前回は、Scirocco cupに乗り込むところまでを記載。今回はその続き、これからコースインしていくところを書き綴っていく。
さて、今回レンタルしたScirocco、“カップカー” ではあるが、ノーマルシートといい、3点シートベルトといい、
内装は意外と普通。後方にはロールケージが張り巡らされているが、ぼくのNC3もロールケージが入っているので、個人的には違和感をそれほど感じない。
レンタル車両を決定する際、250PSのVW Golf 7 GTIとも迷ったのだが・・・横転した時のことを考えて、ロールケージが装着してあること、Sciroccoのエクステリアが気に入っているので(カッコは大切だよね:笑)、今回はScirocco選択とした。
シート、ミラーポジションを気が済むまであわせ、そろそろとスタート。
ゲート前パドックには、Porsche、Ferrari、BMW、Audi、Renault・・・各国の様々なクルマが並んでおり、否が応でも気分が駆り立てられる。Michaelさんの指示に従い、ゲートにてリングカードを接触させ、いよいよコースイン。
Michaelさんに教えてもらいながら、1-2Lap目を周回した様子が(↓)。
先程、ゲート前で見かけた血気盛んな常連さん達が、慣れないぼくのクルマをビュンビュン追い抜いていく。ただし、追い抜く側、追い抜かれる側にも、ちゃんとルールが決められている。それは “必ず左側から追い抜かなくてはならない” こと。これは “如何なる状況でも守らなくてはならない” と事前に説明される。
【ドイツ旅行 豆知識⑰:Nordschleifeでの追い抜きは “必ず左側から” 行わなくてはならない】
こんな感じなので、最初の一周は “ちょっと怖いな” と思ったのが、正直なところ。そんななか、助手席のMichaelさんは、後方から急接近してくる車両の確認、“Left side、Right side、Brake、Hard Brake” の4つの言葉と身振り手振りで “走るべきライン” を案内してくれたので、比較的はやく、平常心に戻ることができたと思う。
これがインストラクターさんをお願いした最大のメリット。異国の地にまで遊びに来て、事故を起こしたなんていったら・・・洒落にならないしね。
それでもまぁ、2周もすると雰囲気が掴めてくる。Michaelさんもそれがわかったのか、“よーし、ひとりで走っておいでー!” と言われ、ひとりで大海原に漕ぎ出すことに。
気分は “仮免” 状態。(笑)ただ、既に先程までの恐怖心はなく、少しずつ “Nürを攻め込んでみたい” という気分がでてきており、先程よりはペースを上げて走行。
ちょっとペースを上げてみると・・・見えていなかったことが見えてきた。
まず、日本と同じ距離感覚で推定したブレーキングポイントでは・・・全然、クルマが止まらない。(苦笑)おそらく、“路面表面が日本のサーキットとは大きく異なるから” ではないだろうか。兎に角、ガラスのように滑る。ざっくり分けると “日本式ドライビング=V字、欧州式ドライビング=U字” と言われているが、これは “路面の違い” も原因にあるのではないか?と感じた。
【ドイツ旅行 豆知識⑱:Nordschleifeの路面はツルツル、ブレーキングポイントは日本標準より手前に】
もうひとつは “路面からのハーシュネスが結構強い” こと。車載において、ぼくの頭の動きを見てもらうとわかるが、上下方向への振動がかなり強い。カメラは固定されているのでわかりにくいが・・・走行中に視点が定まらないのは、ドライブしていて恐怖に繋がる。
ここで、一瞬でも油断すると・・・おそらく
こうなってしまうのだろう。やっぱり “Green Hell” だよね。(汗)
Devil's dinerにて posted by
(C)ginapoolholic
これで4Lapを周回、ちょっと疲れを感じたので・・・のんの所へ行き、休憩することに。ぼく達が走行中、のんが待っていてくれたのは
Devil's diner。FSWでいうオリヅルみたいな場所だ。
この日はとても暖かかったので、のんはテラス席で待っていてくれたのだが・・・ぼくとDr.Pさんがいない間、向かいの席はドイツの方が入れ替わり立ち替わりで、老若男女問わず、いろいろな方と話しをして楽しんでいたらしい。(笑)
(↑)右下のおじさんもその1人。ジャケットに日本語が書いてあったので、“それ、どしたの?” と聞いたら、“ここで買ったんだ。これ、どういう意味なの?” と訪ねられ、“あくま=Devilって意味だよ!” と教えたら、2人とも爆笑。おそらく、Devil's dinerに由来しているのだろう。(笑)
レンタルしたVW Scirocco cup car posted by
(C)ginapoolholic
この後、Michaelさんと5-6Lap目を周回したのだが・・・ビデオ電源が落ちてしまい、記録されておらず。(涙)ぼくの “規定周回” である6Lapはこれで消化したことになる。戻ってきたMichaelさんは、Dr.Pさんとともに再度コースイン。
“ん?ということは、時間あるんじゃないの?” と思い、フロントと交渉して、もう1Lap追加で走らせてもらうことに。1Lap追加すると¥15000程度かかったように思うが・・・わざわざ、ここまで来て “走りたい!” という気持ちをセーブする必要はないもんね。(笑)
【ドイツ旅行 豆知識⑲:レンタル時間に余裕がある場合、Extra feeを払えば、追加でNordschleifeを周回することが可能】
ということで、喜び勇んでコースインしていった7Lap目の車載がコレ。
“本日の総仕上げ” の意味でコースインした7Lap目だったが、事故により2度引っかかってしまい、フルアタックはできなかった。事故時間を差し引いてみると、およそ9分半。Rが緩い高速コーナー等は敢えて無理をしなかったので、まだTimeを削れる余地はあるが、初回にしては上出来だったと思う。
Michaelさんとの最終Lapを終えた時、彼が “外国人のあなたが、この速度の中で外国語を聞き取り、それを実行することは容易ではない。それを自分は良くわかっている。あなたは非常に良いドライバーだ。” と言ってくれたのは非常に嬉しかった。
最後に2人で記念写真。なんかまるで “親子みたい” だ。(笑)
インストラクターのMichaelさんと posted by
(C)ginapoolholic
こんな感じで “Nordschleife初走行” は無事に終了!結構な諸費用がかかったけれども、本当に来て良かった!あの時の “ドキドキ感” は未だに忘れられない。
【ドイツ旅行 豆知識⑳:Nordschleifeの初走行は、鼻血がでそうなほど楽しめた(笑)】
今話題になっているCayman GT4などの新車に目を向けるのも良いと思うのだけれど、ぼくにとっては “このような体験” に投資することも捨てがたい。こういう体験は “一生の思い出” になるから。
まぁ、“どこにどれだけのお金をかけるか?” はその人次第。どちらも得られるのが一番良いんだろうけど・・・結局 “日々働けっ!” って結論になっちゃうのかな?(苦笑)
走行終了後 変なテンション posted by
(C)ginapoolholic
こうして時間は13時をちょっと過ぎた頃。Nordschleifeで一汗かいて、お腹もすいたので、ランチをしに
移動。向かった場所は石焼ステーキで有名な
Restaurant Pistenklause。ちなみにここ、“Nürburgringの女王” として知られる
Sabine Schmitzさんの実家でもある。
残念だったのは、ランチタイムはバイキングのみで、肝心の石焼ステーキがオーダーできなかったのだけれど(涙)・・・ウェイトレスさんがSabineさんのヘルメットを見せてくれたり、写真を撮ってくれたりで、楽しく時間を過ごすことができた。
【ドイツ旅行 豆知識㉑:Pistenklauseの名物、石焼ステーキはDinnerのみである】
なお、このレストランの隣には
Hotel am-tiergartenという宿が併設。もし、Nürburgringにまた来られたならば、次回はここに泊まりたい!
Pistenklauseにて posted by
(C)ginapoolholic
お腹を満たした後、再びちょこっと
移動して、Nürburgringの
ショッピングモールへ行き、ニュル土産を購入することに。
そうそう。“ドイツ人は挨拶しないと凄く愛想が悪い” と至る所に書かれていたのだけれど・・・ぼくは今回の旅全体を通じて、そうは感じなかった。むしろ、話しかけると凄く親切だし、対応が丁寧。日本人の “表面的な対応” より余程良いと感じた。
【ドイツ旅行 豆知識㉒:ちょっと話しかけると、ドイツ人はとても親切かつ誠実】
ここのショップ店員さんも、レースレンタカーの受付さんも、凄く丁寧な対応、
München市内で話しかけてくれたおじいさんもそうだったし、その他にもいろいろな場所でいろいろと助けてもらった。こちらが “滅茶苦茶な英語で話しかけてくる変な外国人” にも関わらず、だ。
誰もが “なんとかしてあげよう” としてくれる。旅行者として、これは本当にありがたかった。
Nürburgring - shop posted by
(C)ginapoolholic
本当はもう少しゆっくりして、
ミュージアムとか、近くのレストランとかも廻りたかったのだけれど・・・夕方には出発しないと、また
夕飯が食べられなくなる事件が勃発するので、16時頃にはNürを出発。(笑)
で、ドイツ旅行の最終目的地は
Stuttgart。そう、“Porsche乗りがStuttgartで観光” といえば、
Porsche Museumでまず間違いない。(笑)
ということで、最終日は “Porsche Museum” 巡りの話し。まぁ、個人的には、Porsche Museumよりも “行く前” のほうが面白かったので・・・そちらをメインに書くつもり。乞うご期待。(笑)
【ドイツ旅行 2014:目次】
1.
渡独経緯〜パナメーラレンタル予約
2.
Münchenの夜
3.
Deutsches Museumを訪れる
4.
Autobahn 地獄の600km
5.
Nordschleifeを走るためには?
6.
遂にNordschleifeを走る
7.
Porscheの聖地へ
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Posted at
2015/03/10 18:30:06