
今日は暇だったので、街でも時々見かけるようになってきて、「あんなすげーカッコいいスタイルで視界や居住空間や乗降性大丈夫か?」と気になっていた新型プリウスをショールームに見に行ってきました。
ホントはPHEVモデルがあったら試乗してみたかったけど、トヨタのHPで確認しても、県内はおろか福岡県にもまだ試乗車は入って来ていないなみたいです。そこで、ショールームで運転席に座ってからカタログをもらって帰るつもりで、我が家から最寄りの佐賀トヨタ新栄店に行きました。ここのDは元々ネッツトヨタ店で、数十年前に娘が産まれてすぐのころ、カミさん号としてスプリンターを購入した思い出があります。

トヨタのHPによると、HEVの2WD、Zグレードのアッシュの試乗車があるみたいです。

お店に到着すると、さすがに今話題の新型車ということで、店頭の一番目立つところにナンバー付きのやつがいました。こいつが試乗車でしょう。でもHPにはアッシュとなっていたボディーカラーが白(プラチナホワイトパールマイカ)でした。
まあ、よくある間違いかと思いながらショールームに入って対応してくれた営業マンに新型プリウスを見に来た旨を告げると、ショールームに展示車はなく試乗車のみとのことで、また外へ出て先ほど見かけた車両に乗り込みました。
すると、一応覚悟はしていましたが乗り込むのに結構首を傾けないと頭がルーフに当たります。こりゃキツイ😅。乗ってみて分かったのですが、シートの座面が割と高めに設定してあって、そのせいもあって私の運動不足の固い体では乗り込むのが結構な苦行になっていたのでした。後でパワーシートを低く設定するとだいぶんマシになりましたが、そうすると座面が低く、一気にスポーツカーの雰囲気になります。

運転席から見た景色はこんな感じ。思った通りAピラーがかなり寝ているのでフロントウインドウ下端がかなり遠く、ダッシュボード上面が広く感じます。気になる右前方の視界は思ったほど悪くない印象です。見切りはあまり良くありませんが。

また、右側の主に走行状態を表示する7インチのディスプレイは、ステアリングの内側ではなく上から見るタイプですが、視線移動も少ないので意外と見やすいと思いました。
インテリアはまあ、こんなものでしょう。高級さはありませんが最近流行りのタッチスイッチではなくほとんどのスイッチ類が物理スイッチなのは好感が持てます。ただ、いまいち各スイッチのデザインや配置に工夫が欲しいとも思います。

中央の横長の12.3インチディスプレイは十分に大きくて見やすく、その下のエアコンの操作スイッチ類も物理スイッチで使いやすそうです。

シフトレバーはDとRは右に動かしてから前後に操作するタイプでわかりやすく、P はボタンを押すだけと最近の車に多いタイプです。
シフトレバーの後ろに走行モードなどの設定ボタンが並んでいます。この辺りも慣れが必要でしょうが、わかりやすそうだとは思いました。

気になったのはステアリング。小径なのは良いのですが、ちょっとホーンボタンの主張が強すぎてこのためにせっかくのスポーティな雰囲気を損なっているようで、あまり好みではなかったかな。

足元のペダル類は変なオフセットもなく、オルガン式のアクセルペダルや大きめのフットレストはいいと思います。

運転席に座りながら外に立ってた営業マンに「これがPHEVなら試乗をお願いしたいところだったのですがねぇ。PHEVの試乗車はまだ入らないのですか?」と聞いたらなんと、「この車両、PHEVです!先週末に入ったばかりのホヤホヤです!」。
それなら話は別です。「まだHPは更新されてなかったのでてっきりHEVだとばかり思ってたけど、今から試乗できますか?」と聞いたらOKとのことで、営業マン氏を助手席に乗せてそのまま試乗させてもらいました。
聞けば、先週末に県内に2台だけPHEVの試乗車が入ってきて、たまたまそのうちの1台がここのDに来たとのこと。しかも社員がちょこっと乗ってみただけで、客が試乗するのは私が第一号とのことでした。それは光栄ですが、冷やかしですいません💦。
よく見たら確かにオドメーターはまだ24km、おろしたての新車でした。それにしても県内に数十店はあるトヨタのDでたまたま私が行ったこのDにPHEVの試乗車があるとはラッキーでした。
試乗コースは決まってますかと聞いたら、だいたいよく知ってる市街地のコースだったのでそのまま言われたコースを15分ほどドライブしました。
走り出してすぐにモーター駆動らしくなかなかのトルクを感じます。ただ、市街地なので、積極的にパワーを使える場面はほんとんどなくて、その実力はなかなか発揮できませんでした。また、回生ブレーキについても効き具合を変更できるみたいでしたが、標準設定のままで変更はしませんでした。
それより驚いたのは足回りです。最初は意外と硬めだと思っていましたが、路面のギャップなどは音もなくしなやかに乗り越えてくれ、それでいてストロークは短く感じるサスペンションで、ロールも少なくなかなか気に入りました。
しばらく走ったら、やっぱりちょっとパワーを試したかったので、助手席の営業マンに断ってからコースを少し変更してもう少しスピードが出せそうなルートを走りました。走行モードはずっとモーダーのみのモードでしたが、いやあ、なかなかのパワーでGTEよりも力がある感じです。車重も他のグレードよりも当然重く1,570kgありますが、同じグレードのHEVモデルは1,420kgとその差は150kg程度です。エンジン自体のパワーはほぼ同等ですので、あとはモーターのトルクの差ですかね。営業マンに教えてもらってエンジンのパワーも使うPowerモードも試したのですが、試乗の終わりの方で少しエンジンを使ったものの、さすがに短時間の市街地道路での試乗ではあまりその実力を体感することはできませんでした。できれば山道や高速で試してみたいものです。なお、カタログ値では満充電時にはモーターのみで87km走れるということで、PHEVとしては優秀だと思います。また、この試乗車にはルーフにオプションのソーラー充電パネルが仕込んでありましたが、この28.6万もする装備はカーポートや屋根付きの駐車場がある場合には災害時くらいしか有効ではないかも知れません。
営業所に戻ってから改めて外観を見てみました。
前のモデルまではHEVとPHEVでは全く違うボディがデザインされていて、しかもPHEVは4人乗りと変なこだわりで設計されていましたが、この新型はPHEVにもHEVと同じボディが与えられていて良かったと思います。

間近で見ると改めてこのフロントウインドウの傾斜とボンネットのラインが限りなく直線に近いシャープなデザインは凄いと思います。私はなかなか良いと思いますが、もはやファミリーカーとしての立ち位置ではないですね。DRLのシャープなラインもなかなか気に入りました。

前席はドアの開口部はそこそこ広いのですが、ルーフが低いので慣れるまでは頭をぶつけないように注意が必要ですね。

リアシートにも座ってみました。こちらも開口部はそこそこあるものの、フロント以上に乗り込むのに頭を下げる必要がありました。まあ、居住性よりもデザインを優先させた、趣味性の高いパーソナルカー、昔で言うところのスペシャリティカー(死語😅)のような位置付けですかね。座っても天井まではギリギリ、膝前も隙間は少なく、大人が長時間座って移動するのはちょっとキツそうです。

リアゲートの右下にPHEVのロゴ。トヨタはこれまでPHVとネーミングしていたのですが、このモデルから広く使われているPHEVに変更したみたいですね。

ボンネットを開けてみました。エンジンは横置き直4、2LのNAです。スペックを見たらあまり低回転からパワーが出るタイプではなさそうですが、今回の試乗ではほとんどエンジンを使うことがなかったので、その辺りはよく分かりませんでした。エンジンの隣にはPHEVらしく補機類がびっしり。

リアゲートは上級グレードらしく電動開閉タイプです。しかし、開口部はわりと上の方まで確保してあるものの、荷室の床面はバッテリーのスペース確保のためか高めで、また車幅の割には横方向にもそんなに広くありません。まあ、車としての立ち位置がPassatとは全く違うので、これはこれでよいと思います。

12Vの電装品用のバッテリーは荷室の横、左右は違うものの、ちょうどGTEと同じような位置にセットされていました。容量は45Ahと小さめです。

充電口は車両の右側後方のフェンダー辺りにあります。200Vの普通充電のみで、急速充電には対応していないません。満充電までは16Aで4時間半程度だそうです。アウトランダーPHEVは急速充電にも対応していましたかね。給油口はちょうど反対側の左手後方のフェンダー辺りにあります。これは多くの国産車と同じです。

帰り際にカタログをもらって帰りましたが、奥の駐車場でアッシュの新型プリウスを発見。こちらがHEVの試乗車だそうです。ボディーカラーは6色ありますが、私が選ぶとしたらこのアッシュかダークブルーですかね。

気になる納期について聞いて見ると、PHEVモデルについてはここのDでは今なら来年2月くらいと約8ヶ月待ちとのこと。予想より早いと思ったら、HEVモデルはもっと長く待つ必要があるそうです。やはり価格の差もあるし、自宅に充電設備がないと真価を発揮できないPHEVはたとえ補助金が得られるとしても需要はHEVを下回っているようです。
ちなみに、ZグレードのPHEVモデルは460万、HEVは370万です。ナビ関係などの標準装備に差がある部分もあるのでその差を80万くらいと考えると、補助金が55万円としてその差は25万。さらに税金でも優遇措置があります。これでこのモーター駆動のトルクフルで静かな走りが手に入るなら安いと考えるか、いくら燃費(電費)が良くなっても元を取れないと考えるかですかね。でも、自宅が戸建てで充電設備が設置できるかどうかが第一の条件でしょうね。

帰ってからカタログを読んでみたらさすがトヨタ、安全装備もてんこ盛りですね。特に信号待ちで前の車が発進した時にアンビエントライトが点滅して知らせてくれる装備は気に入りました。また、これは確認していないのですが、信号が赤から青に変わったらブザーで教えてくれる装備もあるとか。さらに、GPSやネットワークを活用した先読みエコドライブとか、気象情報連動エアコン制御などの装備もあり、実用的かどうかは別にしても最新車種らしい先進性を感じることができました。
それにしてもこのカタログ、安全装備や先進装備についての説明が図入りでやたら詳しくて読み応えあります。

もし私がこの新型プリウスを購入するならPHEV一択でしょうね。スタイルや走り、それに先進的な装備はかなり気に入りました。でもこれ1台では人を乗せる時や荷物を運ぶのに不安があるので、やっぱりもう1台欲しくなるでしょうね。そうだ!GTEをカミさん号にして…(笑)