前回よりの続き
鮮やかな青と緑の中一気に駆け下り、開田高原へ。
時間が合えば、蕎麦を楽しみたかったがあっと言う間に通過。
良好な路面状況の高原を抜け岐阜県の表示、信濃と飛騨の国境の
ひっそりとした長峰峠(1350m)を越える。この峠を境に木曽街道が飛騨街道と名前を変える。
緩い勾配のきれいな2車線舗装路で柳蘭峠(1697m)を左折K463へ。
チャオ御岳スノーリゾートまでは美しい森に挟まれた2車線のハイスピード区間。
両側の白樺林を抜けながら、初めてのつもりだったけど既視感を覚えた。
いつだったか、皆で写真撮ったトコ‼っと思い出したが、アアっと言う間に走り抜けてしまった。
今調べてみれば、2011年5月、初めて能登へ複数でオープンツーリングに行った時に来ていた。
あんときゃあ~エスに乗り始めの頃で、みんなに付いて行くだけで精一杯だったっけなぁ~
・・・と思いだした。
木曽の名峰「御岳」と「乗鞍岳」をバックに、ひと時クールダウン。
ここまで8時間走りっぱなしの400km。ちっとも疲れてなんかいない。
クルマを降りても、好き放題ワインディングを愛車で駆け抜けてきた爽快感の余韻が体に残る。
この上ない至福の孤独の時間が、何とも言えない。
エスでこの青空と遊ぶ今日一日、走らなけりゃあ~損だ!!・・・っと、赤いスタートボタンを押せば
キュルルン、ヴォンッ!! ボディを揺らして再びエンジンに火が付く。
K441へ下る。ずっ―と対向車が来ない。
バイクもいない。聞こえるのは愛車の鼓動のみ。いいのか⁉
濁河(にごりご)峠(1870m)もぴゅーと走り抜け、改良工事が終わったばかりと思える区間で
いきなり現れた目の前に広がる素晴らしいパノラマ!!!!! 思わず緊急停車。
この三差路を越えたら視界が変わり、山肌に沿って流れる濁河川を左手に崖に張り付いた道を行く。
深い森が続く先に御岳を見ながら・・・とはいかない山岳ワインディング♪
走りを楽しむ気持ちと同様に、コーナーの先に出現するかもしれない障害物、路面状況への警戒心を怠らぬ集中力は欠かせない!!
そんな緊張感を伴うも、エスのドライブはいつも楽しすぎる。
まだまだ!! とことん走るぜ!!っと気合を入れなおす。
「日本一の溶岩流」の表示にブレーキを踏まされる。
覗いてみても緑の森が続く・・・⁉、遥か下方に滝が見えるだけ。
御岳山~摩利支天山から流れ出た溶岩が、西へ15km流れた跡らしい。
崖沿いのルートは再び林間ルートに変わり、上って下る山岳ワインディングが13km。
正午、やっと来ることが叶った鈴蘭高原。
右に御岳、左手と飛騨山脈~乗鞍岳!!
こんな状況、めったにお目にかかれるものじゃないのか!!??と思うほどの眺め。
さて♪、涼やかな風に吹かれながら思案。
飛騨小坂へ下り~東仙峡金山湖~せせらぎ街道~高山へ廻ると140km・3時間
・・・となると帰宅は夜8時過ぎか・・・風呂に入って寝る支度する時間。
う~む・・・活動限界を超えるな⁉
そぉ―!! 善良なおっさんドライバー寝るのが早い。夜は9時には布団に入る。
正午、道の駅に到着。蕎麦ではなく、地元で採れる良質のヨモギを使ったうどんを頂く。
ヨモギの風味は希薄で、味・触感は普通。うまい蕎麦が食べたい!!っと思ってしまった。
午後1時、野麦峠へ向かうべくR361~権現トンネルを抜ける。
今日は朝からずっと、ホンマにいいのか? というくらい対向車や先行車がいない。
緩やかなコーナーを小気味いいサウンドを奏でながら更にペースを上げて行く。
高根乗鞍湖からK39・野麦カエデ街道へスイッチ。
何十年ぶりかの再訪。まだ独身若かりし頃~ゼロ戦色の初代シビックで走り回っていた頃以来か⁉
穏やかな山道が続く。途中沿線のインフラ保守の電力会社の重機搬送車が
一時切り返しで往生している場面に出くわすが、15分ほどのロスで済んだ。
明治~大正時代、信州へ糸ひき稼ぎに行った飛騨の若い娘達が吹雪の中を命がけで通った
野麦街道の難所、標高1672mの野麦峠。
学生の頃観た、山本薩夫監督で、主役の政井みね役を大竹しのぶ、兄の辰次郎役を地井武男が演じた主演の映画「ああ野麦峠」。大泣きしたこと思い出す。
走りに行ってこんなこと思い出すたぁ~歳のせいか!!??
峠から下ってすぐの野麦街道駐車場前のヘアピンカーブ。右が峠・飛騨方面、左が松本へ。
午後3時。本日の終点~梓湖畔・奈川渡(ながわど)ダムが見えるポイントに到着。
前回は曇天の空が、今日はどうだっ!!とばかりに眩く光る
この日は、高速移動区間310km+市街地リエゾン区間140km+ワインディング290km=740km/15h
塩尻から木曽路~飛騨路を辿りながらのワインディング三昧!!
途中、廻り切れず諦めたルートもあり、正直1日で走るのはもったいないエリアと思う反面、ソコソコの距離を自分の世界にどっぷり浸かって走り込んだな♪・・・と、今日二度目の心地よい疲れ・余韻に浸る。
8年前
全編完結であります!! ありがとうございました。