
今日は何だか体中が筋肉痛です・・・。
昨日の車押しが効いてるからだな・・・。
さて、今日のお題ですが、昨日のイベントであらためて思ったのですが、私達にとっては240RSって車は極普通に知識として持っている車だったので普通の日産車同様にここでも扱っていましたが、意外とその存在を知らない人が多くて、ここを観に来ていただいてる方の中でももしかしたら良く知らないと言う方がいるかもしれないので、今更聞けない240RSとはなんぞや?と言うことを簡単におさらいしてみようと思います。本当はメジャー過ぎる車なのと、他に詳しいHPの240RS管理人さんもいるので、ここで扱うのはどうしようか考えましたが、やはり日産ラリー車全般を扱いたいので掲載することにします。
今後も少しずつ紹介して行こうと思います。
背景としては世界ラリー選手権でグループ4に参加していた日産チームはバイオレットの後継として82年にPA10同様にFRで4気筒NA(LZ20B搭載)のS110シルビアを試験的に導入します。ここで良く話題が出る通称バイオレットGTSです。まだグループ4、グループAとN、多少グループBが走っていました(まだ移行期間)が、その後激化してくる事になります。グループBは連続した12ヶ月に200台以上の生産していることが条件になるので、少量生産の車で参戦できる為にとんでもない車を各メーカーが徐々に作ることになります。83年にグループ4からグループB全面移行に合わせて日産が開発したのが240RSで、240馬力(2400cc)の240にRSはラリースペシャルの略です。
240RSはベースとなるボディはS110シルビアをベースとしますので、車体番号はBS(L)110となり、左ハンドル150台、右ハンドル50台を一般の生産ラインに載せて製造しました。当初から海外ラリー専用で製作している為、日本の法規は考慮されず原則的には車検は取れない車でした。
S110の車体に外装はFRPのボンネット&トランクフード、前後バンパー、超オーバーフェンダーが付き、フロントガラス以外はアクリル(ポリカ)、徹底した軽量化で車重970Kg。エンジンはFJ24と言うスペシャルが載ります。
これは普通のFJ20のボアアップ版と思いきや、外観は似てる物の中身は全く別物で共通部分は殆どありません。
S110のインジェクションに対し240RSはソレックスキャブΦ50が装着されますが、これはラリーでの信頼性と整備性、セッティング変更の容易さ等の理由からです。ミッションはスタンダードではF5C71Bオプション1が載ります。これはローバック(左奥1速の位置にバック)で5速が1.000と言う直結クロスで、全部で4タイプ設定がありました。足回りはスタンダードはターマック用(ヨーロッパ向け)のショックが入り、フロントは車高調整式でキャンバー&キャスター調整式のピロアッパーが入ります。排気はスタンダードとワークスでは全く違いますが、等長エキマニにほぼ直管マフラー(触媒なんてありません)。内装はUS110シルビアRSと同様に黒の簡略化した内装で、インパネは独立したメーター類と、グローブBOXの代わりにナビパネル(ラリコン取り付け用)がつきます。
当然エアコン、パワステ、パワーウインドウなどもありません。ホイールは14インチのエンケイメッシュがオマケで付いています。
これがスタンダードと呼ばれる一般的な240RSですが、これをベースに色々なオプションが付いた仕様が販売されました。(別売りも沢山あります)当然ワークス車は作りが全く違います。そしてグループBには生産数の10%までエボリューションモデルを製作できたので、その200台の中から約20台のスペシャル240RSが製作されます。それを240RS-ETと呼びます。エンジンもオーバーサイズピストンで排気量アップ、オーバーフェンダーの拡大、ステージによるそうですがルーフベンチレーター装着、横にスライドする小窓になったドアガラス(アクリル)等、色々変わります。
尚、FJ24エンジンはスタンダードはグロス240馬力ですが、ワークス仕様は275馬力。中身はフル鏡面仕上げとポート加工、フルバランス取りがされています。カムももちろん違います。ワークスは基本的にドライサンプになりますが、スタンダードはウェットサンプ。(販売仕様はどちらも設定あります)
生産台数は200台ですが当時日本では努力の結果10台程が某ショップでナンバー付きで販売され、確か車両本体価格575万円だったと思います。それ以外にもナンバー無しも含めて5台程度は存在していました。現在はナンバーが付いてる240RSは20台程度あります。海外では240RSディーラーとしてブライデンシュタインと言う会社が新車や中古車、ワークス仕様車などの販売を広く行っていました。
と、超長くなりましたが、細かい部分は大分省略してもこんな感じです。本当はもっと奥が深い(複雑?)な車ですが、まずはスタンダードを中心に書いてみました。
尚、今回アップした画像は、240RS開発時の日産追浜工場テストコースでのテスト走行です。
ラリーの日産が当時勝つために本気で作った車です。残念ながら思った程の結果は出せませんでしたが、日産ラリーファンにとっては今でも最高の車です。そのラリーの日産の血筋を引くスペシャルとしてSSS-Rに繋がって行きます。今後は少しずつ実際の240RSラリー参戦の状況も書いて行こうと思います。
ってことで、今日の所はこの辺で止めておきます。
でわ、また次回に・・・。
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240RS | クルマ
Posted at
2010/11/04 23:52:56