
Hyundaiから15日間の無料モニター中のIONIQ 5ですが、短時間の試乗ではなかなか気づかないところも分かってきました。
前回は充電について書きましたが、考えてみればこの充電問題はIONIQ 5だけでなく、国産/輸入車に限らずどのBEV車にも一番日常の利用に関わる部分ですね。その点、72.6kWhという容量は安心感があります。
今回は基本的な走行性能ついての私なりの気づきを少し。専門家ではありませんので、あくまでも一般ユーザーとしてしばらく乗ってみての印象です。
まず、ドライブモードです。IONIQ 5には下のようにECO、Normal、Sportの3つのドライブモードがあり、ステアリング内の専用ボタンで簡単に切り替えられます。

ドライブモードが切り替わるとそれぞれメーターのデザインが変わります。特に一番強力なパワーを出すSportモードにすると、スピードなどの表示が赤に変わり、ちょっと気合が入ります。また、ECOとNormalでは中央下のグラフが回生ブレーキでの電力回収の状態を表しているのに対し、Sportモードではトルクのグラフに変わるのもいいですね。

さて、肝心のパワーやトルクですが、はっきり言ってLounge AWDならNormalで十分トルクフルで素晴らしい加速が味わえます。これでPassat GTEのGTEモードくらいでしょうか。Powerモードは前が十分空いている直線で試したくらいですが、アクセルを踏み込んだ途端、体がグイとシートバックに押しつけられ、背の高いSUVボディーなのもあって、ちょっと怖くなりました。制限速度なんてあっという間に超えてしまいますので、山道の登りのワインディングとか、高速での本線合流とかで真価を発揮するでしょう。それでも相当な自制心がないと危険だとさえ思います。モニター期間に同乗した家族や友人たちもこのパワーに驚いていました。特に、エンジン音の高鳴りなどと無縁の静かさの中でこの加速を体験すると、近未来の車感が伝わりますね。ほんと凄いです。
これらのドライブモードはそれぞれOFF(コースティング)、1〜3、そしてi-PEDALの5段階の回生ブレーキの強度と組み合わせることができます。それがステアリング裏のパドルシフトのようなスイッチでコントロールできます。Passat GTEはONとOFFだけなので、これもちょっと試してみました。Passat GTEの回生ブレーキもONにするとそこそこアクセルオフと同時に回生ブレーキが働いてダイナモのように減速エネルギーをバッテリーの充電に活用しますが、それが細かくコントロールできて自分の運転スタイルに合う強度を選べます。

私は感覚的にGTEの回生ブレーキに一番近いLv2〜Lv3がちょうどいいくらいでしたが、i-PEDALはさらに強度が増し、完全停止までやってくれるワンペダル走行も可能です。

まあ、この辺りは慣れの問題もありますが、i-PEDALだとブレーキパッドも減らないでしょうね。
しかし、フットブレーキも強力で、しかも効き始めがしっとりしてるのでとてもいい感じです。

ステアリングに対する応答も255/45R20という太いタイヤと相まってなかなか良いです。しかも遊びが少なくある程度路面からのインフォメーションも伝えて来る、自分としては好みの感覚です。20インチという大口径ながら、扁平率が45あるせいかゴツゴツした感じもなく、乗り心地もかなりよいと思います。
それから、剛性感も相当なもので、結構うねりや段差のある道路も硬めではありますがしっかり踏ん張るサスペンションで、ロールは少なくきしみ音などの不快な音は一切しませんでした。
このように、車としての走りに関しての基本性能はかなり高いレベルで実現していると感じました。
Posted at 2024/02/14 21:27:55 | |
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