
こんばんは、takerです。
人間の心境の変化というのはホントに不思議なもので、過去にはどちらかと言えば、
「うわっ!痛車かよ…。オタクきめぇ!」
だったのが、
気が付けば痛車に乗ってて、1年の間奇異の視線に晒され続け、修理から戻ってきたばかりの状態の自分の車を見たときに、
「あれ…?これ俺の車…だよねぇ?こんなに空虚な気持ちになるくらい寂しい外観だったっけ?」
と、思うようになってました。
まだまだ一般には受け入れられないジャンルである痛車という世界ですが、俺の痛車に対する考えをちょっと真面目に書いてみようかと思います。なので、頭ごなしに否定するのではなくて、
「こういう考え方もあるのか」と思っていただければ、ひょっとしたら今後痛車に対する見方も変わるかもしれません。そんなことを期待しつつ。
痛車に対する自分なりの4つのこだわり
1.何者にも真似の出来ないこだわり方をする
トロフィーには特に興味はないといくら言っても、やっぱり人から自分の趣味、こだわりを認められるのは嬉しいものです。だったらせめて人に認められるくらいにはこだわるべきじゃないか?というのが俺の考え方。
今回俺がこだわったのはイラストです。また、
麻宮先生に多大なるご協力を頂いたのですが、どこをどうこだわったのかというのをちょっとだけお見せしましょう。
【元絵】
これは連載がWEBに移行する前の扉絵です。これを見た時に、思わず、
「キタコレー!(゚∀゚)」
となったことは言うまでもありません。この
何者にも屈しないと言わんばかりのつり目がちな目線…ツンデレで言うところのツンですなっ!
次にやるとしたらこのデザインしかない!とずっと思ってた
履いてないイラスト(※真相はコミックの内容を読めばわかります)。ただ、見ていただければわかるようにモノクロです。普通なら諦めてしまうところですが、幸いにもウチの専属デザイナーはコミケで薄い本を描いてはサークル参加する猛者。
「パス化(主線を取りだすこと)して色乗せれる?」
という問いに対して
「可能」との返事が返ってきたので早速依頼。そして出来上がってきたのが、
【愛華扉絵パス化】
コレ。
これで色を乗せれる下地は完成というわけです。ただ…ここで忘れてはならないのが麻宮先生の多大なるご協力とご理解があって実現したという事実。だって…考えても見てくださいよ。
麻宮先生の絵のタッチは鉛筆書きで主線を引くスタイル。それが先生の絵の”味”であり、魅力でもあるんです。
それをパス化するということは…いわば元絵に手を加えてしまうということ。普通に考えたらこんなの禁忌ですよ、許されざる行為です。誰だって自分のイラストに別の人が手を加えるのは厭でしょう?恐らく先生も真意はそうであったはずです。
だけど、車のボディサイズまで拡大してしまうと…どうしても
”アラ”が目立ってしまうこと。
どうせやるなら一番キレイな状態で見て欲しい!この絵の魅力…いや、愛華の魅力を見てもらう全ての人に伝えたい!そうしたことを先生に訴え、手を加えることを了承してもらいました。
これだけでも図々しいお願いであるにもかかわらず、更にはカラー化…そして…こいつは頭おかしいんちゃうかというのが…アホ毛と脚の先。アホ毛は長さと角度を変更。そして脚は…靴を脱がせました。
なんでも、オーナーのこだわりで、
「脚のつま先フェチとしては靴で脚の先が隠れるとかマジありえなくない?!零二くん、靴を脱がせてください!そしてムレた感じを全力で表現するんだ!」
マジ変態wwww こんなだから誤解をされてしまうのかもしれないな…。でも、おかげで色も乗ってボディに貼られた現在の状態は…うっすら汗もかいてて肌のテカリが…早い話がかなりエロいことになってますw
2.やるなら徹底的に!中途半端なことはしない
さて、遅くなってしまいましたが…昨日
アユミデンキのシンヤさんの疑問をここで答えようかと思います。
フルラッピングの場合、ボディへの貼り付けは1枚ものを貼るのかどうかという質問でしたね。
貼れるか貼れないかで言えば、貼れます。もちろんボディに一枚で貼ろうとするとそれなりの出力機…大きさ的には
A0か
B0がプリントアウト出来る機材が必要でしょうけど。だけど、俺の場合はパースに分けて貼ってます。それは何故か?
車のボディは鉄ですよね?そして鉄道のレールの話を聞いたことがあると思いますが、鉄は伸び縮みします。それも少しの変化じゃありません。目に見えてわかるくらいに変化します。一度猛暑の時のレールの継ぎ目の間隔と、極寒の時の間隔を見比べてみてください。かなり違うはずですから。
そう、鉄は伸び縮みする。それは車のボディにも同じことが言えます。接着面であるボディが伸び縮みすると、当然上に貼ってあるラッピングもそれに引っ張られる形になります。シート自体も伸び縮みするのである程度は追随はしてくれるのですが、例えばドア部分。まさかドアを開けないなんてことはないので、当然シートを切らねばいけないのですが、これを1枚で貼ってしまっていたとしたらどうなるでしょうか?
ドアの端の部分が伸び縮みして剥がれ易くなるような気がしませんか?もちろんそれはドアだけに限ったことではなく、すべての継ぎ目にも同じことが言えると思います。ましてや車です。灼熱の地にいたかと思えば数時間後には極寒の地にいることだってありえるし、移動によるボディのビビリ、風雨に晒される過酷な環境は、シートにとって急激な温度変化や大敵である水までも襲いかかってくるまさに最悪な環境でしょう。
なので俺の車は敢えてパース分けをしています。つまりはパーツとパーツの接合部であるところに糊代みたいに遊びを設けるわけですな。ラッピングにおけるこの手法を
”内巻き”と言うのですが、まぁ…写真を見てもらえばわかるように、俺の場合は
これでもか!というくらいに内巻きしてます。


左上はルーフのモール部分ですね。モールを入れるのでもっと隙間はあってもいいのですが、地の色が見えないくらいまで貼ってますね…。右上はドア部分。パッキンの下側にシートを潜り込ませてます。そして左下はドアの開口部。写真ではわかりづらいですけど
2cmくらい内巻きしてます。さらにその上から
エッジテープで補強してます。そして右下はボディ下部。サイドステップを装着するので別にここまで貼る必要は全くないのですが、エアロを外しても全体の見栄えが損なわないようにと、ボディの下のツメの部分まで貼ってあります。
前回のフルラッピング時は半年経過するとあちこちと綻びが目立っていたので
(特に曲面はシートが突っ張って破れが生じたりした)、そのあたりの過去の反省点も踏まえた上で今回の施行に当たってます。前回はショップも初めての経験だったし、試行錯誤の連続だったんだなぁと。まぁ、そういった経験もあったことで今回の施行に活かすことが出来たし、今後フルラッピングをしたい!というオーナーさんが出てきたときにはきっと役に立つでしょう。
3.誰でも真似のできるこだわり方をする
1と言ってることが違うじゃーん!って思うかもしれませんが、真似をされるということも次のステップには必要なことだと思うし、むしろそこからの交流のほうが大切なんだと、個人的には思うわけですよ。オマージュされてこそ痛車乗りとしては一人前なのかなと。なので、今回は技術的には難しいかもしれないけど、アイデアとしては真似の出来そうなことを実験的にやっているので、興味のある人は参考になるならドンドン真似しちゃってくださいな。譲れない部分ってのは誰にでもあると思うけど、それだけじゃあ…なんだかストイックすぎないか?ってことで(´∀`)
4.優良ドライバーになる!
常に視線に晒される痛車。デザインやチューニングといったことよりも何よりも、その生き様、他の模範となるように心掛けて生きたい!幸いにしてまだゴールド免許は剥奪されていないので、安全運転には気をつけようと思います。半年で2回も事故してるし('A`)
まぁ、興味のない人にとってはくだらないことかもしれないけど、俺としては今回こうしたことにはかなりこだわったつもりですし、携わってくれたスタッフも色々と知恵を絞って、休日返上で頑張ってくれました
(ていうか痛Gまで休みなしで突貫です…)。
こうしたこだわりの一台…一世一代の晴れ舞台。
是非!痛G会場で!(・∀・)
takerでした。
Posted at 2011/09/27 22:04:55 | |
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