爽やかに晴れ渡った連休2日目、かねてから計画していた国道152号線(大鹿村以南)を縦走してきました。約2年振りの本格的なツーリングです。この間結婚~長男誕生と、プライベートな時間の大半を家族のために割いてきましたが、そんな自分に「運転の楽しさ」を呼び起こすに十分過ぎるほどボリューム満点の道程となりました。
国道152号線へ入る前に、数年前から行きたいと熱望していた「ある場所」へ向かいます。
連休の渋滞を避けるべく朝5時半に出発。
運悪く国立付近で想定外の事故渋滞にはまった以外はほぼ順調に流れ、気持ちよく伊那谷までやってきました。
ああもう1,000円じゃ行けないのね、などと今更再認識しつつ駒ヶ根ICで降り、ここから先はGSの無い区間がかなりの長さで続くことが予想されるため、早速給油です。
駒ヶ根は中央アルプス・駒ケ岳の麓の街。標高3000m級の山々が本当に間近。
「ある場所」へ向かうため天竜川を渡り、東岸を走ります。
その途中の県道18号線沿いでナイスビュー発見♪
そんなこんなで爽快な中央アルプスの眺望を堪能しながら、中川村中心部から山間部に分け入ります。急坂、かつ道幅1.5車線程度の農道をぐんぐん登ります。標高が上がると、途中に満開の桜が。
農道の終点から更に林道を登った先のキャンプ場にクルマを停めます。おお、何だか随分上がってきた感じです。
そして、駐車場から200mほどの開けた斜面を登った先の「ある場所」からはこんな眺めが!!
キター!!これが見たかった!
ここが、念願かなってようやく訪れることができた
「陣馬形山」。
標高1445mと高さはありませんが、真正面に中央アルプスが聳え立っています。その麓には天竜川の河岸段丘が大きく広がっています。
千畳敷カールもハッキリ見えます。
まるで空を飛んでいるかのようなその眺望は、本格的な登山でもしないとなかなか味わうことができないのではないでしょうか。
しかもこの山、中央アルプスの反対側には南アルプスも見えるんです。いやー素晴らしい。
これで今日の目的はもう7割方済んでしまったようなものなのですが(笑)、今日の予定はまだ始まったばかり。この後はR152を浜松市まで南下します。
中腹まで降りて、広域基幹林道陣馬形線を小渋湖へ向かいます。
小渋湖は、小渋川を堰き止めた人造湖で、小渋ダムにはちょっとした休憩所もあります。

ここから県道52号線をR152が通る大鹿村へ。
さて、国道152号線、特に伊那市以南の区間はその筋の方には大変有名な
「酷道」であります。その所以は、南アルプスと中央アルプスに挟まれた山間部を走るために狭路が多いこと、さらに地質が特殊な地域を走ることから崩落が多いことが挙げられると思います。
この「特殊な地質」は「中央構造線」と呼ばれる日本最大の大断層によるもので、
R152はこの断層によって作られた直線状の谷間をトレースしています。断層なのでその両サイドは大雑把に言うと「常に動いている」わけで、地質がとても脆いんだそうです。
この谷間のうち、茅野~分杭峠までは以前に走破しているので、今回は分杭峠のある大鹿村以南を走ることにします。
大鹿村に入ってまず初めに目に付いたのはこんな風景。
R152が小渋川を越える「新小渋橋」のすぐ上流に並行して、実に趣のある佇まいの旧橋が架かっています。この
「小渋橋」は1957年建築。下路式鉄筋コンクリート造りの三連アーチ橋。2011年に国の登録有形文化財に指定されました。
上流にそびえる南アルプスの景観とのコントラスト、清冽な川の流れにしばし目を奪われます。
立派な新橋があるのでこちらは廃橋、あるいは歩行者専用になっているのかと思いきや、一般車両も通れるようなので勿論渡ってみます。
橋の上からは川の上流に赤石岳(?)がくっきり見えます。
うん、素晴らしい景色ですな。
このすぐそばには「中央構造線博物館」なる施設があり、かなりそそられるわけですが、ゆっくり見ている時間がないので今回は涙を飲んでパス。
さて、R152は大鹿村以南で地蔵峠、青崩峠の2つの峠を越えるのですが、2箇所とも崩落が酷いため未開通となっており、それぞれ蛇洞林道、兵越林道で迂回して通過できるようになっています。小渋橋を離れしばらくすると、R152はやがて山間部へ分け入り、
ひとつめの地蔵峠(1314m)を越えます。
この付近でR152は途切れてしまい、蛇洞林道に入ることになります。峠を下れば再びR152に復帰、一方登りを選べば絶景で名高いしらびそ峠へ至ります。ここは迷わず登りを選択でしょう。
明らかに高所を走っている感満点の林道をしばらく登ると、しらびそ峠(1833m)に到着。こんな高所ですが立派なドライブイン兼宿泊施設が建っています。
展望台からの眺めはこんな感じ。南アルプス一望です。
ただ、午前中の陣馬形山があまりに強烈だったので、フンフンなるほどねー、といった感じで、驚きはありませんでした。観光客が多めなのも興をそがれます。
遠くにはなんか凄い場所を通っている林道が見えます。
一般車は通行できないみたいですが。
てな感じでここまで数々の絶景を楽しんできましたが、長くなってきましたのでここらで一旦中断。残りの行程は後日改めてUPいたします。
後編は、「日本一の大断層」が遂にその牙を剥く!。。いやそこまで凄くはないかw
(続く)
Posted at 2012/05/07 23:57:11 | |
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