ランチア・ストラトス・ターボ（ジロ・デ・イタリア）

ストラトスの中でもグループ５のシルエットは、とりわけ人気が高い。 特にアリタリアのストラトス・ターボは象徴的存在である。グループ４よりも格段に改造範囲の広いグループ５で目を引くのはエアロパーツの装備だろう。





ジロ・デ・イタリアとは、サーキットと公道を使ったレースである。
イタリア国内のサーキット（モンツァ、イモラ、ミザノ、マジョーネ、バッレルーニャ、バラノ）を転戦し、
途中のロードセクションをリエゾン区間として使用する。
これらを走るマシンにはテンポラリーナンバー（仮ナン）ではあるが、ナンバーが付いていて、
ポルシェ９３５ターボやＢＭＷ、パンテーラといったモンスター・マシンが街中を走るのであるから、
アメリカの映画のキャノンボールの比ではない。

1977年のジロ・デ・イタリアには、7台のストラトスが参戦したようだ。
その中の１台にアリタリアカラーのストラトス・ターボが参戦していた。
ムナーリとソダノ組は残念ながらターボ・トラブルによりリタイアしている。

この車はその後日本に輸送され、星野選手により日本のサーキットを走ったそうだ。
その後、松田コレクションからアバルト美術館に移動し、暫く展示されていたが、
現在は海外に転売され、グッドウッドで久々に走る姿が見られた。