
久々の書き込みです。
お世話になっているトヨタの大井さん(WISHなどのチーフエンジニアなど歴任した方です)のFacebookの書き込みと朝日新聞で知りました。
若造だった頃(今もですが)、とにかく久保地さんと言えば「情熱的なエンジニア」という印象があります。
久保地さんの代表作は数多くあれど、何よりも4代目セリカ(T160系)いわゆる「流面形セリカ」であります。
普通、記者発表会の際、多くのチーフエンジニアは「皆さんこんにちは」と口火を切るのに慣れていた自分にとって
「いらっしゃいませっ!」
とまるで商店のオヤジさんのようなノリで挨拶された時のインパクトは今でもしっかり記憶に残っています。
久保地さんには「粋(いき)」という言葉がピッタリで常にパッション(情熱)が伝わってきました。
お話させていただく機会があった時も私のような若輩者に対しても色々と教えて頂き、さらにドライビングテクニックの高さにも定評がありました。
最後はトヨタ車体の社長で会社員としては終わられたようですが、この仕事をやっていると
「記憶に残るエンジニア」の方にお会いできることが何よりも幸せです。
クルマ造りがどんどん効率化される中(それ自体は否定しません。むしろ企業ですから肯定すべきでしょう)
しかし、チーフエンジニアが情熱的であればあるほど、結果としてクルマにそのカラーは反映されてきます。
改めてST160系セリカを見てそのデザインの美しさ、そして当時久保地さんが「なぜFFにしたのか」というお話など
本当に魅力的なエンジニアの方だと、いつまでも記憶に残しておきたいと改めて思いました。
ご冥福をお祈りいたします。