2014年05月03日
プロストVSセナとF1
今月の1日にアイルトン・セナがこの世を旅立って20周年。20周忌という事でセナのドキュメント映画-アイルトンセナ・音速の彼方-のDVDとCSフジテレビのセナの追悼20周年特番を見ました。亡くなる直前のイモラでのローランド・ラッツェンバーガー事故、ルーベンス・バリチェロのクラッシュなどを見て悲痛な表情を浮かべたセナの姿を見ると、普段泣かない私もふと涙を誘ってしまいます。その後、セナ自身が帰らぬ人となると考えると…。
でもセナブームの頃、私は小学生、中学生でしたが、市販車好きではありましたがF1などのレース好きではありませんでした。私がF1にハマったのは2003年の開幕戦からです。たまたまテレビのチャンネルがF1に入っていて、ミハエル・シューマッハってどれほど強いんだろうという何気ないきっかけで見始めてからハマりました。
でも変なものでセナだけじゃなくアラン・プロスト、ナイジェル・マンセルの名は知っており、特に記憶があるのはプロストが出演していた昭和シャル石油のCMで「ライバルはいない」というキャッチコピーを覚えています。F1で凄いドライバーだと子供ながらに思ってましたね。確か8歳か9歳だったかと。
その後アランではなくアイルトン・セナというF1ドライバーが最強だとテレビや新聞で流れていたのも記憶しています。そして日本でセナブームが巻き起こる訳です。姉は時々セナの事を「アランプロストセナ?」なんて言ってましたからね(笑)。「いやいやアラン・プロストは別人でセナはアイルトンという名前だ」と言ってましたから、モータースポーツに全く興味のない人も耳にするぐらいセナブームが凄かったのを物語ってますね。
なので私もF1ファンになったからには伝説のドライバーと言われるセナの勉強?をしなくてはと思い、雑誌やYoutube、CSフジテレビの過去の名レースなど見てその時のレースの凄さを知りました。もちろんプロストやマンセル、ネルソン・ピケなどもレースを見てこういうドライバーだったのかと。
でも私が今思うのはやっぱりセナがここまで輝けたのはプロストがいたからだと思うのです。日本やセナの母国ではセナが絶対的なヒーローで、プロストはヒールといった感じですが、プロストという優れたドライバーがいたからこそ、セナの神がかりなレースが響いたんだと思います。
セナの凄さはウェットコンディションでも、ドライコンディションと同様の走りを魅せる、予選で1秒以上ライバルに差を付ける事がある、何らかのトラブルになって後方になったとしても、そこからの追い上げが凄まじいなど、記憶に残るレースを作ってくれましたからね。
でもプロストは計算高いレースで政治を利用するなどと言われてますが、計算高いレースをするにしても実力がないと出来ないですし、政治利用するにもそれ相当の緻密な計算と腕がないと出来ないので。確かなんかの雑誌に書いていましたが、そもそもプロストもセナと同じで、突出して速いドライバーだけど優勝かミス、トラブルでリタイアかというドライバーだったらしく、それではタイトルが獲れないという事でレース戦略を変えて、常にポイントを獲れるようにしたと。それが計算高い=確実に自分が決めた順位でレースを終えるというのを見た事がありました。
その姿勢でタイトルを獲得していた時に「ライバルはいない」というCMが流れていたんだと。そこに常に優勝じゃなきゃ満足出来ないアイルトン・セナがF1に参入し弱小チームのトールマンでの雨のモナコでの活躍、ロータスでの活躍を経て2度のチャンピオンであるプロストがいるマクラーレンに加入してきた訳ですから、F1は盛り上がりますよね。
緻密な計算でレースを支配するプロストと、神がかりな速さで勝利だけを考えてレースするセナの2強ですから。そこでドラマが生まれしかもセナ信者が集まる鈴鹿で、セナVSプロストはタイトルを駆けた戦いが3年に渡って繰り広げられた訳ですから。
そういう意味も込めるとやっぱりプロストの存在があったからこそ、セナが輝き続けたんだと思います。プロストは母国フランスGPではライバル・セナを寄せ付けず2連覇しているぐらいですから、セナに負けない速さはあったんだなっと勉強になったほどです。
もちろん一か八かのレースをしていたマンセルの走りも私は好きでしたけど。波に乗ったマンセルはセナをも引き離してましたからね。
でも別の角度から見ればアイルトン・セナはF1に革命をもたらしドラマを作るためにこの世に降りて来たのかも知れません。サーキットで死を遂げたというのも凄いドラマですよね。でもイモラで亡くなってなかったとしても、伝説のドライバーであったことは間違いないと思っています。
あの頃にF1見ていたとしたら、セナが亡くなった後に私もF1を見なかったかも知れません。ちょうど私がハマった時はキミ・ライコネンとファンパブロ・モントーヤ、そしてミハエルの弟ラルフ・シューマッハが、ミハエル・シューマッハとバトルを繰り広げた頃。そしてマシンが今一つだったものの存在感があったフェルナンド・アロンソが、2005年に圧倒的な強さを発揮し絶対王者だったミハエルを倒して2年連続でタイトルを手に。
そして2007年にマクラーレンに移籍したアロンソが、新人ルイス・ハミルトンとフェラーリに移籍したライコネンの3人がバトルを繰り広げたシーズンまでは楽しめましたかね。多分私がハマった頃のF1もセナプロ時代から言わせたら面白くないのかも知れませんが、今はあまりにもデジタル過ぎてオーバーテイクにしても迫力がない感じですが、それでもF1を追い求めて見ていこうと思います。
今はセナは崇拝しているハミルトンが、セナのような闘争心むき出しのレースをしてくれていますから彼には頑張って欲しいところです。あとはフェラーリのアロンソ、ライコネンが絡んでくれたら面白いレースが蘇りそうなんですけど。4連覇の王者ベッテルはどちらかと言えばミハエルのような強さに感じます。
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Posted at
2014/05/03 22:50:21
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