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鮎川雅樹のブログ一覧

2012年10月26日 イイね!

ベルガモ・コルセのストラトス

ベルガモ・コルセのストラトス









ポルシェでラリーに出ていた彼女からの返答を待つ間、
シャルドネ、ロスマンズに並んでいたもう一台のストラトスを紹介しましょう。



今までも何度か取り上げてきた事のあるこの車は、ロベルト・ピエトーリさんの車。
随分前から売りに出していたのですが、日本人が買ったんですね。
並んでいたのを見て、どうしてここにあるの?
ブログでも紹介していたので、そう思った人もいた事でしょう。

ロベルト・ピエトロポーリさんは、1979年から1981年までこの車を駆っていました。
ラリープレートやゼッケンが貼られていませんが、
1980年までのカラーリングになっています。
ナビゲーターは1979年がコンティさんで、1980年だとベルーニャさんになります。
車の製作はユニバーシティー・モータースが手掛け、
あのアッティリオ・ベッテガやファブリツィオ・タバトンと同じです。


今後の抱負について語るサンドロ・ムナーリさん

純粋にプライベーターの車なのですが、はっきりとヒストリーが分かっていて
元オーナーがピエトロポーリさんであるというこの個体。。。
つまり、これもまた素晴らしいストラトスでした。
個人的には優勝した時の姿である1980年のRally Valli Ossolaneに戻して頂きたい。
優勝した時の仕様であれば、当時の写真が残っているだけでなく
雑誌にも掲載されているからです。

そして、ピエトロポーリさんにとっても優勝とは素晴らしい出来事です。
再現した姿を写真に収め、再びイタリアに渡って当時の想い出を聞きに行く
そうした事が出来る素晴らしい車でもあります。
私はこの車を余り詳しく見ることは出来ませんでしたが、
何時かじっくり見てみたいと思います。


1980 Rally Valli Ossolane

日本ではワークス重視でプライベーターが軽視されていますが、
それは無知であるが故に陥る罠であると考えます。
勿論日本では当時詳細な情報を入手する術がなく、ヒストリアンもいなかった。
でも今は努力すれば情報は手に入りますし、時間が無ければお金を出す方法もある。
そうでもしないと本物の個体を掴むのは非常に難しいと思います。
ストラトスに限った話ではありません。
Posted at 2012/10/26 12:43:52 | コメント(1) | トラックバック(0) | ストラトス | 日記
2012年10月25日 イイね!

サンドロ・ムナーリがダルニッシュのストラトスに乗る!

サンドロ・ムナーリがダルニッシュのストラトスに乗る!

2012年のランチア・ランチで、ムナーリがダルニッシュのストラトスに乗りました。
1975年のツール・ド・コルスでは、アリタリアから2台、シャルドネから1台のストラトスがエントリー
ムナーリ、ピントのワークス勢とプライベーターのダルニッシュです。
ただ皆さんの思われているようなプライベーターではありません。
プライベーターと言いつつ、フィオリオのラリー・プログラムの管理下にあるかの違いです。
ランチアのワークスチューナーはマリオーリさんとファチェッティーさん達なのですが
彼等の手が下るストラトスについては、フィオリオの許可が必要でした。
この点については、何れ別の形で説明したいと思います。
取り敢えず我々はこうした車をファクトリーカーと呼んでいます。
ワークスとの仕様の違いは何もありません。
強いて言えば、スポンサーの違いからタイヤ、ミラー、ハンドルなどが違うだけ



今回ムナーリは3台のストラトスに乗りましたが
その内の1台はかつてダルニッシュが乗っていた車でした。
本来ならランチアの車として走っていたはずでしょう。
完璧にレストアされ、調整されたこの車をムナーリは心置きなく走らせていました。
何を隠そう、この車のエンジンは、故クラウディオ・マリオーリが直接組みなおしたもの。
また現役当時もマリオーリが直接面倒をみていた車でもありました。

この車の仕様は1975年のツール・ド・コルスになっているのですが
その時のヒストリーを少し説明しておきましょう。

SS1は158kmのロングステージという気の遠くなる距離です。
ムナーリは1時間57分1秒でトップで通過、2位のダルニッシュを18秒抑えました。
つまり峠の山道をアベレージ79km/hで2時間近く走り続けたのです。
山道を走ったことがある人ならば分かると思いますが、とにかく異常な速さです。
チームメイトのピントはパンクと共にリアサスペンションを痛めてしまいました。
その後のステージではキャンセルが続き、SS6に向かいます。

このステージでは天候が悪化し、雪が降るというコンディションになりました。
そしてムナーリはコーナーをオーバースピードで入り、コースアウト!
丘を駆け下って止まりましたが、コースに戻るのを断念します。
まさかのエースのリタイアでランチアは混乱します。
ただダルニッシュが1位に繰り上がり、ニコラに42秒のリードをつけていました。

そして第二レグになるとダルニッシュもリアサスペンションにトラブルを抱えます。
リアサスペンションを交換したピントでしたがクラッチを痛め徐々に後退。
そして追い上げるニコラはベストを出すようになります。
SS8のサービスでサービスを受けたダルニッシュは再びペースを上げます。
最終的にダルニッシュは勝利を獲得するのですが、
詳しい話は別の機会に。。。



実は私、ストラトスに乗るのはこれが初めてでした。
オーナーとは旧知であり当時はストラダーレに乗られていました。
最初に乗るストラトスは絶対にコンペにしよう。
それがストラトスの判断基準の全てになるのだろうから
そう思って他の車に乗ろうと考えたことは一度もありませんでした。
(止まっているストラトスなら何度もあります)
そしてこの車との出会いは、ロスマンズのオーナーの方と同様に
トーマスさんとのオフ会から始まりました。
車探しを共に行い、出てくる度に色々と調べました。
当時は僕も余り詳しくは無く、自分で作った小さなデータを頼りに裏を取りました。
ようやくこの車に出会えたときには、本当に75コルスなの?
そんな風にしか見えませんでしたね。
そしてレストアが始まり、長い年月を待ち続けました。
ストラトスのオーナーでありながら車に乗れない日々は辛かったと言います。
僕はその傍らでこの車に関する事を調べたりしていました。
あれから10年以上の月日が流れたでしょうか?
今回が2度目の対面となりましたが、ようやくナビゲーターのシートに座る事が出来ました。
長かったな、、、そう思うのも束の間

この車に関する新しい情報を掴みました。
現在ナビゲーターに質問中
分からなかった1ページがまた開かれます。
Posted at 2012/10/25 12:52:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | ストラトス | 日記
2012年10月22日 イイね!

ロスマンズ・ストラトス復活!!

ロスマンズ・ストラトス復活!!
Lancia Lunch 2012

スペインの王子様、ジョージ・デ・バグレーション
彼の乗ったストラトスにロスマンズ・カラーのストラトスがありました。
そしてロスマンズカラーには2パターンありました。
この車は長いことイギリスのデビット・サットンのコレクションとして納められ
カラーリングはアリタリア・カラーになっていました。
僕が聞いたとき、まだサットンは売る気はなかったのですが
その後、ある日本人が購入する事になります。

そしてイタリアのストラトスのスペシャリストの下でレストアが行われました。
その場所とは赤シャルドネがレストアされた場所でもあり、
今は亡くなられたクラウディオ・マリオーリさんが面倒を見ていたショップでもあり
スペア・パーツ等も相当ありましたので、当初は2年位と言っていた様な気が?
当然そんな事は有り得ないのがイタリアです。
オーナーの意思を尊重し、私も情報は伏せておりましたが
昨日のランチア・ランチにてお披露目となりました。

購入時、ヒストリックラリーは盛り上がり始めた頃で、
誰もがアリタリアカラーにして資産価値を高めようとしている時代でもありました。
アリタリアにすれば値段が上がりますからね。
でもストラトスを良く知る人には、そんな事は全く通用しません。
現オーナーはロスマンズも好きだったそうで、
当時のオリジナル通りにレストアする事にしました。

これはとても素晴らしい事だと思います。
ラリーカーのヒストリーをよく理解しているから出来る事なのです。
プライベーターの車を有り得なかったワークスにした所で意味はありません。
ヒストリーを理解し、ドライバー、ナビゲーターを尊重する事が大切であり
そうやって人と人を繋ぎ合わせた。。。
今回のムナーリ来日も、そうやって人を繋げて実現したイベントでした。


Jorge de Bagration / Victor Sabater

これは赤シャルドネでも同じことです。
この車に関わっていた僕は、彼と何度も挫折するような想いで車を探し
色々な事を調べて学びました。
そんな彼と今回のオーナー、そしてトーマスさんとそのお友達5人で
10年ぶり以上の再会を致しました。
あの時に会った人達が、本当の意味でラリーを愛し、
良きコレクターになった事を心より嬉しく思います。

ラリーは車ではなく人である。
これが僕の中で市場b大切にしている事です。
僕は未だにラリーカーを所有するに至っていませんが、今後も分かりません。
ただ、多くの人にラリーの世界を知ってもらいたいなと
知り合ったラリースト達の紹介などをまた続けられたらなと思います。
その仕込みに1年以上も掛かって皆様には申し訳有りませんが
やるなら徹底的にと色々調べたり日々努力しております。


Driver : Thomas Popper

申し訳有りませんが、もう暫くお待ちを。。。

次回はランチア・ランチに展示された赤シャルドネについて再び登場です。
Posted at 2012/10/22 12:58:32 | コメント(2) | トラックバック(0) | ストラトス | 日記

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