セレスピード オイルリザーバータンクのキャッチタンク
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
30分以内 |
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8月の初旬に車両を購入し、お盆休みに、早速セレスピードの洗礼を受けました。渋滞路でNに落ち込み、そのままシフトせず。セレスピードの構造を勉強していたので、油圧降下によるフェールと判断し、路肩に停車15分。油圧(リザーバーにオイルが戻る)復活を確認してエンジン始動、Nから脱却して走行可能となりました。が、その日の道中、もう一度その状況に陥り、何とか帰宅して、その後は、近所のアルファ取り扱いの工場へ。エグザミナーで検診して、セレポンプ、リレー、ブレーキスイッチを交換。もちろん、セレの作動油も交換。で、いろいろ調べて見ました。
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まずは、セレのポンプ。なんと、モーター部分には、日本のメーカーがあるではないですか!仕事柄、このメーカーと取引があるんで、営業さんにちょっと相談。いろいろ調べてくれましたが、結局、名前は載せているけど、そのモーターはイタリアのモーター工場を買収して作らせているらしく、日本の設計部隊は全くノータッチだそうです。じゃ、これを分解してみようということで、ばらしたのですが、いたってシンプル。ギア式のオイルポンプです。しかも、モーター部分を外して起動してみたら、全く問題なく動く。職業柄、この手の部品にうるさい私としては、とことん調べたくなりました。そもそもモーターの寿命は、ブラシ磨耗による。通常、日本車の設計寿命は車体寿命(北米保証の16年16万マイル)で設計されます。ブラシ磨耗とは思えないほど、モーターは元気です。
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じゃ、何がだめなんでしょう。シール不良によるオイル漏れなら、ポンプ周辺はオイルまみれなっているはずですが、そんなことはない。ポンプの交換をしてくれた工場の営業は、「ポンプの経たりですよ」っていうが、なんだ?ポンプの経たりって。この手の部品をプロとして取り扱っている私としては、まったく納得の行かない回答。まあ、ディーラーの営業の言葉など、これっぽっちも信頼性のあることは無いけど。。。今度は交換されたリレーを見てみた。
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この手のリレーも、日本車でも多用している部品。リレー関係はISO規格で作られているので、たいていがこんな形をしています。が、中身は別。3年ほど前に、他メーカーではあるが同一部品を取り扱ったことがあるので、ちょっと分解してみた。すると、まずリレー端子が熱による変色を起こしている。リレー接点もちょっと変色。ポンプの駆動はかなり電力。セレのポンプの駆動頻度はかなりのものだから、こんなもんかな。次にブレーキスイッチを見てみる。
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整備点検記録簿によると、前のオーナーもブレーキスイッチは交換していたようだ。だから、交換されたスイッチはほぼ新品に近い。これが作動不良を起こしたとは考えにくいし、しかも、テスターで見る限りでは通電もしっかりしている。ますます、わからなくなってきた。。。
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セレは、油圧でクラッチやシフト操作をしている。作動すれば、その作動油はリザーバーに帰っていく。ハンクラやシフトチェンジを頻繁にすれば、それだけポンプが油圧を上昇させる機会が増える。つまり、油圧を上げれば、作動油温もあがる。油温が上がれば、膨張する。その膨張をリザーバータンクが調整するんだが。。。で、リザーバータンクを見てみる。油だらけです。。。なんで?交換してきたばかりなのに、もう汚れんの?というか、なんで、油で汚れんのだよ。タンクの上にブリザーホースがついている。これの行き先は、なんと!大気開放です。
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つまり、油温上昇に伴う膨張でリザーバーで保持し切れなかった作動油は、道路にぶちまける構造です。ブリザー(呼吸)は、普通、オイルは外に出しません。というか、出しちゃ、いけません。そこで、簡単に、キャッチタンクを作ってみました。
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装着後500キロほど走行して見ました。見事に、オイルがたまっています。つまり、作動油が減っていることになります。原因は、これです。作動油不足により、油圧低下、セレスティックが起きていたのです。
じゃ、なぜディーラーはセレポンプの経たりだと言ったのでしょうか。
それは、次回に。
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