
昨日のラジオを聴いていて、どうしても『陽だまりの彼女』が欲しくなったので、帰りに本屋さんへ寄って買ってきました。
昨日から読んでいて、先程読み終えたので感想などを書いてみます。
最初は幼馴染フラグキター状態だったのですが、駆け落ちした後が、いろいろと重い内容でした。
ここからネタバレを含みますので、嫌な人は回れ右。
確かに最後まで読むと、タイトルを含め、伏線が張られていたのが分かりますが、僕はこのラストは好きではありません。
これは、僕が生き物を飼わないのと同じ理由で、子供の時に自分が同級生から貰ってきた子犬を見送っていますから、どうしても先に逝かれるものはだめなのです。
また、彼側の視点に立つと、『ある愛の詩』と同じように、残された側の人間がその後をどう生きていくことになるのかもしれません。
人との別れにおいて、行く人より、残って見送る人のがつらいと、学生時代の先輩に言われました。その方は、自分の同級生と1学年下の僕たちと2回卒業で見送っていますからね。
また、彼女側の視点に立つと、あらかじめ自分の寿命(余命)が分かっていて、学生時代に寄り道をして学生生活を楽しんでしまって、その分を取り返すかのように、最後の1年を生き急ぎました。
で、本当の最後の最後に自分の痕跡をすべて消していく中で、彼の記憶だけは残して行きました。上でも書いたように、僕は彼の記憶さえも消していった方が、彼も幸せだったと思うのですが、ここは、記憶を残すことで、彼が残りの人生をその記憶とともに生きていけると思われる方もみえると思います。
彼女としては、自分が生きた証が残したかったように思います。
ただ、最後でもう一度猫として帰ってきますので小説としてはこの持っていき方しかなかったのでしょうね。
余命を悟った時に彼女が彼にやりたかったリストを言うのですが、これは反則です。絶対に彼に後悔だけが残ります。
僕は、あとで、あれをしてあげればよかったと後悔したくがないためだけに、いろいろしています。これも僕の上から目線の話なだけかもしれません。
映画が公開されていますが、原作との解釈の差分はあるのでしょうか。映画なんて、もう30年近く見に行っていませんが、この映画はなんとなく見に行きたいような気がします。ちなみに、最後に見た映画は斉藤由貴さん主演の『優駿』です。
Posted at 2013/10/21 21:27:29 | |
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