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2017年11月08日 イイね!

ブレードランナー2049

アタクシ、映画ファンではありませんが好きな映画はブレードランナー(以下:ブレラン)、好きな監督はリドリースコットと断言できる、自称ブレランヲタでございます。で、公開中の新作映画「ブレードランナー2049」を見てきました。今回は長いですw。


ご存じの方も多いと思いますが、第一作の公開は35年前、スターウォーズとETというファンタジーSFの金字塔の公開に挟まれて、興行成績はクソミソ、一瞬にして世間から忘れ去られた... はずの作品でした。

ブレードランナーの基本的な骨組みは、反乱を起こしたレプリカントと呼ばれるアンドロイドを処分する「サスペンス刑事モノ」なんですが、そこに死生観のような哲学的なフレイバーを散りばめて、近未来SF的なビジュアル要素で包んだ作品です。なので、むしろ理屈っぽいセリフの連続で、タイトルのイメージとは真逆で活劇的な要素はほとんどありません(笑)。

自分は浪人中に予備校サボって早稲田松竹だったか?の二番館で3本立てで見たのですが。当時はストーリー的にはタイトルに騙された感満載で、とにかく暗くて冗長でヘンに哲学的でなんだかなーという印象だったのですが、それがカルト的にウケてまさかの大化け。


前作の世界観は35年経っても近未来SF作品のビジュアルイメージ構築には欠かせない骨組みとして定着し、SF作品の金字塔と言われるまでに熱狂的に支持されています。自分も、近未来のサイバーパンクな世界観やスピナーなどのビジュアル的な舞台装置の素晴らしさにヤられてしまいました。
自分的にはスター・ウォーズやETのファンタジー感はウソっぽくて居心地が悪かったのですが、ブレランの退廃的な世界観はリアリティがあってスッと入り込んできたのです。「ブレードランナー2049」はその続編。


こういうカルト的に評価が高い「ややこしい作品」の続編は何やっても批判されるので、監督のドゥニ・ヴィルヌーヴはよく引き受ける気になったなぁと。またその期待に応えて頑張ったなぁと。近未来の演出は、前作の世界観を引き継ぎつつ30年後を感じさせるアップデートがいい塩梅で施され、かといってビジュアルイメージを見せびらかす過剰露出することもなく、あくまでも舞台装置として扱っているところが好感が持てます。


意外に良かったのが音響効果。基本的に音がデカいです。そして映画音楽の大御所作曲家ハンス・ジマーによる、音楽とも効果音ともつかない腹の底にズーンと来る低音がとても重厚感を増幅して効果的。これは映画館で見る価値アリです。

近未来のSF的な演出も映像情報の密度が高い映画館の大画面で見た方がよいです。前作は1980年代の制作のため、パッケージ作品として発売されてもVHSビデオやDVDではあの暗い映像は家庭用テレビでほとんど黒く潰れてしまい、見るに堪えない状態でした。デジタルリマスタリングのブルーレイ版を入手した時には、タイレル社屋の窓の中に映り込む人までクッキリと見えて思わず涙ぐんだものです。

ブレランの世界観がその後のSF表現に絶大な影響を与えたのは、近未来的なモノと、今の自分達が利用しているモノと、昔の人が使っていたモノと、が緻密に混在しているからでしょうね。ホログラフィーの3D街頭広告と昔からあるプリント写真が混在してたりとか。


クルマも同様で、タイヤで地上を走る内燃機関のクルマがある一方で、空飛ぶ近未来車のスピナーもあり、現在の延長上にある近未来をイメージさせます。前作版のスピナー。この形、たまりません。今作の終演のテロップに「Special thanks Syd Mead」って出たのには泣けた。


その「スピナー」ですが、前作ではアルファロメオ製だったのが今作ではプジョー製になっています。全く話題になりませんがw。もっともマニアの間では有名な「ブレランの呪い」があるので、プジョーとしても今さら大きくは言いたくないのかもw。それに確かアメリカでは売ってないですよね?。


ちなみに「ブレランの呪い」とは?。
前作の作品中には実在企業のロゴが登場するのですが、それらが片っ端から破綻していくというものですw。コカコーラこそ健在ですが、ご存知の通りアルファはフィアットに買収され、パンナムやアタリやコスなどは破綻しています。絶賛業績回復中のSONYが今作中に出てきているので成り行きが注目ですw。


ちなみに前作で頭を殴られたようなインパクトだった「強力わかもと」は出てきません。前作では企業側に無許諾で使ってたらしいです。コンプライアンスが五月蝿い今では考えられない大らかな時代でしたね。


くれぐれも勘違いされないよう書いておきますが、今作も、暗く、冗長で、哲学的で、残酷な表現や比喩や暗喩が多く、前作を復習しないとワケわからんことになる、一般の観客を完全放置した作品ですw。作品の出来はともかく、興行的に失敗するのが見えてる今作によくも150億円からの制作費をブッ込んだなとw。「ジャスティス・リーグ」みたいな作品が好きな方は絶対に見ちゃいけません。
Posted at 2017/11/08 17:37:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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