2010年03月09日
「ウチのクルマは古いので」とか「車両をつけると高いから」という理由で車両保険を付けないという声をよく聞きます。
前々から「そうか?」と思っていたので、アチコチで目にするソニー損保で、先ほどネット見積りをウチのロードスター君でしてみました。
すると。
「この年式では車両保険を付けられません」とあっさり断わられてしまいました。あ、そう。そういうことだったのね。ふーん。
これで終わっては話になりませんので、自分のところで計算することに。ちなみに試算条件は以下の通りです。
ちなみに今の私の取り扱い保険会社の場合ですと「製造後15年を超える車両保険価格200万以上はちょっとんべんしてください」となっていますので、断わられることはない筈です。この辺が通販との違いの一つなんでしょう。まあそれくらいは違ってくれないとねえ。
年式 平成3年10月
型式 NA6CE(料率クラスは車3-人4-物4-傷2)
運転者年齢 30歳以上
免許証 青
割引等級 12
本人運転のみ
一時払い
これくらいかな。
で、対人対物・無制限に対物超過をつけて、ケガは人身傷害保険3000万のみ。これを共通項目として。
まず上記の条件だけで30,260円が年間保険料でした。(全部条件を書くと面倒なので大まかにしか書きません。その辺は御了承ください。)
で、これに車両保険を付けることを想定してみます。車両保険は基本的に2つ。ものすごく大雑把にいって、「自損事故・当て逃げ(相手者未確認の事故という事)」まで払ってもらう内容とするか否かです。両方とも車上狙いとか飛び石傷、イタズラとかの補修費用は出ます。
「当て逃げはダメ」というのは、相手が逃げちゃったのと、自分でミスをしてぶつけたのを区別することが非常に難しいので、その境界線として「相手車がキチンと分かっていること」としているのです。
上記の条件に免責0-10の50万円上限、昔でいう「車対車+A特約」(今は各社呼称が違うので)と呼ばれる車両保険をつけた場合48,030円の保険料となります。これを高いと思うか否かですね。
ちなみに「自損事故もOK」とすると67,320円になります。流石にここまで来ると「少々高いなあ」と思います。私も。
いつものパターンだと、車両保険をどうしようかと悩まれる場合、少しでも保険料を下げようと思われるのが人情です。
よくあるパターンが「保険金を下げる」というお話です。仮に半分の25万円にしてみましょう。すると43,370円の保険料となります。
「安くなった」と思われるのか、「何だこの程度か」と思うのかは各人の判断ですが、私の感覚からすると「金額を多少変えるよりは保険の入り方を変える方が保険料的には効く」と思っています。仮に保険金設定を半分にしたところで保険料まで半分になることはありません。
私的には車両保険金の設定金額は下げない方がいいと思っている口ですので、何とか保険料を下げたい場合は「免責金額」の設定を変えます。
「免責金額」とは「保険会社の責任が免ぜられる」という意味で、大雑把には、支払保険金から免責金額を差し引かれた分が実際の支払い保険料となる、と思ってください。つまり、少額の損害であれば自分で修理するか、修理しないでそのままとするか、という方式の「あんまり軽々しく保険を使わないでくださいね」という保険会社からの忠告といったらいいのか。
ちなみに保険金額50万円、免責金額5-10とすると44,820円となります。これならば、保険金額25万円の時の保険料と大差ない金額となってきますので、いざというときには有効かと思います。
また、イタズラとかでは仕方ありませんが、相手ありの事故の場合は、必ずしも免責金額分がそのまま自己負担になるとは限りません。この辺は説明すると面倒くさいので、各自の御担当に聞いてみてください。
昨日のご訪問者の中に、やられてしまった方があったようです。
たまたま相手に「対物超過」特約が付いていたため修理見積り分は大丈夫そうな雲行きのようです。
私も一時期までは「対物超過特約は自身を守るため」と思っていた時期もありました。が、あくまでもこれは相手方への補償でしかないので、それはそれで「面倒事を避ける」意味はありますが、「自身を守る」という額面通りの言葉を考えると、やはり「車両保険こそが身を守る最後の手段」です。
もちろん、ケガに関しては普通の補償で十分とも言えなくもありませんが、ほとんどの場合、やはり最初に気になるのは自身の車の修理や行く末です。ローンが残っている場合もありますしね。
相手ありの場合、相手保険会社からは時価額以上の補償を引き出すことは非常に困難です。まあ、やりようが無いわけでも無いですが、過大な期待をされても困るんですよね。ある程度まで、という所までで。
ただ、そこで車両保険さえ付けてあれば、この金額が補償金額の上限になります。
保険種類によっては、近頃なら「完全被害事故の場合は事故件数にカウントしない」という取り扱いもありますので、追突された場合も安心して(?)自分の車両保険を使うことが出来ます。もちろん修理見積金額が保険金額より低ければ見積り金額までとなりますが。
クルマ屋さんとしての言葉で言うと「30万円」程度の中古車の車両本体価格の仕入金額はほぼ0円か、出していても数万円程度です。つまりそういう程度とみなされた車でも、販売するとなればそれくらいの金額となってしまうのが現実です。もちろんそこに手を入れた車ならば50万60万のプライスカードが付けられていても不思議はありません。事実そういう価格のロードスターはいくらでも存在します。
ここで保険屋さんとしての言葉にバトンタッチすると、車両保険を付けるなら最低30万は確保しておかないと意味を成しません。出来れば50万円。欲をいうとここに「超過修理費用特約」をつけるか「買替時諸費用担保特約」を付けるか。
もちろん余裕資金が除けてあって「やっちゃったときは買い換える」と割り切っているのならば別ですけどね。
既に車両保険金額が10万円に落とされてしまっているのなら、そこから増額するのは少々無理があるでしょう。だったら保険会社を変えればいいことです。キチンと評価してくれる保険屋さんから加入しましょう。
直近で買った方は注文書を提示すれば、評価金額はそこから出してくれる(年間の評価損10%づつ位で)筈です。
ということで、なるべくなら車両保険はきちんとした金額でつけておいて下さいね。車をフォローする立場からしてもそのほうがありがたいです。いやマジで。
Posted at 2010/03/09 16:52:02 | |
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