
ここはサーキット?スケートリンク?
いいえ、湖上に作られたトライアルコースです。
長野県・八千穂レイクをCX-5で走って(滑って)きました(笑)
免許を取ってからずっと走ってみたかった氷上走行会。
安全なスピードでドリフト走行が楽しめることから一時はかなりの人気を博しており、首都圏ではかつて赤城大沼や嬬恋村バラギ湖で開催されていましたが、それもいつも間にか終了してしまいました。
一方この間私はずっとFF車に乗っており、冬道にも殆ど縁が無い状況でしたが、ここ数年で多少はサーキット走行も経験したし、昨年ようやくAWDのクルマを手に入れたし、スタッドレスも履いてるし、ということで一念発起、遂に参加してみることにしました。
現在首都圏近辺で氷上走行会が行われているのは、私が知る限りでは長野県の女神湖と八千穂レイクの2か所。
今回お世話になった走行会は八千穂レイクで1月に開催予定だったのですが、記録的暖冬の影響で湖面が思うように結氷せず、2月に順延になってしまったのは
前回のブログにも書いた通りです。
因みに女神湖の方はシーズン早々に今年の営業を断念し、全日程をキャンセルしてしまったらしいですが、八千穂は無事走行できるコンディションになっておりました。コース管理者の方が相当苦心されているのでしょう。
さて当日。集合時間は何と朝5時半。仕事から帰宅して2時間仮眠の後、2時過ぎに出発。間に合うか心配でしたが、路面が殆どドライだったこともあり、5時には無事標高1600mの八千穂レイクに到着しました。
空を見上げると震えるほど美しい星空。それはやがてうっすらと明るさを増していきます。
ルーフに明けの明星が映り込んでいました。
気温は何とマイナス二桁!これほどのの寒さは過去に北海道でしか経験したことがありません。
まだ暗い中でのブリーフィングを経て、早くも6時から走行開始。
(氷が締まっている間に多く走るためこんなに早いスタートなんだそうです)
3組に分かれて走行するので私はしばし待機。その間に他の方の走りを勉強させていただきます。
やっぱりこういったステージにはインプ、ランエボが良く似合いますね。
車内から撮ったせいか盛大にピンボケですが画像も何枚か。
うぉーエボ△~
軽の参加者も多かったです。軽さは正義。
さ、いよいよ出陣!
今回、久し振りに車載動画をセットしてみたのですが、初めのうちはとにかくツルンツルンの氷の上で、どのくらい止まれないのか、曲がれないのかを探りつつゆっくり慎重に走っていて全然面白くなかったので、午前中何本目かのを公開します。
悪戦苦闘の記録ですw
お目汚し失礼いたしました。2周目いきなりスピンしちゃってるし(泣)
このコースの作りがまたイヤらしくて、180℃回る複合コーナーは大抵ひとつ目よりふたつ目の方がタイトになっていて、「この位の速度で曲がれそうだな」とひとつ目をクリアしてもふたつ目が全く曲がれず停止、ということが何度もありました。
主催者の方に走り方のコツを伺ってみたのですが、「車重の重いクルマはまず止まらないので、コーナー手前で止まる位まで減速し、アクセルコントロールで向きを変えた方が良い」とのこと。やっぱりFFとは違うのね。
特にこの日はよく晴れたためコースの上に水が浮いており、超絶ツルツルコンディションになってしまっているとのことで、コース後半のタイトコーナーでは、インプ、ランエボでさえ本当に止まりそうな速度でしか曲がれないような状況でした。何しろクリープでスライドしちゃうんですから(白目)
通常はここまでグリップしないことは稀だそうで、この翌日なんかは物凄く「食う」路面になっていたようです。
午前中はとにかく反復練習で、どの位の踏力で減速し、どの位のアクセル開度で旋回すると良い感じでドリフト状態に持ち込めるのかを必死に体に覚え込ませるだけな状況でしたが、それでも後半にはインストラクターさんから「大分慣れてきたね、いい感じでスライドできてる」などと言われてちょっと上機嫌に(笑)
ところで、この走行会の良いところは主催者が撮影してくれることですね。ぼっち参加でも奇麗な画像を残して頂けます。有難うございます。
↓はコース終盤近くのS字コーナーの1つ目をクリアしているところ。
減速Gを殺しきれてなく、リアが大きく外側に膨らんじゃってます(苦笑)
ここから、カウンターを当てて立ち上がり2個目のコーナーへ!
上手く走っている!ように見える!w
昼食を挟んで午後は逆走になります。
路面状況は更に悪化しますが、複合コーナーは脱出が楽になるので大分楽しく走れました。できれば初めからこの向きで走らせて欲しかったっちゅうねん。。
慣れてきたとはいえ、この周は3回壁に刺さり、1回ハーフスピンしちゃってますね。。
適切な速度に減速し侵入、適切なアクセルワークで脱出しないと、コーナーはクリアできません。スイートスポットは非常に狭く、乾燥路面とは比較にならない正確無比な操作が求められます。
この回ったり刺さったりを沢山実践できるのが、氷上走行会の良さなのかも知れません。一般道路の雪道でこんな事やってたらクルマが何台あっても足りなさそうですが、ここではぶつかってもせいぜい高さ30cmほどの比較的柔らかい雪の壁ですから、ごく軽微なダメージで済むわけです。
しかも、車高の高いSUVは雪壁がボディに当たることがほぼ無く、当たっても樹脂部だったりするので、塗装が削れてガッカリ、、ということもありません。
(フロントリップやサイドスカートなんかが付いてるとバッキバキになるそうです。。)
で、マツダのAWDどうなん?って話なんですが、雪道は本当に拍子抜けする位危なげなく走れるんですが、今回のような凍結路にくると、メーカーが謳っているような「思いのままの走り」ってわけにはいかないかな、という印象です。
今回TCSカットで走りましたが、リアがスライドした時に、もうちょっとフロントがグイグイ引っ張って欲しいような状況でも、ハンドルを目いっぱい切っているとアクセルに電子制御が介入するのか、パワーがカットされ失速したりするので違和感を感じる場面が多々ありました(安全性を考えるとこれが正解なんでしょうけどね)。
全輪をきちんとグリップさせるよう意識して走らせることができれば、電子制御の介入を減らせるのでしょうか。
その一方で、直線に向かってガバッとアクセルを開けたい状況では、強烈なトルクステアが発生し、左右にスライドするのを抑えるのが大変でした。このあたりは如何にもFFベースっぽさが顔を覗かせます。トルク太いですしね。
さらに、これは林道なんかを走るときにもよく起こるのですが、このクルマはそこそこの凸凹を連続して走っていると、SCBSやらRCTAやらi-Stopやら、、それらの先進装備類が次々に異常を訴えてきます。エンジンを再始動すると警告は消えるので問題はないのでしょうが、走行中心配にはなります。
まあ、凍結路を何キロもスライドさせながら連続走行するような走行条件は元々想定していないのでしょうし、スタッドレスタイヤの特性もかなり影響するのだろうとは思いますけど、上記のような「?」な挙動が今回は表面化しました。
その一方で、タイトコーナーブレーキングのような挙動は一切感じませんでしたので、やはりメーカーの説明通り、必要な状況に応じて適切に駆動力配分が切り替わっているのでしょうね。
そんなわけで、これまで殆ど雪道やアイスバーンを走ったことが無い人間が、凍った路面をどう走ればいいのか、何となく分かりかけてきたところで今日の練習は終了しました。
主催者は終了予定の14時を少しオーバーして走行させたかったようでしたが、コース管理者の方から「コンディションが悪すぎる」との判断でストップがかかったようで、ほぼ予定通りの走行終了となりました。
思い返してみると、FFの「ブレーキで曲げる」から、AWDの「アクセルで曲げる」という走らせ方への順応だったり、一度滑ってしまったら壁にぶち当たるまで何をやってもコントロール不可能、つまりAWDも過信は禁物だということを体で覚えたりと、意義ある一日でした。
まあ、今回はグリップ無さ過ぎて楽しさがスポイルされちゃってた面もありましたので、また来シーズンも機会を作って氷上を走り(滑り)たいと思います。
順延のうえ開催頂いた主催者のコンペ様、暖冬の中コース整備をして頂いた管理者の方、有難うございました。また当日参加の皆様、早朝からお疲れさまでした。
八千穂レイク周辺は「東洋一の白樺群生地」なんだそうで、湖畔の道路では両脇を白樺林が挟み美しい風景を見せてくれます。
↓は1月上旬の風景。全く雪が無い異常事態でしたが。。
1月中旬以降まとまった降雪があり、2月はどうにか雪景色になりました。
これでも例年よりかなり少ないようですけど。
楽しかった八千穂を後にし、近くの「八峰の湯」で冷えた体を暖め、休憩室でしばし横になった後は、何かガッツリしたものが食べたくなり、甲斐大泉の有名店「アフガン」で「ベーコンエッグとローストポークカレー」を頂きました。ガッツリ旨し。
お腹が満たされた途端睡魔に侵され、中央道に乗ったところで辛抱できなくなり釈迦堂PAにピットイン(仮眠)。目が覚めてお土産に買ってみた「桔梗信玄プリン」が家族にバカ受けでした。
そして、この2日後にも再び中央道を西進することになるのですが、、それはまたの機会に。