
(
前回からの続き)
【インターバル】
さて、波乱含みだったヒート1を終え、
約3時間のインターバル。
ここではアクシデントによって戦線離脱を余儀なくされた
お2人それぞれに、クルマの状況について話を聞きました。
2人ともとりあえず体は無事だったのが何よりでした。
しかしあんなに上手くて、速かった2人でも、いとも簡単にグラベルの餌食と
なってしまったわけで、本当にサーキット走行は危険と隣り合わせなんだ、
自分もいつ同じ状況になってもおかしくないんだ、ということを実感。
(まあ私も昨年同じ場所で砂遊びしてましたがw)
競技会なのでタイムを出すためにいつもより攻めた走りに
なってしまいがち、しかも実質ヒート1で優勝が決まる、という状況では
ついつい無理をしてしまう気持ちもよ~く分かります。
でも、我々が走らせているのはレーシングカーではなく、普段から
通勤やお出かけに使っている自家用車。攻め過ぎてはいけないのです。
…でもやっぱりタイムは出したい。うーん難しい。
何はともあれ、お2人がまた来年元気に復活されることを信じてます。
【ヒート2】
さて、インターバルの間に気温はグングン上がり、午後には遂に37℃を
超えました。昨年のMSCTファイナルを上回る暑さだったと思います。
こんだけ暑くなってはもう到底タイムアップは無理だよねえ。。と、
時折太陽を遮る雲を見上げては途方に暮れていました。
でも、まだ諦めるわけにはいきません。
前日15時台の自分のタイムと、ヒート1のTさんのタイムは同じ14秒05。
昨日と同じような走りができれば、上回れる可能性はまだあるかも。
そんな状況の中、ヒート2が始まりました。
コースイン。Tさんは私のすぐ前にいます。
Tさんはタイムアタックのチャンスを伺うアテンザ勢をさっさと抜いて行きますが
私は後方からじっくりチャンスを待っていました。
やがて目の前で組チョさんの赤いアテンザがタイムアタック開始。
速えぇ~、追いつけません。エンジン同じなのに(笑)
アテンザ勢のアタックが終わると、目の前が空きました。
そこに、再びTさんのカーボングレーのアクセラが見えたのです。
ちょっと仕掛けてみよっか、そんなヨコシマな想いが頭を過ぎります。
Tさんに段々追いついてきます。
サートラにおいて「直接バトル」という行為は全く何のメリットもありません。
追いつきそうなら一旦下がってTさんとの間隔を空けて、
クリアラップの機会を増やすべきなんです。
でも目の前には美味しそ~なご馳走がぶら下がっている。
私は悩みました。
レコードは出したい。
でもこの暑さではタイムアップの可能性は非常に低い。
しかしこのままタイムで負けた上に、見せ場も作れずにおうちへ帰るのか?
真後ろに付いても、Tさんは全くラインを譲りません。
これってもしかして、「バトルOK」ってこと?
私は決断しました。
記録より、記憶に残る走りをしよう(キリッ
もう数字上の勝敗なんてどうでもいい、
コース上で直接Tさんと速さを競いたい!敗者の意地を見せたい!
ここから私はTさんの後ろにへばり付き、数週に渡ってガンガンに
ハードプッシュを繰り返したのでした。
ここへきて気力、集中力、クルマの調子もパワー以外は絶好調。
とにかく楽しくて楽しくて仕方ありません。
不思議なことに、真後ろにピッタリ張り付いてのコーナリングも全く怖さは感じなかったです。
思えばTさんは自分と全く同じクルマ、同じYRS卒業生、
同じようなコーナリングをするであろう事も分かってる。
だから信頼して攻められたんだと思います。
真後ろで走っていると2人の走りの特徴が色々分かるもので、
低速コーナーでは私が詰め、ダンロップや最終コーナーではやや離されます。
それでも終始私の方が優勢だった事もあり、最後は譲って頂きました。
(ちなみにこの模様をデミドラさんが私の真後ろからずっと観察してましたw)
今になって思うと、私はTさんの高度な術中にはまってたのかも知れません。
真後ろに誘い込み、コーナーでわざとちょっとだけゆっくりめに走る事で
タイムを更新させないようにする、みたいな(笑)
でもそんな事に気が付かない位、同じ速さのクルマ同士でバトルするのは
とてつもなく楽しいものなんだ、と初めて知りました。
NA勢2人のバトルが終わると、デミドラさんは「見物は終わった」とばかりに
バックストレートで私をあっさりと抜いていきました。
ここからしばらく彼の後ろを走ってみて、MSとの性能差が良く分かりました。
当然直線ではグングン離されますが、コーナーでは意外にも結構付いていけるもんですね。
そんな感じで彼に引っ張ってもらった最終周がヒート2のベストタイム。
気が付けばあっという間のチェッカーでした。
【表彰式】
結局、ヒート2では逆にTさんに0.5秒差を付け勝利。
でもやっぱり午前のタイムは更新できず、総合結果はTさんに完敗です。
コースレコードどころか昨年の自分のタイムさえ更新できず。。(泣)
でもいいんです、今まで参加したどのイベントより楽しかった。
暑さを完全に忘れて、夢中になって走ってました。
レコードはまた来年頑張って取返すことにしよっと。
表彰式では、優勝したTさんから「怖かったです(ボソッ」とのお言葉を
頂戴いたしました。イヤドウモスミマセンデシタ。。。
同時に楽しかった、とも言っておられたのでちょっと安心。
しかし、一緒にいた相方が言うには、私、表彰式の間、
Tさんに執拗に毒づいていたらしいです(笑)。
後で「性格悪い!」と言われました。
自分ではそんなつもり全然なかったんですがww
今度お会いしたら謝らせて頂きますm(__)m
アフターはデミドラ夫妻と文字通りの「反省会」。
MOREクラスで惜敗したデミドラさんと、スシローでお互いの心の傷を癒し合いました(笑)
思えば昨年のMSCTでは2人揃って優勝してたんだよねえ。。
【敗因分析】
さて、余り参照できるデータもないのですが、今回の敗因を自分なりに
分析すると、ひとえに
「ここ一番での集中力」と「クリアを取るための判断力」が
足りなかったと思います。ちょっとだけ運も足りなかった。
今後の課題としては、走行開始後なるべく早くアタックに入って
タイムを出せるようになること、ですね。
その点、同じ組で走ったアテンザ勢の走りは、攻め時を選んで
上手くタイムを出しているように見えたし、実際ベストタイムもNAアクセラより上なんですよね。
やはりサートラでは、メリハリのある走り方が重要なんだと思いました。
レコードを更新する、という目標設定は決して無茶なものではなかったと今でも思っています。
ヒート2のキレた走りがヒート1でもできていれば。。
タイムを比較すると、私はヒート2でのタイムダウンはほとんどありません。
一方、Tさんのタイムダウンは約1秒。
暑さによるタイムダウン効果が1秒だったと仮定すると、
ヒート1で私が出せたであろうタイムは。。。
まあ、タラレバはもうやめましょう。
今回、ビルシュタインのダンパーをオーバーホールし、
EXEのダウンサスとの組合せで臨みましたが、クルマの方向性は
概ね間違っていなかったと思っています。
ヘアピンでの回頭性、トラクションの掛かりは以前より明らかに向上しました。
ただ最終コーナーの進入がちょっとだけ不安定になったかな?
2度ほどアウトへ膨らんでヒヤリとしました。
タイヤは1年落ちのEAGLE RSでしたが、アンダーが出にくくて
とても走りやすかったです。ヒート2でかなり酷使しちゃいましたが。
【動画】
では、お待たせしました。
死闘のヒート2車載動画をどーぞ。

カチッカチッ。。あ、あれっ?
スミマセン、上のは只のスクリーンショットですwクリックシテモミレナイヨ
今回の動画はちょっと色々と波紋を呼びかねない内容に
なっている可能性がありましてw、一般公開を躊躇っております。
そのため申し訳ありませんが「お友達限定公開」とさせて頂きます。
お友達の方で「見たい!」という方はお手数ですがメッセを頂ければ、
追ってURLを返信させて頂きます。
恐縮ですが現在お友達でない方はお友達にお誘い頂ければ幸いです。
(全てのお誘いにお応えすることはできないかも知れませんが)
動画を見て頂けた方は、このブログにコメントなど残して頂けると
大変嬉しいです。勿論「危ねえことやってんじゃねーよ」的な
鋭いご批判でも構いませんので。
最後に、オマケ動画をご用意させて頂きました。
メディア4耐のスタートシーンです。フジトモさんファンの方専用(笑)
こちらはどなたでも見られます。
以上で、MFCT筑波ラウンドのレポートを締めさせて頂きます。
最後までご拝読ありがとうございました。