
ドイツ滞在2日目。午前中は
Deutsches Museumを見学、午後はいよいよNürburgringへの移動となった。
さて、Google mapで
Deutsches Museum〜Nürburgring間の距離を算出すると、約550-600km。移動には “およそ6時間かかる” とのgoogle予測。
“それって、だいたいどれくらい距離なの?” を日本国内で換算してみると、
東名高速 東京ICから淡路島までがおよそ600km弱になるので・・・関東の人間が “よーし、午後から淡路島いっちゃおっか?” と言っているようなことになる。(苦笑)
しかし、Dr.Pさんの渡独目的としては “アウトバーンをこころゆくまで走りたい!” ということだったので・・・ “600km走れば、満足してもらえるだろう” という準備段階での目論見があった。(笑)
München市内から郊外、そして、どこが入口かも良くわからないうち、気がついたら
アウトバーンへ進入。日本のように料金所がないので、公道の延長上のような感じだ。
【ドイツ旅行 豆知識⑨:アウトバーンは通行料金が一切かからない】
市街地では、ただ単に “デカイクルマだなぁ” としか思えなかったPanameraだが・・・アウトバーンに入ると、そのサイズは “高速域でのStability” となり、運転のし易さへと変化をとげる。
初めてのAutobahn drive posted by
(C)ginapoolholic
レンタルしたパナメーラはV6 Eng搭載。最高出力は300psなので、320ps/1400kgのケイマンよりも低い出力だ。しかし、トルクが40.8kgmと潤沢なので、意外に苦なく、1820kgあるボディを加速させていく。音は完全な “Porsche sound”。言葉でうまく表現できないのだけれど、“ポルシェ独特の音” がちゃんと備わっている。
ただ、以前にPCみなとみらいで
試乗させていただいたパナメーラと比較して “若干だけれども、なんかどこか鈍重だな?” と感じていた。そして、その原因は装着されていたスタッドレスなのだろうと。
しかし、本当の原因はそこではなく “AWDモデル” だからだ・・・ということに、後日気がついた。裏を返せば、それくらい “AWDであることがわからないシステム” ともいえる。この
試乗記にも暗に記載されているように思うが、“軽快さ” を求めるのであれば、FRモデルを選択するのが良いと思う。(レンタルに選択枝はなかったけどね)
さて、“Autobahnはどのような雰囲気か?” は(↓)の動画を見てもらうとわかりやすい。
この動画は、最終日、StuttgartからMünchenへ移動中に撮影した動画だが、“かっ飛んでいるクルマはスーパーカーだけではない” ことがわかってもらえると思う。そして、こういう環境だと “メーカーによるクルマ造りの仕方・考え方” も変わってくるだろうな、と感じた。
ただ、Autobahnだからといって “どこでも全開OK!” なわけではない・・・というか、意外に規制されている区間は多い。今回の移動での速度無制限区間は “600kmのうち、80km程度ではないか?” とのことだった。(ちなみに(↓)図の上方に、60km/hと30km/hの看板があるが、右側黒丸斜線の看板が “速度制限解除” を示す)
【ドイツ旅行 豆知識⑩:アウトバーンは “どこでも速度無制限” なわけではない】
しかし、その速度制限の仕方は、日本よりも遙かに合理的で、“危険性が高いと判断された区間のみ” 制限されている印象。なので、Autobahnでのドライブに慣れているドイツ人も “ルールを遵守しているドライバーが多い” のではないかと思う。まぁ、
オービスも結構多いらしいけれどね。(苦笑)
アウトバーンの速度規制 posted by
(C)ginapoolholic
他の交通法規に関しては、
コチラや
コチラに詳しく記載されているので、もし “ドイツでのレンタカー旅行” を考えられている方は一読されることをお薦めする。
そんな感じで、2時間くらい走っただろうか。シュトゥットガルト周辺でNaviの説明がどうも怪しくなってきたので・・・一度アウトバーンから降り、給油と休憩をかねて、近くにあったガソリンスタンドへ。
ドイツのGSはセルフ式で、ハイオクガソリンは
¥220/L前後とかなり高い。ドイツの自動車保有税は、日本に比べて1/4と遙かに安いのだが、“1800cc車に11年間乗ると仮定して、ガソリン税など、計上されていない他の税額を加えてみる” と、日本の自動車ユーザーの税負担は、ヨーロッパより低くなるらしい。(
コチラを参照)
【ドイツ旅行 豆知識⑪:ドイツのガソリンは、日本よりも¥40〜50/L高い】
ということは、“走れば走るだけ税金が上がっていく諸外国” に比べ、“保有しているだけで一定の税金を払わなくてはならない日本” ということになる。前者の方が合理的だな、と感じるのは・・・ぼくだけだろうか。
GSにて休憩 posted by
(C)ginapoolholic
GSのなかは “コンビニ+軽食+有料トイレ” な感じで、とても充実していた。それはここのGSのみならず、後日に寄ったGSやSAでもそうだったので、国全土で “そのような造り” なのだと思う。
【ドイツ旅行 豆知識⑫:ドイツのガソリンスタンドは凄く充実している】
ちなみに、“高速道路にサービスエリアのような場所は、どれくらいの頻度であるのか?” と思われる方もいらっしゃるかと思うが、日本と同じレベル、もしくはもう少し多いくらいに存在しているので、トイレ等の心配はそれほど必要ない。
GS内の様子 posted by
(C)ginapoolholic
ぼく達も、美味しそうなPizzaの匂いにつられ、ついつい購入。確か、€1/ピースくらい。後述するが、有料トイレ使用後に払い戻しされたクーポン券を利用して購入。
個人的には、クリスピー系(薄いやつ)よりもレギュラークラスト(パン生地)が好み。ここのピザもちょっとジャンクな味で美味しかった。(ジャンク系、結構好き:笑)
GSにてPizzaを食す posted by
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食事繋がりで話してしまうが、SAだと(↓)のような感じになる。(これはNürburgring→Stuttgartへの移動時の写真)
今回、移動が多かった我々は、レストラン閉店時間前まで目的地に辿り着けることがまずなかったので、ほとんどの食事がGS、もしくはSAでの食事となった。
(↓)写真の左下は、ぼくが頼んだ
Currywurst。“えらく香辛料が効いたカレー+メチャクチャな量のポテト” といった感じで、味は至って普通だった。(笑)
今回の旅行において、ちゃんとしたレストランでの食事・・・は、レバーケーゼさんに連れていっていただいた
ホフブロイハウス、Nürburgring走行後のPistenklause、帰りの空港くらいではないかと思う。“ドイツグルメツアー” は、次回の課題にしておこう。(苦笑)
SAでの食事 posted by
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給油、休憩ともにこなせたので、そろそろ出発。
立ち寄ったGSの全景は(↓)になるが、 “コンビニ+軽食+有料トイレ” であるのが、建物の外観からもわかってもらえるのではないだろうか。
GSの全体像 posted by
(C)ginapoolholic
NaviでNürburgringの方向を確認して、夕映えのAutobahnに戻る。
Autobahnで見かけることが多かったのは、Audi、BMW。次いで、VW、Mercedes、Roverなど。Porsche、Ferrariなんてほとんどおらず、“東名のほうが遭遇する頻度が高いのでは?” と感じたくらいだ。
ドイツ人にとってもパナメーラは珍しかったようで・・・Autobahn走行中もチラチラと他ドライバーからの視線を感じるし、München市内走行中は “ドライバーはアジア人だねぇ” なんて会話が聞こえたし、Pistenklauseではパナメーラをじっと見つめている男性がいて、こちらに微笑み返されたりした。その顔には “うちの国のPorsche、良いクルマだろう?” と書いてあったような・・・。(笑)
夕映えのなか、再び移動開始 posted by
(C)ginapoolholic
そして、日本の高速道路走行中でもそうなりがちかと思うが、“速度が似たクルマが2-3台でまとまって走る” 傾向があった。130〜180km/hくらいのレンジで、知らないドライバーさんとともに淡々と走行。個人的には “高速道路におけるこういう走り方” は結構好き。
一度だけ “車間をグイッと詰めてきたAudiのワゴンをぶっちぎってやろう” としたんだけれど・・・全然、余裕でついてくる。
その様子を見ていたDr.Pさん “じなさん、あれ
RS4じゃないの?” と言うので、バッジを確認したらそうだった。たぶん、初代(B5)のRS4だと思うんだけれど、調べてみたら、385psもある。それじゃぁ、ちぎれないわ・・・。(苦笑)
他にも、GSのトイレで一緒だったバイクのにーちゃんが、走行していたぼくらの横にスッと近寄ってきて “お?さっき会った奴じゃん?” みたいな顔をして走り去っていったり、ちょっと走り屋っぽいAudi TTのドライバーと前後入れ替えしながらランデブーしてみたり・・・と、いろいろな出来事があって、楽しく走ることができた。
夕暮れから夜の闇へ posted by
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まぁ、Autobahnといえども・・・快調に流れているときもあれば、(↑)写真左下のように渋滞に捕まるときもあり・・・2時間に1度程度の休憩を挟みながら移動。
人生初の “右側通行+左ハンドル” で、とんでもなく疲れるのかと予想していたが・・・ある程度慣れてしまうと、Autobahnでの運転はそれほど大変ではなかった。当然、“距離相応の疲れ” はあったけどね。(笑)
そうそう、(↑)写真右下にあるような “無料トイレ” は壮絶に汚いので・・・可能な限り、使用しない方が良い。特に女性は無理。(汗)ガソリンスタンドが併設されているような大きめのSAに行けば、有料トイレが確実にあるので、そちらを利用することをオススメする。
で、ドイツの有料トイレはちょっと面白くて “トイレ使用後にはクーポン券払い戻し” がされるのだ。具体的には、トイレ使用料が€0.7であれば、€0.5分がクーポン券で返却、日本円であれば “100円払って70円戻ってくる” ような感じだ。
【ドイツ旅行 豆知識⑬:GSには有料トイレがあって、一部はクーポン券として返金される】
前述したPizzaは、このクーポン券を使って購入。まぁ、€0.5だけで購入できるものなんてほとんどないので、トイレ利用客の買い物利用にも繋がって、賢いシステムだと思う。
GSの有料トイレ posted by
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その後も眠気に耐えながら、移動、移動、移動・・・。
外国の地で “滅多にない経験” ができているとはいえど、400〜500kmも走っていると流石に飽きてくる。途中のSAで購入した
Tic-tacのミントを口に頬ばり、“そういえば・・・昔、この会社、
Jordan191のスポンサーしてたよなぁ” なんてしょうもないことを考えながら、運転を続けた。
夜間移動 @ Autobahn posted by
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Autobahnを降りてからは、“富士の樹海” みたいな森の中を通って、Nürburgringを目指す。Naviをみると、時刻は既に22:30。Deutsches Museumを出発したのは13:30くらいだったので、タラタラと休憩を挟んでいたとはいえ・・・Münchenからの移動に9時間もかかったことになる。(苦笑)
Navi上で “残り2.9km” の表示をみたときには、ちょっと涙でた。((↓)ね:笑)
やっとNürburgring近郊へ posted by
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そして、何もないところから、デデーンと現れた “
Nürburgring” の象徴的なネオン。これを見た途端・・・
“おぉー!やっとニュルに到着したんだー!!”
という気持ちが沸き上がり、俄然、テンションアップ! ちょっと興奮して、ホテルの入口を見落とした。(笑)
Nürburgring スタンド前にて posted by
(C)ginapoolholic
この日の宿は
Dorint Am Nürburgring Hocheifel。Nürburgring好きな方にとっては、“おぉ、ベタなホテルに泊まったねぇ” という感じだと思うのだが、ぼくらは初回の訪問だから・・・やっぱりね。(笑)
チェックインして、早速、ホテルの部屋へ。真っ先に向かったのはベランダ。そりゃぁ、本当に “コースサイドにあるホテル” なのか、この目で確かめたかったから。(笑)
Dorint Am Nürburgring Hocheifel posted by
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というか、ホテルに到着してから気がついたことがある。それは “その日の夕食をとっていなかったこと”。
ホテルカウンターに食事がとれる所を聞いてみるも、“近くまで歩いて行かないと厳しいねぇ・・・” と。とはいえど、移動で疲れてしまった我々も、外に出る気力がない。(苦笑)
【ドイツ旅行 豆知識⑭:ドイツのお店やレストランは、夜、閉店するのが意外と早い】
仕方がないので、お腹が空いていたであろうDr.Pさんには・・・(↓)のバーで、まずビールを2本飲ませ、Münchenで購入したパンとシュニッツェル、それに日本から持参していた鮭とばを渡し、それで凌いでもらった。(苦笑&実話)
Bar cockpit @ Dorint Am Nürburgring Hocheifel posted by
(C)ginapoolholic
こんなバタバタ劇で、ドイツ滞在2日目は終了。(笑)
そして、滞在3日目は、いよいよ “Nürburgring初走行” へ。10月下旬〜11月初旬のNürburgringは “ほとんど晴れることがない・・・というか、雪が降る可能性もある” と現地の方から伺っており、天候の心配をしていたが・・・僕たちが訪れた日は “過去10年で最高に天気が良い” メッチャ快晴の1日に。そんななかでの初走行は、“鼻血が出るくらい” 楽しかった!
その話しはまた次回。今回もブログがナガーーークなっちゃったので・・・。(苦笑)
【ドイツ旅行 2014:目次】
1.
渡独経緯〜パナメーラレンタル予約
2.
Münchenの夜
3.
Deutsches Museumを訪れる
4.
Autobahn 地獄の600km
5.
Nordschleifeを走るためには?
6.
遂にNordschleifeを走る
7.
Porscheの聖地へ