
スバルの水平対向6気筒エンジンは官能的だと言われる事が多々あります。
輸入車だとアルファロメオも同じ様に言われています。
最近、私のブログに頻繁に登場する
『馴染みの車屋』の社長さんがアルファロメオ156を自分の車として所有されているので、実際のところはどうなのかと伺うと…
社長:「独特な音を奏でる素晴らしい車ですよ!もし僕の車でよければ、少し乗ってみられますか?」
ぶつ:「えっ!?社長の大切な愛車を運転してもいいんですか?」
社長:「車は自分自身でステアリングを握って運転しなければ解らない物なので、是非とも体感してみて下さい。」
そんな訳で、4月某日の夕方に『馴染みの車屋』の客で輸入車好きな悪友(?)と一緒に社長さんの御厚意で試乗させて頂きました♪
では、アルファロメオ156・2.5 V6-24V(前期型)のレポートを!
詳しいデーターは
コチラを御覧下さい。
V型6気筒3200ccのGTAを除けばこのモデルのトップグレード。

※上の画像はGTAです。(参考用)
【外装】
見る角度によっては2ドアクーペにも見える美しいラインな4ドアセダンボディは
全長:4435mm
全幅:1755mm
全高:1415mm
ホイールベース:2595mm
全幅が僅かに5ナンバー枠を超えているものの、私のレガシィ6より全長がコンパクトなので、日常生活でも取り回し易い大きさ。
駆動方式は違いますが、国産車だとアルテッツァ(初代レクサスIS)と同じ位のサイズです。
【エンジン&トランスミッション】
その手頃なボディに2500ccのV型6気筒DOHC24VALVEエンジンを横置きに搭載。
最高出力:190ps/6300rpm
最大トルク:22.6kg/5000rpm
バフ仕上げなインマニのインパクトが強く、エンジン本体や補器類が綺麗に配置されたボンネット内は職人が作り上げた芸術作品の様な仕上がり。
このエンジンに組み合わされるトランスミッションは6速マニュアル。
セミオートマのセレスピード(シングルクラッチ)も設定されていたらしいですけど、社長さん曰わく
「アルファのエンジンはマニュアルで乗るのが一番楽しいですし、この頃のセミオートマは出来も信頼性もイマイチなので、マニュアルに限りますよ!」
との事です。
実際に走らせてみると、普段3000ccに乗っているせいか低回転域のトルク不足は否めないものの、中高回転域になると充分な位の加速力を発揮してくれました。
感覚的に言うと
過去に試乗したBP型レガシィ・ツーリングワゴン前期の6気筒(3.0RスペックB)の6速マニュアル車に近い雰囲気でしょうかね。
しかし、これも社長さんに聞くとアルファの特徴だと言う話でした。
エクゾーストは純正でも満足出来るレベルで、アイドリング時から走行時までの全てで6気筒の重圧感ある音を奏でていました。
【足回り】
走行距離が130000kmを越えている個体なのでヘタリはありましたが、サスペンションの味付けは硬すぎず柔らか過ぎでもなく程良い乗り心地。
ブレーキのフィーリングもサスペンションやエンジンに合ったタッチ感です。
【内装】
普通っぽいながらもスポーティーな印象。
ステアリングのデザイン(形状)が何となくZ32のフェアレディZやS13系のシルビア(後期)&180SX(中期)と似ていますね。
メーターパネルの配置も独特で、ステアリングの前には右から『タコメーター』『各種インジケーター』『スピード』の順に
カーボン調センターパネル最上段に、こちらも右から『燃料』『時計』『水温』という順に並んでいます。
タコ&スピードメーター内にアルファのエンブレムが描かれていたり、補助メーターを敢えてセンターパネルに配置して走りたくなる気分にさせる演出は凄く好印象です!
【操作性】
灯火類&ワイパーレバーの配置は例によって国産車(現行アベンシスを除く)と逆(右→ワイパー、左→灯火類)になりますが、ライトスイッチは国産車と同様にレバー先端を回すタイプで、ワイパーに関しても過去のホンダ車と同じく先端を回して作動させるので、配置にさえ慣れてしまえば使い易いかと。
【シート】
ステアリングやシフトノブで有名なイタリアの名門、MOMO社製の本革。
パッと見はサイドサポートがあまり出ていなく普通な感じですが、こちちらも足回りと同じく硬すぎず柔らか過ぎなく、適度なホールド性がありました。
【装備】
温度設定幅が国産車より低い(狭い)ものの、オートエアコンが標準装備されていますから、毎日の生活で不都合なく快適に乗れる車でしょう。
たた、唯一の不満点を上げるなら電動格納式ドアミラーが設定されていない事。
日本の道路や駐車場事情を考慮して、せめて日本仕様には標準orオプションで装備して欲しかったですね…
156よりモデルが旧い164には電動格納式ドアミラーが標準装備されていたみたいですから。

※上の画像は164(参考用)
【総括】
同年代のレガシィ6と比較すると走行性能や操る楽しさは負けじと劣らずですが、ボディサイズや取り回しの良さ、軽快感だと156に軍配が上がります。
反面、内装の質感などのクオリティや装備面では国産車であるレガシィ6でしょう。
まぁ、国産車は痒い所に手が届く的な物が数多く付いていますし、そのような配慮もされていますから、これは『お国柄』と『考え方』の違いなので仕方ないのが現実。
結果的には双方共に独特で素晴らしくイイ車には違いないというのが私的な感想です。
正直、イタリア車は『雨漏りがする』『燃える』『壊れるので維持費が半端ない』などというのを耳にしていたので今までは良い印象がありませんでしたけど、先日の
FIAT500を見て来たのに加え、今回の156を試乗させて頂いた経験からイタリア車に対するマイナスイメージは消え、1度は所有してみたいという方向に変わったのは間違いない事実でしょう!
※フォトギャラにもUPしてありますので、よかったら見てやって下さいませ。
アルファロメオ156・V6-2.5・24V(前期型)
余談ですが…
ランチア・デルタHF・インテグラーレ16V(エボルツィオーネ)はWRCで活躍していた当時から今も好きなイタリア車です♪
まぁ、現状の私にはプラモorミニカーなら買えますが、実車は経済(維持費)的に買えませんけど…(涙)。