2014年01月23日
タイヤ交換という言葉を耳にして真っ先に思い浮かぶのは初めてタイヤ交換をしてもらった時のことです。
当時は何故か勤め先(静岡トヨペット)でタイヤを交換してもらう、という頭はありませんでしたので、今は亡きオートバックス浜松高林店に行き、安っすいタイヤを清水の舞台から飛び降りる位の思いで「コレください」と言って交換してもらったものです。
初めて目にしたタイヤ交換作業は今でも覚えていますが、当時の私にとっては実にスムーズな作業光景に写りました。
先ほどまでハマっていた古タイヤを外し、新品タイヤに交換されたホイールが車に取り付けられ、リフトが降ろされ最後にシャキーンと取り出されたトルクレンチ。メカニックさんは慣れた手つきで小気味よくトルクレンチを規定値に「キリキリッ」とセットし、各ナットを「キリリ...ッカキンッ」とリズミカルに締めていきました。
とまあこんな具合で最初のタイヤ交換は終了。
ホイールの脱着で覚えている光景では、とある急ぎの入庫車両のためにフロントマン自身がホイールを外していた時の怒鳴り声を思い出します。「どうしたの?」と聞いてみたら返って来た答えは
「あいつら(工場で現場作業をしている若いメカニックたちの事)、ホイールナットは硬く締めりゃあ良いってもんじゃねえって何度言っても分からん。ガチガチに締め上げるもんだから外れないじゃんか」
といった内容でした。その後どういった鉄拳制裁が行われたのかまでは確認していませんが、事務所裏にあった車検センターの事務所からはしばらく怒鳴り声が聞こえていました。
ホイールナットと聞いて思い出すのは「なんか変な音が聞こえるから見て欲しい」と言われて預かってきたランクルです。お客さんが言うには自分でアルミホイールを交換したら音がするようになった、という内容でした。
結局はナットの締めすぎによるホイールの固定ボルトの折損が原因の異音だった訳なんですが、それが1本ならばともかくホイール一本に対して6本(5本だったかな?)あった固定ボルトの内2~3本も折れているホイールもあって、それがタイヤが4本あるうちの1本だけじゃなくって4輪分全部で合計5~6本程もボルトが折れていた、ということで。あー怖。
結局シロートさんが、きちんと噛み合っていなかったボルトを力任せに締めあげたせいで折れたんじゃあないの?と。そういう結論に至りました。メカニックさんによると「まー割と簡単に折れますよ」ということだそうです。皆さん気をつけましょう。
当時のオートバックスのメカニックさんは華麗にトルクレンチを使っていらっしゃいましたが、みんながみんなトルクレンチを使っているかと聞かれれば必ずしもそうばっかりでもないようです。と言うか、あんまりトヨペットの工場の中でトルクレンチの音を聞いたことがない....。
ちなみに今はもう潰れてしまったガソリンスタンドで、初めて私がミシュランを買ってタイヤ交換をお願いしたソコではトルクレンチなんぞは使っていませんでした。実際どの程度慣れているのかは定かではありませんが、そのガソリンスタンドでは十字のクロスレンチを「クルクルッ」と回して最後にキュッと締めるだけだったような気がします。たしかそこのアンチャ(社長の息子)曰く
「タイヤのホイールなんかはこのくらいの締めかたで充分。エアーレンチなんかで締めたら締めすぎ」
位のことは言っていたような気がします。
そういえば初めてミシュランのタイヤを履いたのが平成12~3年の頃だったかと思いますが、あの頃はタイヤ交換の際にエアーバルブを交換するなんて話すら殆ど聞いたことがない時代でした。エアバルブの交換という話は平成17年位になるまで考えたこともメカニックからも聞いたこともなかったなあ、そういや。タイヤ屋さんからも聞かれたこともなかったしね。
トヨペットを辞めてから以降は、とある整備業者にタイヤ交換までしてもらってました。ソコでは一応ホイールナットの最後の締め付けにもトルクレンチを使用していたことなども含めて作業自体には不満はありませんでしたが、一つ残念といえば残念だったのが、タイヤ交換の際にホイールは洗ってもらえなかった点です。しょうがないので後でシコシコ自分で洗ってからお客さんに納めてました。タイヤ自体けっこうな高額商品なんですから、それくらい気にかけてくれても良さそうなもんだと思うんですけどねえ。
専業のタイヤショップに仕事を依頼していた時もそうでしたし、トヨペットもそうでしたけどタイヤ交換だけの時ってワリと「交換しただけ」というところは多いです。
ただ、ガソリンスタンドだけはタイヤ交換後にホイールも洗ってくれていました。ガソリンスタンドだから気がつくところだったのかもしれません。
しばらく専業のタイヤショップに仕事を依頼していたのですが、いくら専業と言っても信頼できる業者か?と聞かれれば必ずしもそうとも言えないようです。
その業者ではホイールナットを外す時はともかく、締めるときにもお構いなしでエアーレンチで締めていましたし、トルクレンチを使っている所は見たことがありませんでした。もちろんソコだけで全てが評価出来るわけでもないのですが。タイヤ交換作業そのものに関しては、機械そのものは良い物を入れていたようで、その工場でランフラットタイヤのハメカエ作業までこなしてくれましたが、やはり依頼するまでホイールは洗ってくれなかったなあ。
ただ一点、その業者の作業で関心したのがパンク修理の際にお手軽な「パンク修理キット」を使わなかったことです。その業者ではパンク箇所をつきとめた後に一度タイヤからエアーを抜き、内側からパッチを張ってパンク修理をしていました。でまたタイヤをリムに嵌め、エアーを入れるわけです。もっとも念には念を入れてホイールバランスまで見る、という所まではしてくれませんでしたが。
今はまた依頼業者を変えています。現在の依頼先ではホイールナットはクロスレンチで締め込み、最終確認はトルクレンチで行ってくれます。もちろんホイールは車に取り付ける前に洗ってくれていますし、ホイールとブレーキローターの双方の接触面を綺麗にしてからホイールを取り付けてくれます。もちろんタイヤ交換時には必ずエアバルブを交換してくれます。その代わり今まで仕事を依頼していた業者よりは交換工賃は高いですが。まあこれは仕方がない。良い仕事には相応の報酬が不可欠です。
パンク修理は未だ依頼したことはまだ無いので、お手軽キットでの修理なのか否かは判りません。
確認はしていませんが、もしそこまでやってくれるのならば良いなあと思うのがエアードライヤーを通したエアーのタイヤへの充填です。窒素ガスの効用は信用していないので気にしていませんが、湿気は除去してほしいなあ、と。ここまでやってくれてあれば文句なしですねえ。
とまあ、思いつくままのタイヤ交換風景でした。
ところ変われば作業クオリティも変わります。いろんな作業を見ていれば自身の目も肥えます。工場の作業光景を見て回るのはとても面白い事ですから皆さんもお布施を払って見に行ってみましょう。それでは。
Posted at 2014/01/23 14:53:59 | |
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