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2005年
学部の連中は卒業とのことで、最後にタカタで学部最速戦をやろうという話になった。
当時周りには数名、自分より速いヤツが居て、そいつはセミスリを履いてくることが分かっていたので、レギュレーションが無いのを良いことにレーシングスリックを履いて行った。

温めるのに苦労したが、飛び抜けたグリップ力で見事優勝。インチキだと言われたが、勝ちは勝ちである。レギュレーションを作らない方が悪いのだ。（モータースポーツは相手を出し抜くスポーツである）
タカタはクルマの優劣よりも、まずはまともなタイヤだと思った。

春になり大学院へ
そのころ過走行でお疲れだったエンジンのOHを決意した。
どうせやるならと92後期S/Cエンジンをベースに選んだが、当時でも既に玉数が少なく、なかなか良いベースエンジンが出てこなかった。

ようやく種エンジンを見つけ、整備書、部品、工具やエンジンスタンドなどを揃えて、自分でOHを行った。
幸い研究室には測定具が揃っていたので、この点は助かった。
あまり整備に自信は無かったが、全部自分で行ったことで整備に対して自信が付いた。

当時エンジンの積み下ろしの際は2人の後輩が手伝ってくれたが、そのうち一人はもういない。こんなに早く亡くなるとは今でも信じられない。

この年は4年次と違い研究もまじめにやったが、タカタにもそこそこ通うようになり、クルマを速くするためにハイグリップラジアルを入れたりサーキット向けの車高調も投入した。

この年の工大祭では学生クラスで準優勝、初めて公の場で表彰台に上った瞬間だった。2位は負けなのだが、表彰台に登れることが単純に嬉しかった。