その3 クランクシャフトと戦った日
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
クランクシャフトのフレを測りました。
旋盤の両センタで測ろうと思ったらセンタが出ていなくて測定出来ず。
エンジンブロックの中間のメタルを外せば測定で出来る事に気がつき、うは、俺天才じゃん!と思ったら、一般的なやり方だったようですね。
測定値は0.55mm。つまり、550μmで、目視で確認出来る程歪んでました。
分解した際にクランクの回転が異様に硬いと思っていたのはこのためですね。
しかし、いくらガタガタのコンロッドで叩いたとはいえ、親メタルが0.5mm以上減っていないのに、クランクがそれ以上曲がると言うのはいまいち腑に落ちません。が、現実はこうみたいです。
2
クランクが曲がった場合はプレスで直していいと整備書に書いてあったので、実践します。ただし、修正限度は0.05までって書いてありましたけどね。
その10倍戻さねばなりません^^
プレスは無いので、インサイトの車載工具と貰ったフライスの台を使いました。さすが、車載工具。万能ですね!
ダクタイル鋳鉄ですから、割れはしないのは解っていましたが、いくら加圧しても戻らない...。ハンマーとかバーナーとかを使ってようやくすこしづつ戻ってきました。
3
格闘する事2時間余り。
全ジャーナル部で規定値の15μm以内に入れました。
ただ、炙ったり叩いたりしたので、強度的に大丈夫なのかな...。
4
ここで、消滅したコンロッド側の子メタルを何とかしようと、再測定しました。
前回の測定でΦ35ー0.050mmで何とかなると思っていたのですが、実は断面が楕円に摩耗しており、死点方向で約ー0.800mmも小さくなっている事が判明しました。ほぼ1mmに近いガタですから、さすがにこれでは見なかった事には出来そうも有りません。
クランクの再研削も出来ますが、1mmもアンダサイズにしてしまうと、対応出来るメタルのアテが無いのです。
硬質クロムメッキで肉盛りして同じサイズに再研削も出来るようですが、とんでもない金額になるでしょうし...
あんな修正の仕方をしたクランクにそこまでのコストをかけるのは非常にリスキーです。
メタルだけささっと直して旧車生活を満喫しようと思ってたのに、これは長期戦になりそうです。
5
ちなみに、コンロッドメタル焼損の件。やはりメタルの入れ違いでした。
親メタルの溝入りと溝無しの場所を間違えて組んであり、コンロッドメタルへの油の供給が殆ど出来ていなかったようです。
OHをした車屋が整備書を見たかどうかは知りませんが、間違えて付けると焼損しますって書いてありますし、油の経路を見れは、そんな単純な事は間違えない筈です。
そもそも、エンジンの組付けのネジもバラバラでしたし、OHって何をしたんでしょうね。交換出来る様な部品なんて無いですし、私にはただバラしてテキトーに組んだだけとしか思えません。
一応"プロ"を名乗って、安くない金額をもらっているくせに、この無知の素人顔負けの仕事ぶりには本当に腹が立ちますね。
とまあ、愚痴をいってもしょうがないので、こつこつと進める事にいたしましょう。
6
ついでですが、とある”装置”を作ろうとした結果、操作を誤り”兵器”となってしまいました。
砲弾は工作室のガラスを突き破り発射されましたが、幸いな事に前に停めていたインサイトはぎりぎり無事でした。
詳細はそうご期待!
12月のすきま風は身に滲みます。
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