
先日ご紹介のこちらの車、板金はついでで、メインは何かと言いますと
「アイドリングが低い」と言われてやってきました。
状態→アイドリングは低い気がするだけで振動が凄い
お仕事の車、営業ナンバーで走行20万キロ、
一応3気筒爆発はしてるので、走行はまあまあ出来ます。
アイドリングだけが振動多いのです。
もうこの状態で、私は原因と対策はピンと来ています。この車はヘッドに問題があります。
・・・が、それじゃネタにならないので、誰でもわかるようご説明します。
はい、振動が凄いのは、3気筒の爆発の大きさに差があるからです。
たとえば、1気筒死ぬと凄いじゃないですか?それがアイドリングだけそうなっていると思ってください。
吹かすと惰性と勢いで弱っているシリンダーもなんとなく爆発してしまうのです。

パワーバランステスト(点火止めるやつ)やります。抜く前からどこだか分かるけど、一応。
1、3→エンスト 2→変化無し
問題はNO2シリンダー
火花、点火はもちろんOK
点火止められないやつはインジェクター抜いてもいいです。
V8とかでどっちも無理なやつは診断機でソフト上からストップしましょう。
次、圧縮圧力。
1→13.5kg/cm2、OK
3、13.0kg/cm2、OK
で、2は

・・・6キロ。NG
半分しかありません。
2.5気筒車なわけです。
次。ヘッドカバーあけます。
バルブクリアランス測定。
1、3シリンダーはOKでしょう。
2の吸気側

0.2mmです。理想的です。
排気側、ベースサークルにヒットしてます。
ゲージ何も入りません。
ゼロクリアランス。
タペット音出なくていいじゃん・・・じゃありません。
バルブスプリング、伸び切ることが出来ないのです→バルブ傘が減ってバルブが上に飛び出してます→その状態でもまだヒットしてます→バルブ、閉じれてません→ピストン上下しても、圧縮できません。
ということです。
3気筒エンジン軽の多走行のエンジン、振動多くなっちゃう不調は9割方、
2番シリンダーの排気側バルブに問題が出ています。
(2番は左右がシリンダーで熱抜けない、排気バルブは熱晒されまくり)
一般の方には分かりにくいのですが、エンジン寿命、OH時期です。
お客さんは気づいてませんが、負圧が弱いので、ブレーキアシストも現状弱いです。実は。
対策
①リフター側を薄くしてバルブクリアランス広げて、小さくなってるバルブを接地させる。一瞬良くなるけど、これは半年も持ちません。
(この車、シムじゃなくリフター一体。カム外し確定)
②ヘッド下ろす。問題バルブ交換、すり合わせ。・・・からのクリアランス調整実施
(これやるなら全気筒やってヘッドOHしたいよね・・・・一般の方には荷が重いかな)
逆に、手をかけない方向へ。
③この車人気車ですから、エンジンゴロゴロある。程度いい中古エンジンへ。
④リビルトエンジンへ
ということで、ご検討いただけるそうです。
乗り換えにならなければ、さらに続きます。
勇気を出して、GEMANIAになっていただけることを祈ります。
Posted at 2013/12/23 01:07:59 | |
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