
これまで
”王様の耳はロバの耳~!!”
とどれほど言いたかったことか!(笑)
それはずばり
”S2000用インタンク式
コレクタータンク”です!
S2000でサーキットを走った方の大半は経験して萎えた事があるのではないでしょうか?
ザ”燃欠”
はい。皆さん経験してますね(笑)
特に左コーナーの立ち上がりでイラッとする事が多いのでは?(笑)
その結果、ガソリンは半タン以上は当たり前。むしろ3/4にしておかないとダメですよね。
これはエスの長年の致命的問題を解決する画期的な商品なので必見です。
この度、
アミスさんで公表解禁となりましたので僭越ながら私のインプレをさせて頂きます。
なんで?ATSが??と皆さん思われるかもしれませんよね?
実はわたくし、プロトタイプを2年前に装着し、これまでこの試作品で走行しながら
ダメ出しと言うかテストを繰り返してきたんです。
最初はちょこっと問題有りました。そのたびに開けて取り出しては修正したりと
電話相談しながら孤軍奮闘し、ことこの1年においては対策も完璧となり、
その効果については言うまでも有りませんよね。
最後の1~2リッターまで吸ってくれるおかげでガス欠したら打つ手無し(笑)
でも、私の走りを支えてくれたと言うか大きく貢献してくれた製品の一つです。
でも、もしガス欠したらアウトです。500mlでも入れないと絶対エンジンかかりません(爆)
ではでは早速ご紹介しましょう!
amis インナータンク式コレクター

まず始めに
この画像は全ての問題を解決した最終製品版である事を申しあげておきます。
AP1専用。
※AP1とAP2の燃料ポンプは実は結構違うのです。
現在、AP2にも装着できるよう至急で検討中との事。
ではではこれがどんな製品なのか?その苦労話と一長一短からお話しましょう。
まず、エスにおけるこの燃欠症状を改善と言うか発生させないようにする為には
以下3パターンしか考えられません。
①諦めてガソリンを3/4以上(もしくは半タン)にするしかない。
これだとコレタン装着車より常時最低15Kg以上重い
半タンを切るとGのかかるコーナーによっては立ち上がりで一瞬燃欠する。
殆どの方がこのパターンかと。
②ガソリンタンク内部の加工
結構危険なので作業は要注意。
ガソリンタンクを降ろして単体にし、内部に隔壁をボルトやリベット留めして偏りを防止する。
エスの燃料タンク内には面白い事に小さいバスタブのような皿が内部にあり、その中に
燃料ポンプが収まる形式になっています。
このバスタブの横壁に板を設ければ横Gに対してバスタブの外へ流れ出るガソリンを
わずかでもバスタブ内に留める事によって燃欠対策が出来ます。
バスタブの壁を折り曲げて燃料ポンプ側に曲げて傾けるなどちょこちょこした裏技はあれど
根本解決には至りません。
ただ、この方法の最大の問題は一度タンクごと外さなければいけない事です。
つまり、ドラシャ・デフ全てを外してガソリンタンクを囲っているリアメンバーごと降ろします。

かなり面倒ですし大変です。
※この画像は未だ公表してませんが、自力でリアメンバーをフルガゼット補強をする為に
降ろした時の画像です(笑)今から5年前??
当然、ここまでバラすとアライメントもかなり狂いますので戻したら取り直す必要が出てきます。
つまりまとめると
、②は一見簡単だが、恐ろしく大変。工賃もエライ事になります(死)
③アウター式コレクタータンク
サイズと値段を考えると
KSP製の650ccが使いやすい。
でも、小型と言っても燃料タンク内には設置出来ないのでトランク内かもしくはトランク下の
設置となる
トランク内だと一番問題となるのはガソリン臭が絶対に漂う点。 若い頃、経験しているので
これだけは避けたかった。。体調悪い時に乗ると絶対気持ち悪くなるんだもん。
トランク外だとエスの場合、良い場所が無い。。。
チャコキャニのある位置近辺にせざるを得ないのだが、かなり苦しい。
ましてや、デフクーラーを設置している私は完全にこの案は諦めた。
裏を返すとこれを設置したらデフクーラー設置はかなり面倒になると言える(笑)
で、何より一番の問題はコストだ。燃料ポンプやその他パーツと工賃を入れると
軽く10万は見なければならないでしょう。 ちょっと高過ぎ。
これなら①と変わらないと言うか、むしろ①の方が安上がり。
こいつのいいところは、純正の燃料系の残量表示が比較的正確と言う点ですね。
以上の事から私自身、長年この①~③のスパイラルから決められず、結局①のまま
だった訳ですが(皆さんも?)
今回のアミスインタンクコレクターは大阪の職人さんによる苦労のたまものと言うか、
拘りの造り込みで
最終結論はこれしかない!と私も言いきれます。
ここでせっかくなので2年間も温存してきた私のプロトタイプの装着・苦労画像を公開します(笑)
外したAP1燃料ポンプ本体(ノーマル)
私のプロトタイプ

コレタンの上に開いている丸い穴は上から落ちてくるリターンのガソリンを吸い込む為の穴です。
これだと燃料フロートが干渉してしまうので新たな棒に変更し、純正のフロート部を付け替えて
フロートの位置を本体横に変更しました。
装着するとこんな感じになりました。
製品は驚くほどギリギリの素晴らしい寸法で製作されております。
その理由の全てはガソリンタンクの100φの穴を通す為でして、これが本当にギリギリなんです。
それをギリギリでもタンク内に入るように可能にしたのがこの工夫です。

このようにわずかに折れまがってくれる事によって初めてガソリンタンクに挿入可能となります。
※抜き出しも何の問題も有りません。事実、私も何度も抜いたり出したりしております。
さらにこいつの出来の良い所はポンプ本体とをスプリングで固定しているという芸の細かさです。
それはガソリンタンクに挿入して確実にタンクの底部に押し付ける
と同時に
振動逃げにもしている訳です。憎らしいほど出来がいいです。
さて、私はこれを装着して意気揚々とサーキットに乗り込んだ訳でした。
劇的に改善したものの、ガソリンが減ってくるとまだやはり燃欠症状がたまにだけ発生しました。
その理由はリターンで戻ってくるガソリンがこのコレクタータンクの外にGで流れ、
吸いきれていなかったみたいでした。
ここで、ご存じの無い方に簡単に
車の燃料経路の仕組みを説明しますと、そもそもガソリンは
エンジンが必要な量だけが送られている訳では無く、もっと高圧でガソリンタンクと
インジェクターの刺さっているデリバリーパイプとでグルグルと
常時循環している
ものなのです。
この理屈を知っておけばイメージは湧きやすいと思うのですが、従ってその高圧化で
インジェクターの刺さっているデリバリーパイプに付いている燃圧レギュレーターで圧力を
落として不要となったガソリンがリターンパイプを通してガソリンタンクに戻ってきている訳です。
ガソリンタンク内の形状がわかるカット画像がこちら

ご覧の通り、
バスタブがタンク内にあるのがわかりますよね!
その
バスタブ内に燃料ポンプが置かれている訳です。
※②の加工方法はこのバスタブの横壁を燃料ポンプ側(内側)に押し曲げて横Gで流れ出るのを
わずかでも食いとめたり、この横壁にさらに平板を立てるのがその手法です。
でも、ガソリンなので加工は危ないし洗浄も大変なのでDIY上級者でなければお勧めできません
で、その戻ってきたガソリンをガソリンタンクのバスタブ内ではなく、コレクタータンク内に
戻してやれば最後の一滴まで吸われたガソリンはポンプの根元に戻ります。
私の場合はホースをリターン口からコレクタータンク内に刺して問題を解決しました。
※最終製品版はキットに付属しているホースをまっすぐ真下のコレクタータンクに入るように
なってますのでまったく問題ありません。むしろ私のも最終版に交換させて~!<(_ _)>
その加工したATS版はこちら。

※今でこそチタンワイヤーでホースを固定してますが、以前刺しただけで装着して走行したら
あっさりとGで抜けて燃欠してしまった(汗)
この状態にしてから筑波を600周以上しておりますが、これまでのブログから分かるように
全く問題ありません。
驚くべきは最後の1L近辺まで吸ってくれる高性能。
※これまでの私のブログ記事で皆さん、おそらくご想像できたのでは?(笑)
色々な物を装着して車重の重い私の車両ではありますが、皆さんと違う最大の軽量化は
ガソリンだったのです!
スタート時に17Lあれば筑波を全開で30分走っても大丈夫です。
少なく入れている他の皆さんより15Kgぐらい軽いのかしら?
でも、
この製品も一つだけ問題があります。
それは純正のガソリン残量計表示です。
私の試作品ではフロートを
横に変更した事から動きが若干悪いと言うか遅いようです。
なので、常時半タンを表示しております。
ただ、それは有る意味正常とも言える。
なぜならば、戻ってきたガソリンはまずこのコレクタータンクの中にホースで戻り、
あふれ出て
バスタブの中をガソリンを先に満たす。
でも、停止したりエンジンを切ればバスタブの中のガソリンもバスタブ横に開けられた
小さな穴でガソリンタンク内に広がり、油面が平らになる。
でもエンジンをかけて燃料ポンプが回っている時は仮にガソリンが少なくても
バスタブ内を
満たしてしまう性質から燃料が多く表示されてしまうのです。
正しく残量を知りたい場合は一旦エンジンを切って、ガソリンタンク内のガソリン油面が
まんべんなく平らになり、その直後にエンジンを再始動すると
最初の一瞬のみ正しい
ガソリン量がメーターで分かります。
でもその直後にはポンプが回るのでバスタブ内にガソリンが増え、再びガソリンメーターが
上がってしまうのです(笑)
この辺は従ってしょうがありませんね。だって上記の理屈が理解出来ればわかるでしょ!
ただ、このおかげで何度筑波からの帰り道でガス欠しそうになった事か!(笑)
で、この度もろもろを改善して最終版となったのが一番上に貼った画像です。
私のは燃料フロートの棒を交換して若干の加工が必要でしたが、この製品版では
フロートはそのままで交換・改造の必要は無し。
フロートの動きも改造した私のよりも動くレスポンスが純正同様高いので幾分か表示も
マシとの事です。
コレクタータンク容積が減った分、コレクタータンクの高さを高くした事で容積は確保。
側壁にあるフラップも大きくなったのでガソリンの瞬間的な流量も増。
キットに付属しているホースは私のように外周を回す事なく、まっすぐ下に向けて直接
コレクタータンク内に入るようになっているのでスッキリ♪
などなど秀逸な出来であると言えます。
今回、これを苦労して製作された方が正式に
実用新案登録を取得されたとの事で
やっとこのレポートも日の目を見る事となりました(笑)
燃欠で困っている方には朗報だと思いますので是非ご参考下さい。
尚、
この製品はDIYでやるのも比較的簡単です。
以前
こちらで紹介した私の記事を見て頂ければトランクから燃料ポンプ脱着の
方法まで書いてありますので購入された方はご参考下さい。
amisさんでは
3月末まではモニター価格で安く購入できるとの事です。
この商品は大阪の腕利きの職人が一個一個手作りで溶接して製作されているとの事で
既にバックオーダーが溜まってヒィヒィ言っているそうです。
欲しい方はお急ぎを! で、私とアミスコレタン兄弟になりましょう!!(爆)
それにしても、上記②や③の方法とその値段を考えると格段にお安い価格だと思います。
何よりも大きななのはストレスからの解放!??
これまで私一人だけ燃欠知らずで余裕シャクシャクだったのがもう残念??
あ~これで丸秘ネタが一つ減ってしまった。(でもまだまだあるんですよ(笑))
でも、ずっと公開できず胸にしまっておいたのですが、これでやっと公表できたので
私もスッキリです(笑)