステレオをつけ始めたんですね。
洗車場で大音量での音楽は禁止事項ですが、
そこはそれ、天気もいいしね。
で、どんなノリノリのミュージックがかかるのかと思ったら…。
アニソン??
なんかアニメキャラみたいな声の女の子?
がチャカポコ鳴って早口で歌っているのが延々と流れてきました…。
まぁ音質が軽いので相当ボリュームを上げても対して迷惑でもないが…。
男数人で、
車囲んで、
アニソン?
ま、ま、
そーいや、ここは日本だもんね、
アニメ大国で、猫もしゃくしもアニメアニメ。
僕も好きですよ、アニメとかマンガとか。
そもそも、仕事で描いているし。
先週なんか出たばっかだし。
いやいや、
趣向の異なるは、世代の違い。
きっとこれが当世風なのだろうて。
そうこうしているうちに、
他の洗車客もいなくなり、場に彼らと私だけになりました。
いつもの事ながら面倒くさい3度拭きをしていましたので、
時間はかかるんですね。
2時間もすれば、根気の続かない若い衆のことですから、
パーツ磨きにも飽きたのでしょう、
周囲をうろうろ…。
そのうち、こちらに気づいたらしく、
遠巻きにちらちらとうかがっている様子が感じられました。
(てか、あからさまに指差してたけど…)
いやいや、多少の価値観のずれはありましても、
ここはお互い車好き。
このヘンチクリンなスタイリングの145が目に留まっても不思議は無い。
「確かホンダじゃね?ちょっと前のなんとかっていう…」
……??
一瞬オレの耳は壊れたのかな?
軽いショックでか、
仕上げ拭きの手が止まった私の存在を気にかける事無く
こちらに2人ほど近づいてきて、
1人がうちの145のフロントフェンダーを指差した。
お!気づいたか!
「こういうの貼るの良くね?」
「そっすねぇ、いいんじゃねっすか?」
………。
そっすか。
いやいや、これは単なる自意識過剰だ。
若者には若者の世界があるんだよ。
アニソンうるせぇなぁ。
ブィィィィ…。
フロントを開けたままエンジンを始動したらしい。
「ヤベくないすっか?マジすげー」
……。
な、何が、何がすごいんでしょうか?
あぁおじいさんにはわからない(泣)。
なんか悲しくなったので、天気がいいのに、
その後はドアを閉め切って、内装を拭いておりました。
余談ですが、
これ近所のドラッグストアで売ってたんですけど、
安いけど汚れが良く落ちていいですよ。
なんだろう、心にぽっかりと穴があいたような、
そんな気分です。
Posted at 2014/04/16 14:35:22 | |
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