KB1・2を塊感と思えるか、ボッテリに感じるか
KB1・2は、FFならばオーソドック且つ安価な横置きエンジンになりました。車体のプロポーションも見た目FF横置きエンジンと分かる姿でした。
KA型がリニューアルするたびに仕様が簡素化していきましたが、KB型はインテリア、エクステリアともに細部までとてもクオリティーの高い仕上りでした。
近くで部分的に見るとかっこいいのですが、しかし、引いてパースで見るとボッテリして見えました。塊感はあるのですが、全体としてのスタイリングは、ズングリとしていて、後退してしたまった感じが否めません。
横置きエンジンにして何を変えようとしたのかが分からない件
FFらしいプロポーションとエンジンレイアウトで、FFミッドシップの弱点であったトラクションの改善を図ろうとしたのかと思いました。
しかし、駆動方法はFFではなく、すべて4WD(SH-AWD)でした。
これが、方向性として不可解なのです。
4WDとフロントミッドシップならば、プロポーションを維持したまま、FFミッドシップの弱点であったトラクションの改善が両立でき、さらにレジェンドとしての進化が成熟し、ポテンシャルや可能性が高まったのではないかと思います。
それは、縦置きトランスミッションを継承することにより、より出力とトルクの高いエンジンを載せた場合や、仮にハイブリットモーターを噛ませること等にも対応しやすいからです。
さらには、ショートオーバーハング、ロングホイールベース、フロントドアヒンジからホイールアーチまでを長くする等のことができ、デザイン的にも、さらに美しい車になれるはずだったように思います。
(重要)→どんな車でも、車の販売数は、はっきり言ってデザインがいかに美しいかによると思っています。
美しい高級車は、概して縦置きエンジン
ベンツ、BMW、アウディ等ドイツ高級車勢をはじめ、世界の高級車に横置きエンジン搭載車は、ほとんど見られません。
そもそも横置きトランスミッションは、高トルクに対応するにはエンジンレイアウト上や、スペース上にも不利で、そのため市販車では、ある程度以上(400N・m以上)の高出力に対応できる横置きミッションは、ほとんど無いのです。
はたして、横置きエンジンとトランスミッションは高級車なのか?
FFのホンダの旗艦車だから横置きにしたのか?
では、なぜ横置きエンジンにしたのにすべて4WDなのか?
あえて、横置きエンジンにして目指したものは何だったのか?
デビュー時には、SH-AWD(スーパーハンドリング自在トルク配分4WD)や出力自主規制越え初300馬力、カーオブザイヤー受賞など華々しかったように思います。ホンダは、テクノロジーを駆使して、横置きエンジン車を高級車として世界に送り出しましたが、自分としては、上記のような疑問がいまだに晴れていません。
とはいえ、自動車を囲む様々な情勢が変化しつつあるなかで、今回の廃止は残念です。
Posted at 2010/07/20 00:15:33 | |
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